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避難所で過ごした日。

台風がやってきた。

このお盆休みを鹿児島で過ごした夫は、帰り際、
「避難所が開設されたら、かならず避難してよ」
と言い残して福岡に帰っていきました。愛犬むぎとともに。

先月の豪雨以降、夫は避難、避難と口煩くなった。
確かに私はちょっと、楽観的すぎるところがあるようです。
むぎを連れていってしまったのは、私を避難所に行かせるためだったのかもしれません。

これは昨夜からの、備忘録です。


12時(曇り)
避難所開設の放送が流れる。

18時(曇り)
避難所が開設される。

18時半(曇り)
汗を流しにいきつけの温泉へ行く。

19時(曇り)
避難所に行くことを決意。荷造りをする。

19時半(小雨)
家から一番近い避難所に到着。

20時(小雨)
先に避難していたおばあちゃんとおしゃべり。

20時半(小雨)
当直の職員さんと仕事の話をする。(顔見知り)

21時(小雨)
おばあちゃんの荷物を、ご近所さんが届けに来る。(なんと私が家を借りている家主さんだった)

21時半(小雨)
おばあちゃんと、職員さんと、ご近所=家主さんとおしゃべりをする。

22時(雨)
ご近所=家主さん帰宅。
おばあちゃん、就寝。
おやすみなさい、といって私も横になる。寝落ち。



7時(雨)
なんとなくふたり同時に起きてニュースを見る。
職員さんもまじって、ニュースを見る。

7時半(雨、ちょっと風が出てきた)
紅茶を淹れておばあちゃんと飲む。

8時(雨、少し風)
ご近所=家主さん、おばあちゃんを迎えに来る。おばあちゃん帰宅。

8時半(雨と風)
朝食。コーヒーとおいなりさんとのり塩を食べる。

9時(小雨、少し風)
職員さんと仕事の話をする。

9時半(小雨)
片付け。

10時少し前(小雨)
避難所を出る。


おばあちゃんは、雨の日に家でひとりは嫌なの、と何度も言いました。
ここでこんなふうにおしゃべりができて幸せ、とも。

ひとり暮らしの高齢者の方は、テレビのニュースを見るたび、不安になるといいます。
免許も返納してしまった。ご主人がいない。遠い町から移住してきた。
それはまるで、自分の未来を見ているようでした。
頼れる身内がいないときに、人はどうやって生きていくのか?
それはきっと、誰かを頼って生きていくしかないのでしょう。

小さな町では、顔見知りになりやすい。
商店で、温泉で、役場で、名前がわからなくても、顔見知った人が増えていく。挨拶をしあう仲になる。
それをありがたいと思えるか。うれしいと思えるか。
知らない町で生きていくということは、そういうことの積み重ねのような気がしています。

私が避難させてもらった東市来保健センターには、おばあちゃんと私、たったふたりだけが避難していました。聞くところによると、避難されるのはやはり高齢の方が多く、小さいお子さん連れの方はなかなかこられないそうです。
不安だ、と思う方がいる限りこういう場は絶対必要だし、もっと活用してほしい!
おトイレもきれいだし、石鹸(液体キレイキレイ)もあるし、畳は新しめだし、ブラインドもしっかりしたものだし、エアコンも、テレビも、ちゃんとしてるし(リモコンも正常)、お湯沸かせるし、当直の職員さんは隣の部屋で近くて安心だし、駐車場目の前で荷物運搬も楽だし。※東市来保健センターの場合
そしてなにより、心細い夜に誰かがそばにいるということは、とてつもなくありがたいものでした。
もしかしたら一期一会になるかもしれない人だったのに、今ではあのおばあちゃんが気になって仕方ない・・・そんな出会い方も、あるようです。

お世話に、なりました!

※最後に、私が持ち込んだもの、メモしておきます。

●あってよかったもの
・寝袋(封筒タイプを敷き布団代わりにしました)
・まくら(いつも使っているもの)
・肌がけ(いつも使っているもの。においが落ち着く?)
・使い慣れたコップ(紙コップより、ちょっと一服の気分が違う)
・常備薬
・タオル数本
・ティッシュペーパー
・ゴミ袋
・メガネ、コンタクトレンズ
・充電器
・クーラーボックス
・凍らせたアクエリアス(保冷剤代わり)
・お湯を入れた水筒
・紅茶ティーパック
・インスタントコーヒー
・ポテトチップのり塩(みんなで食べると楽しい)
・ペットボトルの水
・おにぎり

●忘れたもの&あったらよかったもの
・歯ブラシ
・着替え(長引く場合は欲しい)
・飴(おばあちゃんがくれて、嬉しかった。確かに口寂しい)

●使わなかったもの
・洗面用具
・パソコン

しかし、当直が下水丸さんだとは思わなかったなあ!

週末のライブ、がんばってくださいね!


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