【TOP日記〈34〉(終)】立つ鳥、あと鬼と猿


無意識です。


最終回です。


感慨深いです。


でもそれ以上に心囚われていることがあります。



発表は昨年末でしたが、

いよいよその時が目前まで来てしまった…


つらい…


日記更新最後とか
どうでもいいくらいにつらい…


嵐も、まあ、残念ではあるけど…


それよりつらい…


悲しいというより
感情が一所に留まらなくてつらい…



もしまだチケット売ってたらぜひどうぞ…



ああ…



まあ、とにかく最終回です。

それでは、本編。











ダオスを倒した一行は今、
世界樹ユグドラシルの前にいた。


「信じられますか?
 ダオスが、自分の星を救うために、
 戦っていたなんて…
 これじゃあ…
 まるで、僕達の方が…
 ……」

「クレス、私達は間違ってなどいない
 奴だって多くの人間を犠牲にしているんだ
 ダオスは、己の信じる正義のために戦っていた…
 だが、私達にも譲れないものがある
 …守るべき人々がいる
 違うか?」



彼は、自分の母星を救うために
「大いなる実り」を必要としていた…
それは、マナを集めてユグドラシルより生まれるという…

だが…
魔科学は、マナが枯渇してしまうほど消費する技術だった。
放っておけば、世界樹『ユグドラシル』は枯れてしまう。
魔科学を使う人間と、ダオスとの戦いはこうして始まったのだ。



「魔科学なんて無くても、人間は生きていけるさ
 魔術が使えなくなってしまうのは、残念だがな…」

「なに言ってんの、クラースなら
 また何かど~んとすごいことができるってば!」

「なんだよ、ど~んとって?」

「う…
 よくわかんないけど…そう思うんだもん」

「ふふ、ありがとうアーチェ
 本当に…そうありたいものだ」

「皆さん、さがって下さい
 これから、ユグドラシルに、
 マナ流出を防ぐバリアーを張ります
 そうすれば、いつかきっと、
 大いなる実りが生まれてくるはずです」

「信念を持って、孤独な戦いを続けたダオスへの…
 せめてもの、たむけだ…
 ミント、やってくれ!」

「はい!」


誇り高き法術師としての渾身の法術が
ユグドラシルに向けられる。

見違えるような変化はないが、
その場にいる全員の願いや祈りが
染み入るように注がれていた。


「これで、我々の役目も終わった
 帰らなければならないな」

「……」


それぞれに帰るべき時間がある。
未来との別れの時。


「私は…
 私は、ここでお別れですね」

「すずちゃん…」

「もう、会えないんですね
 でも…泣きません
 忍者は非道でなければ務まらないですから…」

「すずちゃぁ~ん
 あたし、ずっと忘れないからね」

「わたしも、忘れません…
 それでは、これで…」

「……」

「楽しかったぜ」

「はい」

「元気でな」

「はい」

「ありがとう
 その、いろいろと協力してくれて…」

「いえ…こちらこそ…」

「……
 すずちゃん…」

「はい?」

「泣いてもいいんだよ
 忍者だってこんな時は、泣いていいと思うよ」

「……
 ありがとうございます
 でも…泣きません」

「すずちゃん…」

「皆さんとは、笑ってお別れしたいから!」

「そう…そうだね!
 元気で、すずちゃん!」

「はい!みなさん、さようなら!
 お元気で!」


名残惜しさを振り払うように
得意の忍術で木の葉に紛れて消えるすず。



「いい子だったな」

「別れというのは、やはり悲しいものですね」

「ずっと一緒にいられたらいいのに…」

「私達も戻るとしよう」

「……
 そうですね…
 時間の剣よ、僕の時代へ!!」


クレスが空にかざしたエターナルソードの力で
本来のクレスたちの時間へ5人は飛ぶ。



その後、
誰もいなくなった世界樹の前に
すずがひとり静かに戻る。


(クレスさん、あなた方と出会えて、本当によかったです
 あなた方から教わったものを、すずは大切にします
 私に教えてくれたことを、クレスさんも大切にして下さい)



