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あまりに日常すぎました〜劇団普通「風景」

劇団普通「風景」
作・演出:石黒麻衣
出演:安川まり、板倉奈津子、用松亮、岩瀬亮、浅井浩之、岡部ひろき、鄭亜美、早坂柊夫、泉拓磨
劇場:三鷹市芸術文化センター 星のホール
観劇日:2023年6月8日(木曜)19:30〜

初めて観た劇団。劇場から届いた案内状で、ちょっとだけ気になったものの、見送りかけていました。が、Twitterで山内ケンジ氏がすすめているのを知り、やっぱり観ておこうかなぁと。今月観に行った2本の芝居がどちらもつまらなかったので、観劇へのモチベーションをリセットしたいという気持ちもありました。結果、観に行ってよかったです。

舞台は茨城県。祖父の葬儀のために集まった家族と親戚たちの現在(過去)とその後(現在)。全編茨城弁、日常そのままのような脱力した会話が繰り広げられます。僕は茨城弁はよく知りませんが、一部、訛りが不自然に思える役者もいました。でも、よくよく観ていたら、その人は、茨城を離れて都会に住んでいる人だったったりしたので、意図的に訛りを弱めていたのかもしれません。

ダイニングテーブルとローテーブル、そして壁、というシンプルな舞台。主人公の実家のダイニングになったり、親戚の家のリビングになったりして、壁は動き、照明によって表情が変わります。

これといった事件が起こるわけではなく、観客を意図的に笑わせたり、驚かせたりする演出もないのですが、見飽きることなく、上演時間(2時間15分)が過ぎて行きました。終わり方もあっさりしていて、え? もう終わりなの? なんの感動もないじゃん! という感じ。でも、後味は悪くないんですよ。客席にいながら、舞台上の人たちと時間を共有したように感じられました。

昨年、ハイバイの「ワレワレのモロモロ」で好演していた岡部ひろきさんが、さらに成長して、目を惹く演技を見せていました。とくに、イケメンとかかわいいとか言われるタイプではないと思うんですが、舞台上では、ものすごく愛すべき存在に見えてくるんですよ。早坂柊夫さん、泉拓磨さんら若手も好演でしたが、演じる役よりも若く見えてしまったかなぁと。

ちなみにチケット代は、前売り2800円、当日3000円でした。三鷹市からの助成があるのでしょうが、にしても、安すぎると思いました。



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