白樺ムク

🍸詠人不知の気持ち🍸

熱帯

ただならぬ湿気
自分というものと外界との境目がわからなくなるほどの
そこに彼は居る
鰐であるところの彼が居る
細長く尖った口は滅多なことには開かれない
片目でじっ とこちらを見ている
その目をいくら見つめても何を考えているのかわからない
その冷たい背中に手を当て
その捉えどころのない青さを見つめる
彼の硬さの内をしりたいとおもう

わたしの黒い肌が波打つ黒い髪が
彼の青さに溶けてゆく

ふと、

もっとみる

黒髪をまあるく束ねた女の白いうなじから
すべり落ちて彼女の背中へと消えていった黒い生物

節制してとかではなく食への関心が薄いが為に痩せて骨張ったスーツ姿の独身男性が薬局で無防備に日用品を選ぶ姿の色気

豪奢な香り

血をすうくろい悪魔だとおもって、
ちいさなしろい妖精をころしちゃった

初夏の休日は、映画『 愛人/ラマン 』の音楽を聴きながら、窓辺のソファーに横になって、ベトナムの土煙に想いを馳せながら、空の遷りを一日眺めるの、