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”エンガンチェ”ロチェルソ。そこが彼のベストポジション。【1000文字で語る】

 

エンガンチェとは、アルゼンチンでトップ下のプレーヤーを表す言葉。

この言葉にふさわしいプレーヤーがアルゼンチンにはゴロゴロいた。リケルメ然り、アイマール然り、メッシも代表だとそうなんだろうか。

アルゼンチンのサッカー小僧が憧れるこの花型ポジションで挑戦する選手が今回の主人公。

 パリ・サンジェルマンからベティスへローン移籍中のジオバニ・ロチェルソ。昨シーズンはリーグ・アンで34試合と出場機会こそ与えられていたが、スター軍団の中で求められる期待値には届かず、今シーズンからは攻撃的なサッカーが魅力的なベティスに移籍し、結果を残している。IHでの起用が多く、ボールを引き出して決定機を作る。そしてミドルシュートと攻撃の面で輝きを放っている。

 パリ・サンジェルマンでは攻撃的な位置よりも、アンカーとしてプレーする機会が多かったが、守備タスクに負荷がかかってしまい、チャンピオンズリーグで強豪相手の試合になると、苦しそうに見えるときもあった。

 だが、ベティスでは低い位置でボールを受けたとしても、運ぶドリブルで相手を外し、チャンスメイクをすることができる。ライン間でボールを受け、前を向くとコントロールショットも自在に打てる。やはり彼は攻撃が好きな選手なんだろう。彼の左足は相当な武器になっている。

原石が生まれる街で育った。

 リオネル・メッシ(バルセロナ)やアンヘル・ディ・マリア(パリ・サンジェルマン)が生まれたロサリオで生まれたロチェルソはロサリオ・セントラルの下部組織で育つ。14/15シーズンにトップチームデビューを飾ると、フランコ・チェルビ(ベンフィカ)やワルテル・モントーヤ(グレミオ)と攻撃のユニットを組み、10番タイプの選手”エンガンチェ”として定着した。16年はコパリベルタトーレスでベスト8。その後はリオ五輪のメンバーにも選ばれ、オリンピックにも参加した。

 そこからパリ・サンジェルマンに引き抜かれるも、最初はローマ行きも噂されていたらしい。しかし同郷の先輩であるディ・マリアやパリ・サンジェルマンのビジョンに感銘を受け、移籍を決めた。特にディ・マリアの影響は大きいだろう。父親同士の親交もあるらしい。

 現在はローン移籍中のロチェルソ。今の状態を見れば復帰しても面白くなるだろう。だが、トッテナムなどが熱心に目をつけているらしく、他リーグへの移籍もありえる。そして期待したいのが代表での活躍。レアンドロ・パレデス(パリ・サンジェルマン)と共に今後中盤で軸になっていきたいところ。メッシ依存から脱却するためにも中盤からの配給+得点に関わる動きでゴール、アシストを期待したい。

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