メガトン級ムサシ小ネタ考察③


はじめに

 今回は『メガトン級ムサシ』小ネタ考察第3弾です。ストーリー内に登場した技術の考察や、『メガトン級ムサシW(ワイアード)』の予想をやっていきます。


人工子宮の話

 浅海輝の娘である浅海未来は、南沙也香が亡くなった後、レイダー博士によって人工子宮に入れられました。人工子宮は巨大な試験管のような培養カプセルになっており、へその緒を模したチューブで繋がれてました。 恐らくですが羊水に似た成分の培養液で満たされ、チューブから栄養が送られているのではないでしょうか。
 人工子宮の研究は実際に行われています。こちらの記事ではサメを人工子宮で成長させ、出産に成功した例があると書かれていました。

  また、哺乳類であるヒツジでの研究も進んでおり、今後は人間にも応用出来るようになるのではないでしょうか。現在は倫理的問題がありますが、何れ人間も体外で胎児を成長させられるかもしれませんね。

 そうなると、培養人間であるシドル(ドラクター)人のシェダも同じような仕組みで培養されているのではないでしょうか。培養というと無菌環境に入れられるわけですが、その場合外部の菌に耐性がない可能性があります。免疫というのは菌に触れる事によって習得されるからです。

 植物の培養では無菌培養された培養物を外部に出す為に順化という作業を行います。外部の環境に少しづつ慣れさせ、ようやく有菌下に出すことが出来ます。
 本編では明かされてませんが、シェダも人工子宮から出す為に順化と似た事をしているのではないでしょうか。



宇宙は生まれ変わっている?

 この宇宙はビックバンで生まれ、今も加速膨張を続けています。かつては天界(宇宙)は不変なものだと考えてられていましたが、実はそうではありませんでした。『相対性理論』を考案したアインシュタインも宇宙は静止していると考えていました。

 宇宙がどのように始まり、そして終わるのか、今も様々な説が挙げられています。今回は『生まれ変わる宇宙』について取り上げていきます。
 前回の考察で取り上げた『ループ量子重力理論』によると素粒子には最小単位があるとされています。時空は物質と同様に微細な粒子で出来ているとされ、その粒子は『ループ』という輪で繋がっています。

 『ループ量子重力理論』で考えられている宇宙はビックバウンズ宇宙です。『特異点』ではなく元からあった宇宙が収縮した一点から再膨張した、とされています。そうなると宇宙は生まれ変わっているという事になりますよね。

 この仮説から『メガトン級ムサシ』の宇宙は生まれ変わっており、エルゼドは一世代前の宇宙の住民ではないかという予想を立てました。これなら、過去の存在でありながら未来の技術を持っている理由が説明出来るからです。ただ、一世代前の宇宙の住民が何故今生きているのか不可解ですよね。アニマスがいる異次元に逃げ出したのでしょうか、謎が深まります。


回路素材を考察する

 続いて、『メガトン級ムサシX(クロス)』内に登場する回路素材について考察します。回路素材とは、マザーボードの部品や必殺技の解放に必要な素材で、レアリティによって入手難易度や使用料が異なります。

コモン

・戦闘AIジャンク材
 AIの基板だそうです。そうなるとそこまで大きな部品でもなさそうです。ローグやドラクターは非常に巨大な機械ですが、内部のコンピュータは小型化されているのではないでしょうか。コンピュータは技術革新によって小型化や性能向上が進んだので『メガトン級ムサシ』の世界もそうかもしれません。

・アンノウンストレージ
 正体不明の記憶媒体です。ゲーム内でも正体不明とあるのでこれ以上の事は分かりません。

・ドラクターメモリー
 ドラクターことシドルが使用していた記憶媒体、コモンやアンコモンの回路素材はソロンの道端に落ちていますが、もしかするとドラクターの機体の残骸がそこら中に転がっているのでしょうか…

