仲良しの「ドメスティックバイオレンス」から、僕が学んだこと。(2)


「絶対に、今の環境まともではないから、
 すぐに出たほうがいい」

と言っても、

「本当は私が悪いと思うの。

 彼は過去にあれだけ私のことを愛してくれていた。
 今、見ているこの悲惨な状況は一時的な幻想でしかないと思うの」

と、仲良しは一点張り。

2008年に長澤まさみなどが出演していたDVをテーマにした
「ラスト・フレンズ」というドラマがあったが、

何も悪いことをしていないのに自分自身をひたすらに攻め続けるその姿、
明らかに加害者である夫を絶対的な存在として立て続けるその姿、

その友達の言動がドラマの中の長澤まさみと
状況が重なっているように見えて仕方がなかった。

「あぁ、こうやって
 本当に『私が悪い、私が悪い』と
 被害者は加害者にコントロールされていくことに慣れて、
 現実が見えなくなるのか」

当事者ではないが、
仲良しが理性を無くしていく姿を見るのが怖かった。

その渦中では、どんなに僕が言葉を投げかけて話をしても、
中々、その言葉を彼女が理解するのが難しいようで、

ドツボに深くはまっているように見えたから、
言葉を失った。



仲良しの
「ドメスティックバイオレンス」から、
僕が学んだこと。(3) へ
続く。

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