1_集合写真

むこうスタイルLABO視察会

向日市で進めている「むこうスタイルLABO」は、一人ひとりの暮らし方、生き方から「まち」を考え、仲間と学び合いながら向日市で楽しく生きていくための新しい価値観「むこうスタイル」を見つけ出していくための場所です。
11月からスタートした全4回の勉強会が終了しました。今後は、勉強会を通して生まれた活動について話したり、新しい仲間をみつけたり、コラボレーションの輪を広げていく場として「Table Talk」という場づくり企画を展開しています。

2月24日(土)には、向日市を飛び出し、近隣地域の市民活動の事例をみんなで見に行こうと先進事例視察会を開催しました。
視察先は「大阪府堺市:泉北をつむぐまちとわたしプロジェクト」と「兵庫県尼崎市:みんなの尼崎大学」。
一日で二カ所を巡るという、とても贅沢な視察会。

春の陽気を感じつつ、どんな話を伺えるだろうと、わくわくしながら訪れました。

先行事例視察会 スケジュール 10:30-17:30
1. 泉北視察
「泉北をつむぐ まちとわたしプロジェクト」「レモン畑」
2. 泉北のカフェでランチ
「自家焙煎工房カフェlittle island 三原台公園前店」
3. 泉北から尼崎へ移動
4. 尼崎視察
「みんなの尼崎大学」「サマセミ!」
5. 懇親会(希望者のみ)

まずは、大阪府堺市「泉北をつむぐ まちとわたしプロジェクト」について、メンバーである石橋尋志さんと苅谷由佳さんからお話を伺いました。

堺市南区に位置するニュータウンや農村地域を含めた泉北地域では、人口減少・少子高齢化・空き家の増加、新旧住民の交流などの課題を抱えています。こうした現状のなか、地域住民自身が、独自の発想と実践によりまちの課題を解決しながら、地域の魅力を向上させていくことで豊かなまちづくりを進めようというプロジェクトが2014年から始まりました。

プロジェクトメンバーである石橋さんからは、プロジェクト全体の取り組みや、このプロジェクトから生まれた企画について説明していただくと同時に、地域活動を継続する上での、キーワードをたくさん教えていただきました。
「Y:やる気、S:スキルアップ、B:ブラッシュアップ、T:トライ」
イベントは、遊びに来る人がお客さんではない、イベントをやっている自分の隣にいる仲間が挑戦する場であるなど、地域活動の輪を拡げていくためのヒントがたくさん!他にも、studio-Lの使い方・行政職員との付き合い方など、なかなかズバリと聞けない話を楽しく聞かせていただきました。

苅谷さんからは、このプロジェクトから生まれた企画「泉北レモンの街ストーリー」についてお話を伺いました。

泉北レモンをまちのシンボルにしようと始めたことや、活動を継続するために自分たちで資金を生み出す努力、いろんな人を巻き込むことで活動が拡がっていることなどを伺いました。
お二人のとても楽しく熱く語る姿から、この活動への想いの深さを感じました。

その後、茶山台団地内にあるレモン畑へ。「泉北ニュータウンまちびらき50周年 市民企画プロジェクト」として、2017年9月30日、泉北レモンが10本植樹されました。レモンの実がなるまでに3~5年かかるそうですが、団地に住むみなさんで水やりといった手入れをしてます。住民のみなさんの交流を生み出すとともに、子どもたちが自然とふれ合い成長する場となっています。
その後、仲間と協力して育てているレモン畑も見学させていただきました。

旧家の町並み

泉北レモン

最後に「自家焙煎工房カフェlittle island 三原台公園前店」にて、参加者みんなでランチタイム。美味しいご飯とともに、午前の視察について感想を共有しました。

さて、次は尼崎へ!おとなりの兵庫県ではありますが、泉北ニュータウンからは約一時間半の大移動!

車中でパチリ

尼崎では、「みんなの尼崎大学」のみなさんにお話を伺いました。
まずは尼崎市職員・江上昇さんから尼崎市について、北原のぞみさんから「みんなの尼崎大学」についてお話を伺いました。

「みんなの尼崎大学」は、「みんなが先生、みんなが生徒、どこでも教室」をスクールモットーに、尼崎の「遊びの場」や学んでいる人や活動が連携して、尼崎をもっと楽しく学べるまちにするためのプロジェクトです。現在は、「みんなの尼崎大学オープンキャンパス」という学びの場を紹介するイベントや、月に一度程度開催する情報交換の場「放課後ミーティング」、「市内の講座等の学びの場の検索システム」の運営などを行っています。

次に、「みんなのサマーセミナー」について、実行委員のボブ委員長(原田明さん)と中平了悟さんを交えて、説明いただきました。

「みんなのサマーセミナー」は、2日間だけ尼崎市内の学校を借りきって、まちの人が先生になり、生徒にもなる、学校ごっこを楽しむイベントです。2回目を向かえた2017年度は、300名以上の先生方から実に1回目の約170講座の倍以上となる約350講座が開催され、延べ5,300名を超える方々が参加されました。講座内容も、親子で楽しむものやマニアックな話題など様々!尼崎の魅力は、まさにそこに住む・働く・活動するみなさんが作り上げているものだと感じました。

立ち上がって話し始めるボブ委員長

笑いが途絶えない時間

ここで、大きな疑問が一つ。
「どうしてこんなに尼崎の人はノリがいいのか」と、LABOメンバー・松本さん。それについて、なるほど!と納得する回答をいただきました。
「尼崎というまちは、公害といった昔のマイナスイメージを背負っている。けれど、そのマイナスをしんどいとせずに、次へ向けてプラスへ変える。ミスショットを喜ぶような感じ。オモロイけったいな人がいても、許し認める共生社会ができている。そんな気質があるのかもしれないな。」
尼崎というまちへの想いを聞くことで、場所の魅力をつくるのは、そこにいる人たちなのだと実感しました。

むこうスタイルLABOに参加したメンバーのみなさんは、すでに向日市の魅力の一つなのですね。その魅力を大きくするヒントが溢れた一日となりました。

「泉北をつむぐまちとわたしプロジェクト」のみなさん、「みんなの尼崎大学」のみなさん、ありがとうございました!

3月17日に開催するむこうスタイルLABOの報告会「むこうスタイルオープンLABO」では、今回視察にお邪魔した「みんなの尼崎大学」から、尼崎市役所事務局の立石孝裕さんと、みんなのサマーセミナーの事務局長、原田明さん(愛称ボブさん)がトークセッションのゲストスピーカーとして向日市に来てくださいます!


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