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ガンダム制服図鑑|ジオン公国軍(0079)

※昔、個人サイトで掲載していたものです。何かの参考になればと思い、掲載します。古いものなので画像解像度がとても低いです。ご了承ください。

■概略

 未来的であり、なおかつ懐古主義的であるのがジオン軍の制服全般の特徴である。未来的という部分では、体にフィットした形状で、なおかつボタンやファスナーのない、上からかぶるタイプのデザインが基本であること。これは、着脱の面では不便であり、スペースコロニーという人工的に管理された環境に適応したスペースノイド的発想といえよう。また、将校クラスでは個々にカスタマイズされた制服を着る権限が与えられているが、多品種小ロットに対応できる技術力を感じさせる。
 一方で、マントや鳥の翼を思わせる装飾などは非常に貴族的懐古趣味である。これは地球に住む人に対して精神的に、あるいは階層的に優位に立とうとする主義の表現、また歴史・伝統が乏しいがゆえにかえって歴史を感じさせようとする思いが感じられる。
 カスタマイズという面で地球連邦軍を圧倒していたジオン軍だが、制服を通して見ると、軍としての統率力の欠如と見ることもできる。事実、個々で最強を名乗る戦士は多かったが、軍隊とは統率された群であってこそ最強なのだ。

(1)ジオン公国軍の制服の標準的なデザイン(伍長以下)

2パターンあるが、上が一般的なデザインであるのに対して、左は恐らく一年戦争後期にマイナーチェンジされたものと思われる。
【主な着用者】
バーナード・ワイズマン伍長

(3)軍曹クラスの下士官の制服

伍長以下と比較すると、襟にも翼の形をした階級章が入っていることがわかる。また、ベルトのバックルも若干グレードアップしているようである。機動戦士ガンダム0080の中で、ミハイル・カミンスキーとガブリエル・ラミレス・ガルシアが着用している。カミンスキーの階級は少尉だが、二人の間にデザイン的な差異を確認することはできなかった。
【主な着用者】
ミハイル・カミンスキー少尉
ガブリエル・ラミレス・ガルシア軍曹

(4)ジオン公国軍の下級将校の標準的な制服

中尉以下が着用している。ドレン、マリガンといったシャアの副官、あるいはランバ・ラル隊に多く見られた。マントと一体化した上衣が特徴的である。また、ジオン公国軍では、制帽は見られず、日本の兜に似たヘルメットを着用している。ヘルメットも階級が上がるごとにツノがつくなどデザインが変化するが、そのパターンについては不明な点が多い。
【主な着用者】
ドレン少尉、クランプ、マリガン

(5)ランバ・ラル大尉が着用した制服

「蒼い巨星」の異名をとったことから、青をカスタムカラーとしている。カスタムカラーを赦されるのは、階級では大尉、部隊長に任命されている者以上となるようである。長靴と手袋は同系色でまとめられ、非常に威圧感のある配色となっている。
【主な着用者】ランバ・ラル大尉

(6)シャリア・ブル大尉が着用した制服

色は一般士官と同じだが、マントの形状などが若干違っている。また彼は長手袋をしていなかったが、袖口には文様が入っていなかった。
【主な着用者】シャリア・ブル大尉

(7)特殊部隊の部隊長の制服

大尉クラスとなると、部隊長として部隊を率いる立場となる。そして、それぞれの部隊で特徴的なカスタマイズが行われたようである。これはサイクロプス隊の例であるが、この部隊はある種の特殊部隊であったことから、隊長の制服も、ジオンの標準的なラインからはずれた、特殊なデザインとなっている。
【主な着用者】
シュタイナー大尉

(8)シャア・アズナブル少佐の制服

マントと一体化した特殊なデザインが施されている。マントは後ろの形状から「ゴキブリマント」とも呼ばれた。色は「赤い彗星」の異名にちなんで、赤となっている。ジャケットは上からかぶるタイプ。常に白い長手袋を着用しており、はずすことは滅多にない。袖口のデザインは劇場版IIIの、ララァと共にテレビを見る場面で確認したのみである。
【主な着用者】
シャア・アアズナブル少佐
アナベル・ガトー少佐(色はオリーブ)

(9)ノリス・パッカード大佐の制服

シャア・アズナブル少佐とほぼ同型だが、マントの前に垂れ下がっている部分の形、肩章、ベルト、マントの後ろの形などに違いが見られる。
【主な着用者】
ノリス・パッカード大佐

(10) ガルマ・ザビ大佐が着用した制服

マントのないタイプとしては代表的な形である。袖口や胸の装飾は、佐官らしく豪華で、貴族的な雰囲気を醸し出している。色は濃いモスグリーンで、ジオン公国軍の標準的な色となっている。一般的な傾向として、指揮官はマントなし・モビルスーツのパイロットはマントありのタイプを着用しているようである。
【主な着用者】ガルマ・ザビ大佐

(11)マ・クベ大佐が着用した制服

他に例を見ない、特殊な形にカスタマイズされている。首もとのスカーフがいかにも貴族的な雰囲気をかもし出しているが、こうして見ると以外にデザインはシンプルで、連邦軍的なテイストを持ち合わせていることに気付く。「どこか、裏切り者っぽい雰囲気」を醸し出す一つの要因になっているかもしれない。
【主な着用者】マ・クベ大佐

(12)キリング中佐が着用した制服

キリング中佐は0080に登場、サイクロプス隊に、ガンダム奪取作戦を命じたうえ、失敗したときにはコロニーごと核兵器で吹き飛ばそうとした。ガルマ大佐と似たタイプだが、派手派でしい肩章をつけているあたり、階級以上の権力を彼が手中にしていたことが現れているというべきか。
【主な着用者】キリング中佐

(13)キシリア・ザビ少将が着用した制服

高貴にして華麗なデザインで、このタイプのものは他に類を見ない。ハイネックの襟は伸ばすと顔半分をおおうマスクになるようになっている。
【主な着用者】キシリア・ザビ少将

(14)技術将校ギニアス・サハリン少将が着用した制服

サハリン家は没落貴族で、ギニアスはサハリン家の復興に賭けていたが、病に冒されており、さらに逼迫する戦況や開発の遅れなどから精神的にも追いつめられていった。この制服には彼の貴族趣味がよく現れている。
【主な着用者】
ギニアス・サハリン少将

(15)宇宙攻撃軍司令のドズル・ザビ中将が着用した制服

巨漢で剛直な武人にふさわしく、肩章がアレンジされている。
【主な着用者】
ドズル・ザビ中将

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