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アンドレ・オナナはまだまだこれから。機が熟すまで思い切りよく。

 攻撃的なアヤックスは最後方の選手にも攻撃に参加する力が求められる。味方の位置を確認して、ビルドアップを潤滑に行える能力。両足から正確なフィードができる能力。そのタスクを担っているのが、サミュエル・エトーのアカデミーで育ち、バルセロナのカンテラ出身に引き抜かれた経歴があるカメルーン代表のアンドレ・オナナである。今シーズンCLベスト8に進出しているアヤックスのゴールマウスを守る不動の守護神で、鋭い反射神経の持ち主だ。

 だが、良い意味でも悪い意味でも目立ってしまうのが、アンドレ・オナナの特徴。クロスボールの対応はそこまで良いものではなく、CLレアル・マドリード戦1stレグのアセンシオのゴール時のようにボールに触れずに飛び出してしまったり、直近のエールディヴィジのPSV戦のように、飛び出しのタイミングを見誤って、前に入られてゴールを許すこともあった。更にはレアル・マドリード戦ではピッチに転がっていたペットボトルに気づかず、プレーをしており、結局ペットボトルにボールが当たり、相手にCKを与えてしまう場面もあった。そんなまだまだ怪しい、ある意味目が離せないGKなのだ。

 特徴としては、やはりバルセロナ、アヤックスで育っただけにビルドアップへの貢献は高い。自信を持って両足を使いこなし、相手の2CF間への縦パスの選択も迷いなく行うことができる。ミドルレンジのパスもでき、攻撃の始発地点としてアヤックスの攻撃を組み立ている。今夏にバルセロナが引き戻しを狙っていたが、先日契約延長を発表。まだまだ正守護神の座は譲らない。期待の成長株としてビッグクラブの目をつけている。

 まだまだ危なっかしい選手ではあるが、まだ歳は23歳。元イタリア代表の守護神ディノ・ゾフの名言から言わせると、キーパーはワインと同じ。熟した方が上手いらしい。こう考えるとオナナの成長はまだまだこれからもある伸びしろありまりくりのプレーヤーなのだ。もう既にアヤックスで今シーズンはCLの経験も得ているし、代表経験も積めれば、どんどん風格も増してくるのではないか。
 
オナナは身軽にプレーしている。めちゃくちゃ細いわけではないが、飄々と動くことができ、とても抽象的ではあるが現代的だなと言いたくなる選手(笑)。アフリカ人選手らしい身体能力も兼ね備えた上で、バルセロナのスタイルも装備。ボールの持ち方、受け方、はたき方を見ていると本当にフィールドプレーヤーがGKをやっているイメージ。危なっかしさも含め見応えはある選手だ。

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