「ノブくーん、スペイン語のゲストのアシストをお願いできる?」「OK、やってみる」

僕は「言語」と「シェア」で人生を切り開いてきた。(3)

僕にとっての4つ目の言語スペイン語を勉強し始めたのは、
2013年、僕が21歳の時だった。

念願の米国フロリダのテーマパークで年間就労を始め、
段々と日頃の仕事に慣れた時だった。
アメリカ人のゲストだけではなく、南米からゲストもパークには来るので、
迅速、かつ、丁寧に接客をしたいと、スペイン語の勉強を始めた。

スペイン語は語源がラテン語である事から、
既に習得済みのイタリア語の知識を十分に活用できる。
同じものを説明したい場合でも、単語のスペルは大きく異なるが、
基本的な文法は一緒であった。

休日に一番近い本屋さんに行って、
英語でスペイン語が説明されている本を買った。
仕事の行き帰り、お昼休み、休みの日は、
時間を見つけてスペイン語を勉強した。
世界各国、11カ国のパビリオンが集まるパークの日本館で働いていたが、
時として、メキシコ館に行って、そこのキャストとスペイン語を練習した。

ゲストがそれぞれのキャストの言語運用能力をすぐに理解できるように、
このパークではそれぞれのキャストが何語を話せるのか、
名札に話せる言語が明記してあった。
テストに受かれば、
日本人の僕でもスペイン語が加わった名札を手に入れることができるので
それを目標に、日頃の学習を頑張った。

周りの同僚が、スペイン語のゲストが来ると、何度もゲストを僕に振ってくれた。

「ノブくーん、スペイン語のゲストのアシストをお願いできる?」
「OK、やってみる」

声をかけられたら、一度深呼吸をして、ゲストのもとへと歩いていくのだった。

最初は、言いたい言葉がすぐに頭に出てこず、顔から火が吹き出しそうだったが、
練習を重ねると、それに慣れて、ゲストにも説明などができるようになってきた。

そろそろ語学力も上がったかなと思ったある日の休日に予約をして、
スペイン語のテストを受けた。
緊張したが、合格だった。

数日すると、当時お世話になっていたマネージャーに
スペイン語が加わった名札が届く。
「はい」とマネージャーオフィスで貰った時は嬉しかった。
イタリア語に続けてスペイン語、
どんどん大きくなっていく名札、頑張ってよかった。

アメリカ人のゲストからは「おいおい、君は幾つの言語を話せるんだい」と接客される度に、声をかけられて、
スペイン語を話すゲストからは、
「この子なら聞けるわ」と色々質問をしてもらって、

言語ピンが増えた名札を貰ってから、
もっともっと勤務が楽しくなっていくのだった。

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