治療院界隈における「FXの海外取引所での自動売買で勝てる」広告は事実なのか?
はじめに
今記事は、無料で読める無料パートと、有料で読める有料パートで構成されています。
無料だけでも結論はわかるようにしてあるので、安心してお読みください。
有料部分では、いわゆるオチと、もし自分でFXやる場合の取引所の選び方を記載しておきます。
さて、治療院界隈に限らず、SNSやらでこんな感じの広告見たことはありませんか?
勝てる!FX自動売買ツール(無料、ないし有料)
年金給付が下がる系のニュースでごちゃごちゃとしていますが、資産運用といいつつ、資産運用ってなんじゃらほいって感じの人もいると思います。
資産運用の種類はこんな感じであります。
その中で、FXというもので、自動売買ツールを使って資産を増やそう的な広告があります。
書いてある通り資産が増えれば最高ですよね?
これは実際勝てるのか、勝てないのか、そんな話をしようと思います。
そもそもFXってなんだ
FXとは、「Foreign Exchange」の略で、正式名称は外国為替証拠金取引といいます。
FXを一言で表すと、異なる通貨の売買のことで、円はもちろんのこと、ドルやユーロ、ポンドなどの通貨そのものを買ったり売ったりする取引です。
FXは2つの通貨の取引が基本です。
日本円で米ドルを買ったとすると「ドル買い」と「円売り」ということ。他にも、ユーロでイギリスのポンドを買ったり(ユーロを売る)、米ドルでオーストラリアのドルを買う(米ドルを売る)などのように、日本円以外にもさまざまな通貨の売買が行われます。
海外旅行に行くときなんかに、円をドルに変えたりユーロに変えたりしますよね?
めっちゃ円高の時は海外旅行やすいぞ、みたいな。
その延長線上で、日本円と比較して、ほかの通貨が安いか高いか、またはほかの通貨間で安いか高いかを比較してその利ザヤで利益を得るのがFXと考えればよいです。
また、株式現物と比べて、必ずしも買う必要がなくて、売りから取引を始めることが可能です。
例えばドルが120円だとして、今後110円位まで下がるなと予測した場合は、売りの契約をします。
120円相当のドルを売ってる状態です。
ただ、現物がないため、どこかで買わないといけません。
いざ下がった際に、安い値段でドルが買いたい人に買ってもらって売買成立です。
イメージだとこんな感じです。
上がると思ったら買う、実際上がったところで売れば利益
下がると思ったら売る、実際下がったところで買えば利益
というのが基本的なFXのお金の増やし方になります。
逆行ったら損しますからね、悪しからず。
さらにもう一つ特徴がありまして、
レバレッジがかけられる
というものです。
ざっくりいうと、もってるお金の〇倍のお金をあるものとして取引ができる
というものです。
FXだと最大1000倍くらいまでの業者を確認しています。
1000円あれば、100万円あるものとして取引ができるということです。
いわゆる信用取引です。
超短期間に借金して、取引が終わったら返済
ってイメージでOKです。
もっとすごいのもあるかもしれませんが。
もちろんただではないので、レバレッジで取引をする場合は、取引所に応じた手数料を支払う必要があります。
メリットとしては、少額でお金持ちになれる可能性があること
デメリットとしては少額がそのままなくなる可能性が、初心者であれば極めて高い事、国内取引所では追証といって、追加の証拠金を支払わねばならないことがあることです。
で、実際の取引をするときは、価格の推移をグラフのようなもの(チャート)をみて、判断します。
ただ、こんな値段の推移?チャート?見てもよくわかんないですよね?
なので、おみくじ感覚で買ったり売ったりしたら死ぬっていうのは常識的にわかると思います。
となると、もしこれで資産を増やすとすれば、
・勝てる手法を見つけて実行する
・勝てる仕組みを導入する
ってなりますよね。
そのうちの後者が、自動売買になります、多分。
で、自動売買とは勝てる聖杯なのか
読んで字のごとく、自動的に取引をしてくれる仕組みです。
素人がどこで買ってどこで売るとか全くわかりませんが、自動でやってくれれば、変な感情も入りませんし、それこそ機械的なトレードになるので再現性が高いように感じます。さあこれで大儲けだ!ってなりますかどうか・・・
で、結論から言うと、
おおむね負けますよ
ってことです。
FXは投機である
FXは投機です。
1.
不確実だが当たれば利益の大きい事をねらってする行為。 「―的」
2.
