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「花の御寺の登り回廊~奈良大和路・長谷寺」

真言宗豊山派の総本山の奈良・長谷寺は、4月下旬から5月上旬にかけて、7,000株以上の牡丹が満開となる花の御寺と言われる大和国と伊勢国を結ぶ初瀬街道沿いの名刹です。創建は奈良時代と言われますが、平安時代には観音霊場として貴族の信仰を集めました。東大寺(華厳宗)や興福寺(法相宗)の末寺でしたが、16世紀初頭に真言宗に改宗し、現在に至っています。
 
全国には、長谷寺と名乗る寺院が約240か所もあり、鎌倉の長谷寺などと区別をするため、大和国長谷寺とか総本山長谷寺と称しています。
 
初瀬山の山麓から中腹にかけて伽藍が配置されており、入り口の仁王門から本堂まで、399段の屋根付きの登廊(のぼりろう)がその伽藍の荘厳さを増してくれます。
また、大晦日には登廊に万燈が灯されます。
本堂は、京都の清水寺同様に懸造(かけづくり)で、舞台から見下ろす境内地の広さを見渡すと、この寺院の歴史に感じ入ることが出来ます。
 
奈良県内は、東大寺や興福寺、薬師寺や法隆寺などのメジャーな観光寺院だけでなく、古代のロマンを感じる奥が深い寺社仏閣が数多く在ります。
そんな場所をゆっくりと歩くことこそ、本来の観光の姿なのかもしれませんね。

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