部屋の内側にはもろくて傷つきやすい何かがあって、外側にはそれを守っている壁があって、誰かに壁を壊されるたびに貼り直して貼り直して、ピエロみたいに笑ってごまかす。そのうち修復が追いつかなくなって、大切にしていた何かは壁に取り込まれて中身のない部屋だけが残っていくんだ。