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今夜はBeat It !

世の中には素敵な人や集団がいるもので、例えばそれが自分と同じようなものが好きだったり、同じようなこだわりを持つ人だったりだったりすると、もう嬉しくてワクワクしてくるような気持ちになります。
皆さんはどうでしょうか?
今日はそんなこだわりを持ったお店とTシャツのお話しです。

■ 80’sカフェに登場するスーパースター

2015年のアメリカ、ヒルバレーにある80sカフェでは『今夜Beat It』が流れ、マイケル・ジャクソンがモニター越しにお客の注文を聞いてくれる。それぐらいマイケル・ジャクソンは80年代のアイコンであり、"Beat It" は80年代を代表する曲なんです。ちなみに、今の話っていうのは映画『Back to the Future Part II』に出てくる2015年の話です。今は2022年なので、映画の未来の話しはもうすっかり過ぎてしまっていますが、現実の正解でも、やっぱりマイケル・ジャクソンは80年代だけでなく人類史に残るアーティストです。
マイケル・ジャクソンのアルバム『スリラー』は史上最も売れたアルバムセールを誇っています。その『スリラー』からの第二弾シングル曲で当然ビルボードでも1になっている曲"Beat It"。この曲はそれまでマイケルのファンキーな曲が好きだった僕にとって衝撃的な曲でした。
なんと、この曲、いきなりハード・ロックのギターリフから入るんです。そしてこの曲のギター、エディ・ヴァン・ヘイレンが弾いていると思ってる方も多いと思うんですけれども、このバッキング・リフを弾いているのはTOTOのスティーヴ・ルカサーです。
ものすごくハードなリフですが、とても正確で整っているところが、なんというかマイケルらしさを損なっていないのに、それまでのマイケルの曲とは全く違うという絶妙なバランスになっていると思います。
このリーフからエディ・ヴァン・ヘイレンが弾いていたら多分全く違う曲になっていたのではないかと思うくらい、ロックのルーズな部分が削られたリフです。どういうことかと言うと、エディが弾く超絶かっこいいギター・ソロパートはめちゃくちゃロックしているんですが、これはほぼ一発録りされているらしくて、バッキンングに対して突然リズムがルーズになっています。このソロの部分だけ印象に残るのは間違いなく他の箇所と違うからなんです。
スティーブ・ルカサーのリフとエディ・ヴァン・ヘイレンのソロパートのコントラストを聴いていただくと、いかにそれぞれのギターが凄いかわかると思います。
それまで『今夜はDon't Stop』がマイケルの曲の中では一番好きだったんですが、一番かっこいいと思ったのは『今夜はBeat It』でしたね。
どちらも『今夜は』がつく日本語のタイトルの曲ですね(笑)

■Beat it のショート・フィルム


また、この "Beat It" が衝撃的だったのはギターだけでなく、ショート・フィルムにもありました。マイケルはミュージック・ビデオ、プロモーション・ビデオのことをショートフィルムと呼んでいたようです。
マイケルがダンサー集団のセンターで踊るスタイルは誰しもが惹きつけられる最高のエンターテイメントだと思うのですが、それ最初に見せたのはこの "Beat It"のショート・フイルムだったんじゃないかと思います。その後も『スリラー』『キャプテンEO』『Smooth Criminal』などのショート・フィルムだけでなく、MTVミュージックアワードのパフォーマンスなど素晴らしい集団ダンスが映像化されたものがありますが、その走りの作品としてめちゃくちゃかっこいいです。
元ネタは『ウエストサイドストーリー』なんでしょうけれど、集団の中でもひときわ流麗に踊るマイケルは最高にかっこいいです。マイケルに憧れるダンサーが今もなお存在するのはここからだと思います。
私がもしダンサーだったら、多くのダンサーを従えてその中心で誰よりも目を惹くダンスをひろうしたいと思うはずです。それが叶わなければせめて集団の中でマイケルと一緒に踊りたいと思うでしょう。
なんと言っても"Beat It"の中ではこのダンスの振り付けをしているマイケルのダンスの師匠も従えて踊っている位ですからね。
ちなみに、その方は向かってマイケルの左横で白いジャケットにサングラスのスタイルで気合の入ったダンスをしている方です。
マイケル・ピーターさんという方です。『スリラー』のあのゾンビダンスの振り付けもこの方なんだそうです。1994年にお亡くなりになっているようですが、やはりこの方も天才的なダンサーだったんだと思います。
この時にマイケルが着用してる鋲のついた赤い革のジャケットも『スリラー』のジャケットと同じ位印象的で、これも80年代スタイルの代表的なもののような印象がありますが、当時あんな派手な革のジャケットを着た人はアメリカにいたんでしょうかね?
今でもハロウィンの仮装の映像で見かける位メジャーな格好ですけれど。
そして、その印象的な赤い革のジャケットの下に着用しているTシャツがこちらのTシャツです。

