noguchi tappei

「遭遇の方法」について旅をしたり、制作をしたりしながら考えています。

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最近の記事

  • 固定された記事

野口竜平 |noguchi tappei 《自己紹介》

ながしみ活動集 〈太平洋とタイヤひっぱり〉2019~ 〈8人の蛸みこし〉2019~ 〈ニューヨーク方面へヒッチハイク〉2015~ 〈ひとりでは運べないリヤカー〉2016 〈謎のタイヤひっぱり男〉2015 〈感謝タイヤまつり〉2015~ 《よそものアート》2016 《どこでもテーブル研究所》2018 〈間のテンパーチャー〉2018 〈ピアノを落とす〉2014 〈壁をこわす〉2015 〈トキメキパンク〉2014 〈はこ運び〉2018 〈パンケキ侍〉20

    • 芸術探検の射程(2023)

      芸術探検家芸術探検について 武蔵野美術大学でパフォーマンス・アートを学びつつ、早稲田大学探検部に所属する学生時代を過ごす。 探検部で交わされる「エベレストの頂上までヘリコプターで行くことは探検なのか」をいう議論、そこから深まってゆく部員それぞれのロマンと葛藤が、現代美術やパフォーマンス・アートへの問いと同期し、表現者としての考え方の土台となる。それらの経緯から”遭遇”を切り口に芸術と探検を照らし合わせる芸術探検家を肩書きとするようになった。 以後、芸術探検とはなにか、遭遇

      • 【寄稿】 ようこそ in and around the octopus|よだまりえ

        家から2ブロック先の公園で今も毎年盆踊りをやっている。8月の夕方、まだまだ明るさが残っている時間に浴衣に着替えて、下駄をカラカラ鳴らして盆踊りの公園へ行く。 近所なので家にいても音楽が聴こえてくるのだが、歩きながら近づいてくる生の和太鼓の音が段々心臓に響いてくる。心拍がドンドンドン カラカッカ ドドンドドンになっちゃうんじゃないかというくらいに心躍っていたのを覚えている。 当時何においても目立つのが嫌だったが、盆踊りでは知らない踊りでも櫓の上に行って踊っていた。円は、先頭も最

        • 【寄稿】 遭遇の記録、または物語|鈴木健太

          ヘビみたいなやつだと思った。その日は国会議事堂にいた。当時通っていた大学の教授に関野吉晴という探検家/医師がいて、彼の課外ゼミのひとつとして、何かの議会を傍聴しに有志で集まっていた。どういう内容だったか思い出せない。おそらく東日本大震災、原発や東電に関連したことだと思う。傍聴を終え、外に出たところで彼はやってきた。初めてみる顔だった。体が大きくて目がギョロついていて、立ち振る舞いというか手足が、なんとなくにょろにょろとしていた。それが野口だった。遅刻して合流したくせに特別気に

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        野口竜平 |noguchi tappei 《自己紹介》

        マガジン

        • 芸術探検(テキスト)
          6本
        • 活動集(ポートフォリオ)
          7本

        記事

          【寄稿】 「彼らすべての歴史」としてとどまる記念碑:鎮海の〈蛸みこし〉|紺野優希

          韓国鎮海(진해)。首都ソウルから遠いこの場所には、日帝時代に建てられた歴史的な建造物が未だ残っている。中原ロータリー(중원로터리)から八方へ分かれる道は日本帝国によって軍港都市計画として切り拓かれ、今でもその形を残している。その一帯には、当時の建物が今もなお点在している。興味深いのは、永久保存というより内装だけ変えながら活用されている点である。長屋には壁を白く塗ったショップが入り、郵便局には韓国語の看板がかかり、配達員の陽気な銅像も建てられた。過去の外観を保ちながらも、内と外

          【寄稿】 「彼らすべての歴史」としてとどまる記念碑:鎮海の〈蛸みこし〉|紺野優希

          【記録】台湾環島 タイヤひっぱり(2019)

          片道切符で桃園へ ああ、版木を買いたかった。 結局昨日の夜から考えることはそればっかで、飛行機の窓から光る雲や海をみたって、その残念さで景色が濁る。 版木というのは、木版画の版のことで、おれは大抵ベニア板を使っている。 台湾では出会った人に版画を売りつけて生計をたてようと考えているのだけど、 その唯一の商売道具をもってこなかったということになってしまう。 どういう了見だってんだ。 ベニア板なんて現地でみつけなよ、という意見もごもっともなのだが、今回の旅は本当に一円ももって

          【記録】台湾環島 タイヤひっぱり(2019)

          未知と越境について(2021.7.9)

          私はもともと、臆病な性格である。 知らないものに出会うと、それを怖いと感じ、逃げ、隠れ、尻込んでしまう。 これは、危険かもしれないものを回避するという意味で、生命維持を基本原則とする生き物にとっては、至極当然の反応であるとも言える。 しかし、私はそのこのことの愚かさについてを考えている。学生時代からの悶々とした考え事の主たる部分はこのことであった。 「未知=危険」として短絡的に排除し、目を背けることで得られるかりそめの安心について。そうすることで失われていく感性や身体性に

          未知と越境について(2021.7.9)

          「あるき」の身体について(2021.6.5)

          「あるき」は、それ自体が本当のことだ。 ひとつの土地に留まらず、「あるき」をつづける身体を前にすると、どのようなイデオロギーも勢いを失ってしまう。政治も思想も価値判断も、特定の土地と結びつき合う魂によって生じるからだ。 魂が身体についてこようとするとき、「あるき」は魂と土地を切り離して進むのである。 わからなくなったら、ひとり、ここではないどこかへあるきはじめればいい。勝ち負けも良し悪しもない、ただただ「あるき」の今が、本当のことであることに気づく。 「あるき」は、「所有