………



一同が降り立ったのはトーティス。
あの時の、崩壊したままの街並み。
人の気配はありませんが、
チェスターが建てた墓だけが佇んでいます。


そしてここから
クラースとアーチェは更に過去の世界へ戻るため
クレスはクラースに
エターナルソードを託す。


「時間の剣を、よろしくお願いします」

「わかった、私が責任を持って封印しよう」

「それじゃあ、お元気で…」

「みんな…
 バイバイなんて言わないよ
 もう会えなくなるわけじゃないもんね
 でも…
 あと100年後にしか、会えないなんて…
 寂しすぎるよぉ…」

「アーチェ…」

「私は…もう二度と会えないな…」

「クラースさん…」

「気にするな
 おまえ達に会えただけでも、良かったと思っている
 チェスターもミントも…
 元気でな」


ひとり無言を貫くチェスター。


「さあ、もう行こう」

「チェスター…
 もういいか?」

「……
 ああ…」


顔を上げると、アーチェと目が合う。
再度沈黙。


「そんな…悲しそうな顔、すんなよ」

「……
 …そうだね」

「またな…」

「……うん♡」



今度はクラースがエターナルソードを振りかざす。


「時間の剣よ、私達の時代へ!」


幾度となく見てきた時空転移の光。
これで最後の魔法。



………



辿り着いた過去の世界。

家に帰ったクラースは
顔を見せるや否やミラルドに抱きしめられる。

一方アーチェはユミルの森に来ていた。
掟のため中には入れないが
エルフの村の方向からゆっくりと“お母さん”が現れて…。



………



二人が去った後も
残されたクレス達3人は虚空を眺め続けていました。

やがてユグドラシルの麓にひっそりと立つ
ミントの母の墓へ向かうことに。



………



所変わって、未来の世界にあるダオス城。


すっかり静まり返った城内で
突然魔術が発動し、
力尽き横たわったダオスを
ひっそりと転移の魔術が運ぶ。



そしてまた違う時代。
おそらくはすずのいる時代よりも更に未来?


世界樹のそばに姿を現すのは女神マーテル。
そして樹の麓には転移されたダオス。


「聖なる大地…
 聖なる宇宙…
 聖なる神よ!
 その慈悲深き御心…
 この罪深き者に祝福を与えん
 大いなる実りよ、今ここに!


マーテルの声に呼び出されるように
ダオスは、
輝く蓮のような大きな花房へと姿を変える。



それは重さを失ったようにふわりと浮かび上がり
ゆっくりと天高く昇っていく。



やがて雲を抜け


宇宙へ浮かび出て


どこか遠くの


遠く、果てしなく遠く、


懐かしい星へ還っていくのでした。






………



………………




テイルズオブファンタジア 〈終〉




__________




物語はここまで。



悪の魔王として君臨しつつも
未だ根強い人気を誇る
愛すべきラスボス・ダオス。

その正体は星ひとつ救うために
たった一人飛び出した。
いわば勇者だったのです。


一方、
人間が生み出したものは、
人間が失ったものは…。

クレス達はこの星の英雄ではありますが
デリス・カーラーンに生きる民の目には
どう映るのでしょうか。


ですが、最後の最後、
クレス達の知らないところで
デリス・カーラーンは救われることになります。

旅の中で残してきたものが巡り巡って
結果的にクレス達が偶然ダオスの星を救うのです。

そしてデリス・カーラーンの民も
誰がダオスを殺し、
どうして星が救われたのかを知る術はありません。


うーん、
救いがあるような、
すっとしないような。




“絶対悪”なんてない、というのは
テイルズオブシリーズをプレイしていると
よくよく思い知らされることになります。

もちろん作品によってはラスボスが明らかに悪だったり
しょうもない小物や裏の人間達が根っからの悪だったり
いろんな悪意がありますが

理想や願いのために仕方なく対立してしまうことも
よくあります。

その最たる例がダオスかもしれません。




ところで、
途中離脱したロディの物語は
「なりきりダンジョンX」にて描かれますが、

ファンタジアの世界観を知ったうえで
ぜひともプレイしてみていただきたいのは
「テイルズオブシンフォニア」です。

細かいネタバレはしませんが
絶対におすすめできる作品です。


他にもシリーズ作品は色々あります。
ストーリーはもちろん、
作品ごとの特徴的な戦闘システムも様々。

2Dだったり3Dだったり、
複数ラインだったり空中戦が爽快だったり。
とにかく多種多様なので
なにかひとつでも触ってみてください。


バンナムの回し者ではありませんが
ひとりでも多くの方に共有できれば、
という下心です。




話が長くなりましたね。


これにてプレイ日記は終了。
今後noteへの投稿も基本はしなくなります。

とはいえ文章は好きなので
気が向いたら何か投げるかもしれません。

それはまた別人格の遊びですが
またどこかでお会いできましたら宜しくお願いします。


あと、6人になるprediaのことも
ぜひぜひ宜しくお願いします。




それでは、また。


無意識でした。



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