■Beat it の中でマイケルが着ているTシャツ

ショート・フィルムの中のTシャツはノースリーブなんですが私が持ってるのは袖付きです。まぁ、このTシャツだけ着ていても"Beat It"でマイケルが着ていたやつだ!と気づく人はよっぽどのマイケルファンだと思います。
普通のレベルのファンでも、ピアノの鍵盤に音符が飛んでいるTシャツを見れば "Beat It" だと思う人は多いと思うんですが、こっちらはジャケット中のものはなかなかわからないのではないでしょうか。Tシャツ自体は水色っぽい色をしているとはわかるものの、プリントの柄になると、そこに何かがプリントされているのはわかるんですが、ショート・フィルムの中でアップになることもないですし、着ているマイケルは終始動き続けて踊っているわけですから、ちょっとわかりにくいですね。
それが、やっぱり世の中にはこういうところにこだわって、目が届く方がいらして、このように再現してくださっているのです。
これはネットで調べていただくとすぐにわかると思いますが、『MAX CADY(マックス・ケイディ)』とさんと言って、映画を中心にしてその中で使われている衣装や服などを再現してウェブで販売されているショップがあるんです。このマイケルの "BEAT IT" Tシャツもマックス・ケイディさんで販売されているものなんです。

細かいところもとてもよく再現されていて、例えば首周りであるとか袖周りのところがボディーの色と若干異なっているんですけれど、そこも再現されていてとても細かいこだわりが感じられています。なんでもこのマイケルのTシャツは人気の商品らしく海外からも注文が来る位だそうです。私も予約してから3ヶ月ぐらい入荷を待ちました。ただ価格も手頃ですし、マイケルファンであれば、それくらい待ってても手に入れるべき商品だと思います。
この"BEAT IT"シャツはほんの1アイテムです。先ほども申し上げましたがマックス・ケイディさんは主に映画に関連する服やグッズを扱っていらっしゃるんですが、そのチョイスやこだわりが、僕と同じ世代のものだったりするので、おそらく同年代の方が作ってらっしゃるのではないかと、本当に共感できて嬉しい気持ちになりました。マックス・ケイディさんの商品はウェブサイトで眺めているだけでも楽しいんですが、YouTubeで商品解説もされていらっしゃるので、興味のある方、ちょっと昔の映画が好きな方、ぜひご覧になってはいかがでしょうか。概要欄にリンクを貼っておきます。

と言うことで今回は80年代を代表するスーパースターマイケルジャクソンのこれもまた80年代のミュージックビデオを代表するマイケルのショートフィルムBeat Itのショートフィルムの中でマイケルジャクソンが着ているTシャツについての紹介でした。

このシーズンでは全5回で80年代のミュージックビデオの中で登場するTシャツについてお話をしてきました。
実際に80年代のアーティストをライブで観た時のことや、その時期に作られたTシャツどんなものがあったのかというのを次のシーズンではご紹介したいと思います。どうぞお楽しみに。

■おまけ
動画の中で話している素敵な人、素敵な集団というのはMAX CADYさんのことです。ホームページのリンクをコチラにも貼らせていただきました。
ターミネーターでシュワルツェネッガーが着ていた革ジャンだとか、バック・トゥ・ザ・フューチャーでマーティが来ていたベストだとか、パルプ・フィクションでジュールスが持っていた財布だとか、キル・ビルでブライドが奪ったワゴンのキーホルダーだとか、このチャンネルで紹介したTシャツや触れたお話の映画の関連商品も多く、本当にこういう商品をこだわって作り続けていただきたい!って心から思います。今夜はビート・イット!のあの赤い革ジャンも作ってらしたようなので、いつか私も購入して、完璧なビート・イットコーディネートをしたいと思っています。気分だけでもマイケルに(笑)


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