市価の短期間の変動の差益だけをねらって行う売買取引。 「―市場」
不確実なものであるがゆえに、うまくはまれば利益が大きいわけです。
自動売買ツールの売りとしては、うまくはまる場所を機械的に探して売買するっていうことを謳う感じになると思いますが、
自動売買という概念だけでも2つのパターンがあります。
証券会社自身が自動売買を行ってくれる」システムトレード
「MT4に自動売買ソフト(EA)を設定して自分で運用する」システムトレード
営業広告で来るのは後者になります。
配布されているソフトを自分で設定して、自分で動かします。
さすがに出回ってるやつは設定が複雑なものではないようですが、MT4ってなに?とかそういう疑問が出ますよね(笑)
さらにいうと、MT4の前に、取引所の登録が必要になります。
取引を行うときに、急に相場の真ん中で○○買いたいっていってもだれも売ってくれません。
そのための取引を媒介するのが取引所です。
主に広告業者は、特定の取引所を開設させることを条件に、自動売買ツールを配布しているケースが多いですね。
MT4は、FX取引を行うアプリです。スマホでも使えます。
で、これ系の自動売買ツールの取引所指定で出てくるのが、おおむねXMという取引所です。あとはGEMFOREX。どちらも海外ですね。
ちなみに取引所は、国内と海外で使い勝手を含めてルールが違うので、特性を理解して、やるならやるといいと思います。
取引所の特徴と注意事項は有料パートに置いておきますね。
設定しないと動かないぜよ
当然ですが、設定しないとツールは動きません?
え?ツールの入れ方ってなあに?おいしいの?っていう方は、ここで脱落になります。
また、ユーザーの裁量の多いものであると、動かし方自体にも設定が必要なケースもあります。
金を払うのはあなた、負けるのもあなた
自動売買ツールは自動で売買してくれるだけであって、取引をするのは皆さんです(ツールが自動でやりますけど)。
入金するのも、負けるのも皆さんの責任下で行われます。
ツールそれ自体にはロジックが組んであるので、無抵抗で負け続けてってことはないと思いますが、自動で取引するということは、
暴落暴騰の大事故に巻き込まれて大損
という可能性もはらんでいます。
冒頭暴落の兆候を予測できれば接続を切ったりすることも可能ですが、それはそもそもさっきのチャート?から予測をたてねばならず、初心者には無理仕様です。
つまり、一度入金したら、出金するまでひたすらお祈りすることになります。
ツール配布業者が詐欺を行っているの?
この可能性は、現状あまり高いとは言えません、
どちらかといえば、アフィリエイトで収入がほしい勢の営業のことが、今見てる範囲では多そうなので、とにかくトレード回数を増やしてほしいって感じが多いと思います。
先ほどのXMですが、登録して取引してるユーザーの数、取引量に応じて紹介もとにアフィリエイト収入が発生していくので、配布もとは取引さえしてくれれば万々歳です。
という意味では、探せば勝てる自動売買ツールに行きつくこともなくはないのかもしれませんが、その判断つくの?っていう点で疑問符が付きますし、FXは9割が負けると言われている投機の世界なので、それに常勝できるロジックを搭載したツールをみんなが使ったら、多分早い者勝ちで決済されて、遅かったり運の悪い人が謎の価格取引に巻き込まれて死ぬって未来しかない気がします。
アフィ側からすると、トレード回数で収入が変わるため、トレード回数が多い設定にしている可能性が高く、そのため、大事故=死が一番終わるパターンかと。
すこしリスクっぽい話が多かったので、メリットも付記しておきますね。
海外取引所の場合は、追証が発生しません。
信用取引では、担保を差入れて現金や株式を借りるため、定められた担保(保証金)率を維持する必要があります。信用で買建てた銘柄の値下がり、または、売建てた銘柄の値上がりによって出る建玉の含み損や、担保の値下がりによる担保価値の低下などにより、担保(保証金)率が一定の比率(最低維持率)を下回った場合、定められた期日までに追加で担保(保証金)を預け入れる必要があります。これが追加保証金、いわゆる「追証」です。その後の相場の変動により担保(保証金)率が上がっても、一度発生した追証は自然に減少・解消することはありませんので、注意が必要です。
ちなみに、松井証券では、維持率が20%未満となった場合は速やかに追証の差入れか、既存建玉の返済が必要になります。
1万円入れて、まんまのまれたら、それでおしまいです。
国内の取引所だと、レバレッジの最大値が低く、無理なロットでの取引ができませんが、追証という制度があるため、負けまくると、追加で清算する必要があります。
そういう意味で、海外の取引所は、国内より冒頭暴落時の破産リスクが低いと言えます。
また、国内より高いレバレッジで取引ができるということは、少ないお金でも夢があるので、そこもいいと思います。
大体FXは9割負けると上述しましたが、1割勝てるっていうのは、投機としてはそこまで悪くないです。
ジャンボ宝くじの当たる確率は1000万分の1ですから、それよりも部のいいギャンブルといえそうです。
さらに知識や技術の向上で、勝率介入の余地があるという点でも悪くないですね。
ただ、9割負けるので、自動売買でも勝てる保証はないです、そんな話です。
ここまでが無料になります。
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