          「あるき」の身体について(2021.6.5)

          〈8人の蛸みこし〉

          「8本の脚には、それぞれに独立した知性がある」 という蛸の心身にまつわる研究から着想された、8人で担ぐグニャグニャしたお神輿。これを担ぐ8人の個は、息を合わせる、バラバラでいる、など状況に応じて動く/動かされることになり、そこに生じるその時々の関係性の様相は蛸の踊りとして顕れる。蛸の心身をモチーフに、人間の集まりを再考するプロジェクト。 「蛸みこしの物語」 訪れる蛸みこしは、「蛸」「竹」「人の集まり」にまつわるその土地固有の文化を浮かびあげ、環境に合わせて生きる人間の知恵や

          〈8人の蛸みこし〉

          【記録】奄美大島 タイヤひっぱり(2022)

          タイヤひっぱり探検旅行開始までの準備期間 タイヤひっぱり探検旅行5.18 (晴れ)名瀬→グスク ハブ捕り棒の改造を手伝ってくれている金物屋さんのところで朝食のサンドイッチをご馳走になり、文房具屋で版画を印刷し、再び金物屋さんのところでハブ捕り棒の最後の調整をおこなっていると、いつのまにか間に時間が経ち、どさくさにまぎれ昼ご飯のカレーまでご馳走になった上、さらにおにぎりも持たせてくれた。 とても良い天気の日に出発ができてうれしい。 おれの健脚は相変わらずで、上り坂でもぐ

          【記録】奄美大島 タイヤひっぱり(2022)

          cv

          2023 滞在制作発表|おもしろい人に会いたい!|アーツカウンシルしずおか お祭り参加|湯ぶっかけ祭り|早吸連|大分・別府 リサーチ|秤と剣からみる公共|ドイツ・フランクフルト リサーチ|共異体としてのシチリア島|イタリア・シチリア リサーチ|蛸をめぐる穴のナラティブ|山口・宇部 共同実験|蛸の這行運動と蛸みこし|with 江頭諒典・山口大学生態情報システム研究室 共同実験|蛸みこしの剛体定義|with POLGON・富山県立大学DX教育センター グループ展参加|ブルーニコ美

          芸術探検家・プロフィール変遷

          「芸術探検家」という誰もわからない肩書きを勝手につくり名乗り始めた時から、「いったい芸術探検とはなんだ」という問いが、私の活動のメインテーマとなっています。 イベントや展示などで提出するプロフィールは、芸術探検の思索と、私自身の心身の状態、活動たちの可能性、の3者の「今」を観察しながら、その時その時で、リキまず、程よい温度と緊張感を持ちながら思考の広がりを持てるような言葉を探して、半年にいっぺんくらいのペースで更新されています。 私の出自や理念、迷った時に立ち返る場所や興味の

          芸術探検家・プロフィール変遷

          蛸と海女の遭遇史(随時更新)

          蛸は、人間とはかけ離れた独特な形状や生態から、人間の想像力を刺激し古今東西、多種多様な物語を生み出してきた。 私は、神話や伝説、民話や寓話など、物語が生まれ共有されることは、人間が社会をつくり繋がり合いながら生きてゆく上で自ずと生じる、とても重要な営みであるように感じている。 今企画「蛸と海女の遭遇史」は、各地域に散らばる蛸の伝説や物語の蒐集や、私自身が体験した漁や調理などの文化、また〈蛸みこし〉を実施する中で起こった出来事などから、″蛸と人間の多様な交わり合い″に光をあて

          蛸と海女の遭遇史(随時更新)

          2022年活動まとめ

          ◾︎︎「沿海アートの会」を立ち上げる◾︎ 一緒に海の話をすることが多い西松秀祐さんと小宮リサ麻吏奈さんで沿海アートの会というリサーチのグループ?をつくりました。「沿海」という言葉には海から見た陸沿い、陸から見た海沿い、という意味があります。島々の連なりとしての日本列島に住む「私たち」にとって海とはなんなのか、これからも合宿をしたりできたらと思っています。第一回合宿は、福岡天神、紺屋2023で行いました。 ◾︎奄美大島をタイヤひっぱりで一周する◾︎ 今年のタイヤひっぱりは

          2022年活動まとめ

          ghosts in the octopus

          芸術探検─ghosts in the octopus─ 活動報告資 朱色の石を知る妖怪 辰砂・水銀・金メッキ 神武東征と中央構造線 早吸日女神社 早吸の大蛸 蛸みこし 朱色の蛸壷 ghosts in the octopus あぁ 集まれよ ゴースト オブ 大蛸 一緒に踊ろ まんまるく 海をひっぱるお月さん 海を吸い 吐き出す  底に巣食うわ 大蛸さん 陸のはざま 潮は吹き出され もまれる アジ サバ うまいぞ 脚はめいめいの にょろにょろのゴ

          ghosts in the octopus

          【9/30-10/6】静岡県富士市吉原に滞在します

          アーツカウンシル静岡のマイクロ・アート・ワーケーションに参加し、富士市吉原 に滞在しています。滞在の日記をここにまとめていきます。 ━━━━ (1)到着した日のはなし (2)街について教えてもらう (3)滝瀬さんに会う (4)イッペイさんに会う (5)1富士-2竹-3筋肉 (6)こなれてきた運び力 (7)最終日 (✴︎)まとめ

          【9/30-10/6】静岡県富士市吉原に滞在します