はい、僕は自己紹介恐怖症でした笑

僕は自己紹介をする事が嫌いだ。
だから、最近の僕は自己紹介を極端に短くするようにしている。

意図的に短くするようにしている。

「こんにちは、ノブです。
 接客業で働いています。趣味は語学です」と。

以下の会話文を読んでもらえれば、
僕が言っている事がわかると思うが、
僕が普通に自己紹介を始めると

本当に終わらなくなる。
途中で飽きてしまったら、会話文の後の◉まで飛ばして読んでほしい。

「こんにちは、○○です。初めまして。僕は住宅関係の仕事をしています」
「こんにちは、僕は名前をノブといいます。現在は無職です」

「あぁ、そうなんですね。これまでにはお仕事をされた事はありますか」
「はい、旅をしながらお金をもらっていました」

「ライターさんか何かですか」
「いやー、ツアーエスコートといって、お客様と一緒に旅をする仕事です」

「かっこいいですね。それって、ガイドさんみたいなものですか」
「いや、案内をする事がガイドさんのお仕事だとしたら、
 僕はそのオプショナルツアーに同行して、
 無事にそれが終わる事を見届ける事が仕事です」

「なるほど。そのオプショナルツアーにはどんなものがありますか」
「美術館に行ったり、遊園地に行ったり、ヘリコプターに乗ったり、
 お客様と一緒にスパに行ったり、大型施設に買い物に行ったり…」

「それってお仕事ですよね。僕、そんなお仕事がある事を知らなかったです。
 ヘリコプターに乗ったというのは東京ですか」
「いや、アラブ首長国連邦のドバイです」

「えー!そんな場所で。僕、中東とか行った事ないです」
「僕も会社にたまたまそういう場所に派遣してもらっただけなので」

「ちなみに、どういった会社ですか。すみません、質問ばかりで」
「いや、とんでもないです。船系ですかね」

「船!!!?!?ですか。それは船に乗られていたという事ですか」
「そうですね。船員だったんです。」

「船で働いている人なんて初めて会いましたよ。
 何か特別な資格が必要なんじゃないですか」
「はい、STCWとか、船員だったら、
 誰でも持っている資格をかじるように持っているだけですけど」

「そうなんですね。色々な国にやっぱり行かれるんですか」
「そうですね。去年は1年で30カ国行きました。」

「30カ国!!!それ凄いですね」
「なんかそういう1年だったんです」

「その船に乗っている乗客は日本人ですか」
「いやー、ほとんどは、イタリア人、フランス人、ドイツ人、イギリス人、スペイン人とか、ヨーロッパからいらした方ですね」

「という事はあれですか。言語も話されるんですかね」
「英語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、フランス語は話せます。」

「てことは、日本語を含めて6ヶ国語ですか。」
「ポルトガル語やフランス語は機会が少ないので表現できないことがありますが。」

「語学はどこで勉強されたんですか」
「高校の時に留学を親にさせてもらったんです」

「それはアメリカですか」
「いや、イタリアです」

「高校の時にイタリアっていうチョイスが凄いですね」
「そうですかね。現地の高校生と一緒に現地の高校に通ったんです」

「そうしたら、行く前には相当イタリア語を勉強したんですね。
 語学留学ならまだしも、現地の高校にいきなりは行けないですよね」
「いや、それがグラッチェとかしか知らないまま、現地で生活を始めたんです。
 だから最初3ヶ月は全く話せなくて。」

という会話がどこまでも続く。

永遠に終わらないのだ。
気がつくと自己紹介に数時間かかることも。

時が経てば、人は色々な事を経験するわけで、
僕の場合、自己紹介がもっともっと長くなっていった。

数時間、人と会えるなんて、一冊の本を買うようなもの。
目の前には違う「人生」がある。

それなのに、僕自身の話を毎回会う人会う人にしている僕。

正直、「意図していないのに」自分自身の事ばかり話している事に嫌気がさして、
毎回「何かが違う」と思いながら腑に落ちないまま人と話をしていた。

だから、ある日から、始めたのだ。
質問されにくい短すぎる自己紹介をする事を。

「こんにちは、ノブです。
 接客業で働いています。趣味は語学です」と。

仕事を変えながら、僕は、接客業で10年間以上働いている。
それは紛れも無い事実。

昨今のグローバリゼーションによって、人が世界中を行き来し、
接客業をしていたら外国語を使う機会も多いだろうと理解をしてもらえる。
だから、語学が好きと言っても表現に無理がない。

僕の人生の主要な部分を人が驚かない短い表現に変える事にしたのだ。

自己紹介で大切な事は、おそらく、その人らしさを伝える事。

先の表現を使うようになってから、
質問ばかりの自己紹介も少なくなり、

初めて会う人から、色々な事を教えてもらえるようになった。
相手が話す事が増えたので、得られる情報量が劇的に変わった。

何か思うように行かない事があったら、
アレンジしてみる事。

僕は自己紹介を短くした事で会話をする事が
以前より好きになった。

「あなたのちょっとした工夫で
 
 生活が楽しくなる。」

それが伝えたくてこのnoteを書いた。

あなたにそれが伝わったと

いいな!

^^

読んでくれて、ありがとう

#自己紹介 #恐怖症  


この記事が参加している募集

自己紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?