終わってみればバイエルン・ミュウヘンが底力を見せ、圧巻の７連覇で今シーズンを終えた。完璧なスタートダッシュに見えたドルトムントも、失速をしてしまい、バイエルンとの直接対決で大敗。ルールダービーでは退場者を２人出し、敗北。ここ数年で絶好のチャンスだったが、惜しくも２位だった。だが、結果はどうであれやはりリーグを引っ張ったのはこの２チーム。ここ数年でも激しいデッドヒートだった。

　そんな２強相手に立ち向かい、彼らから勝ち点を奪い取り、インパクトを残したアタッカーもいた。今シーズン昇格してきたフォルトゥナ・デュッセルドルフのドディ・ルケバキオはその１人である。資金力ではかなり見劣りするデュッセルドルフの中で、彼はワトフォードからのローンで加入。来シーズンはワトフォードに復帰をするようだが、国内ではシャルケが熱心に誘っているようで、リーグ１行きの噂もある。

アリアンツでの衝撃
　まず、ルケバキオという名を世界中に示したのが、アリアンツ・アレナでのバイエルン・ミュウヘン戦。当時１７位とチームは低迷しており、試合も２点先行される展開。アリアンツでこの状況となると、どのクラブも巻き返すのが厳しい。それは長年見てきた現地のサポーター。日本で見ている私たちでもわかる。しかし前半終了間際にゴールをあげると、後半、高いラインを設定するバイエルンのCBの間をスピードで抜き去り、２得点をあげる。相対峙していたニクラス・ジューレも決してスピードがないわけではないが、猛追を気にすることなく、シュートを決め切り、名手マヌエル・ノイアーからハットトリックを達成。バイエルンがアリアンツでハットトリックを許したのは、17年前までに遡るらしく、ルケバキオは通算６人目の達成に。どうやら彼のキャリア初のハットトリックでもあったらしい。そしてリーグ戦においてマヌエル・ノイアー相手に初めてのハットトリックを決めたプレーヤーにもなった。

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驚異的なスピードは、当時無敗で首位を走っていたドルトムント戦でも発揮される。自陣からの裏一本のボールで、マヌエル・アカンジとアブデュ・ディアロの間を抜け出し、楽々とフィニッシュを決め、チームの勝利に貢献。5−4−1のブロックを敷き、ロングカウンターを仕掛ける特徴があったデュッセルドルフにとって、ルケバキオのスピードは非常に相性が良く、一発で展開を変えられる武器となっている。今シーズンは10ゴールを決めたルケバキオであるが、5ゴールがバイエルンとドルトムントから奪った得点。ビッグクラブキラーとして、記憶に残るような結果を残す。

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世代別代表ではベルギーのメンバーとしてU21欧州選手権に参加し、東京五輪出場を狙うルケバキオだが、フル代表ではコンゴ民主共和国代表として１試合の出場があるため、どちらのユニフォームで今後戦うのかは不透明。また左利きで身体能力が高いFWということもあり、ロメル・ルカクを彷彿させると言われているが、ルカクほどフィジカルコンタクトが長けている印象はなく、テクニックで勝負できるタイプな印象。ドイツのキッカー誌で元コスタリカ代表パウロ・ワンチョぺのようなプレーヤーと報道されているのがわかるように、１番のストロングポイントはトップスピードの速さ。なんとも中堅クラブで活躍しがちなアタッカーの一例だろう。

コスタリカと言えば、ワンチョペとサボリオ。そしてボラーニョスよ。

来期、デュッセルドルフでプレーする確率が低いと言われているルケバキオが新たな新天地として個人的に面白そうなのが、チャンピオンズリーグ出場が決まっているリール。今シーズン大ブレイクしたニコラ・ぺぺには移籍の噂があり、ぺぺの後釜として、ルケバキオは適しているのではないか。ぺぺと同じ左利きでドリブル、スピードの能力も申し分ない。スピーディーなサッカーが魅力的なリールでも、活躍は可能だろう。リールはベルギー代表のエデン・アザールがステップアップの際に、強烈な印象を残したクラブだけに、ルケバキオもアザールの背中を追って、ビッグクラブ移籍があってもおかしくない。

大ブレイクニコラ・ぺぺ。インスタでは相当騒いでおり、チームメイトにイタズラを仕掛けまくり。ジョナタン・バンバがよく被害にあっています。

アザールさんはEL優勝を達成し…サヨナラをしますね。

どれくらいの選手について書けるか分からないけど、簡潔にまとめていきます！ＣＬ決勝が今週にあり、それで今シーズンはいよいよ終幕になります。そしてコパ・アメリカとU21欧州選手権だ！

最後までありがとうございました。