アンコモン


・陽電子シリコン結晶材
 シリコンは日本語でケイ素と呼ばれています。物質は電気を通す導体と電気を通さない絶縁体に分かれますが、シリコンは半導体と呼ばれ、どちらの性質を併せ持っています。
 また、陽電子というのは電子の反粒子で、電子とぶつかると対消滅します。粒子には対となる反粒子が存在し、対生成と対消滅を繰り返していますが、この宇宙はCP対称性の破れにより、反粒子よりも粒子の方が多くなっています。
 反粒子で形成された物質は反物質と呼ばれます。反粒子は粒子加速装置などで作ることは可能ですが、主に研究目的で産業利用はされていません。そうなると陽電子を大量生産できる技術はなんでしょうか…

 



・量子データドライブ
 膨大な容量のデータドライブです。量子というのは波と粒の両方の性質を持つ極小の物質が持つエネルギーの単位です。

 また、量子の『重ね合わせ』という状態を使って計算する『量子コンピュータ』というものが研究されています。
 コンピュータの歴史は量子力学とは切っても切り離せない関係にあります。現在普及しているスマートフォン等に使われている半導体も、量子力学の発展の賜物です。


レア

・高圧縮エーテルポリマー
 エーテルというのはかつて考案された光を通す媒介となる物質の事です。しかし、光は真空でも通る事が判明し、その他の研究からエーテルの存在は認められませんでした。

 また、ポリマーというのは高分子のことで、高分子とは分子量が多い分子を指します。身近にも存在し、プラスチックの一種であるポリエチレンや生物を構成するタンパク質もポリマーの一種とされています。




・反物質弾性合金
 先程紹介した反粒子で出来た物質は反物質と呼ばれます。反物質は自然界にはほとんど存在せず、人為的に作り出すしかありませんが、現在は反水素や反ヘリウムしか出来ていません。 
 水素というのは非常に軽い元素で、宇宙で最初に作られました。金属元素は、水素よりも重い元素になっています。現実ではまだ出来ていませんが、今後出来るようになるかもしれませんね。

 ただ、反物質は物質に触れると対消滅を起こし、質量がエネルギーに変換されるようなので、取扱うのが非常に難しいそうです。

・アマダン流動体
 半永久的に摩耗しない液体金属です。液体金属は実際に存在し、元素では唯一水銀が当てはまります。水銀は金や銀と同様に古代より使われてきた金属ですが、毒性が高い事が知られています。


・超高密性バイオファイバー
 バイオファイバーとは天然繊維の事だと思われます。天然繊維は植物や動物由来の素材で、綿や麻、絹等が挙げられます。特に絹、蚕はバイオテクノロジーにも使われています。
 



エピック

・グラビティ真空管
 グラビティは英語で重力という意味です。また、真空管とはコンピュータに使用されていた部品で、今は半導体素子に起きかわっています。ですが、放射線の影響を受けにくい事などから現在も一部で使用されています。
 ドラクターに侵略された地球は、環境が変化しているので、もしかしたらコンピュータに真空管が使われているかもしれませんね。

・ポリマーソレノイド
 ソレノイドというのは三次元コイルの事です。電子部品の一種で電気エネルギーを直線的な電気信号に置き換える役割を持っており、自動販売機や自動改札などに使われています。

・メビウスレギュレーター
 メビウスは『メビウスの帯』を発見したドイツの数学者アグリウス・フェルディナンド・メビウスに由来していると考えられます。
 また、レギュレーターというのは圧縮空気を減圧して安定した圧縮空気を供給する機械で、コンプレッサーに使われています。メビウスレギュレーターはエネルギー制御に使用されているそうです。


 


レジェンダリー

・オメガ半導体素子
・コスモ半導体素子
・ガイア半導体素子
・アビス半導体素子
 半導体素子とは半導体で作られた部品(デバイス)の事です。先述した通り半導体は導体と絶縁体の中間の性質で、コンピュータ等に使用されています。半導体によりコンピュータの小型化が進みました。
 ゲーム内の半導体素子はレジェンダリーやアイコニックレジェンダリーのパーツや武器を+10以上にオーバーリミットした後に分解して手に入れます。かなり手間が掛かりますが、コンピュータの重要な部品なのでそれぐらいは必要なのかもしれません。


コロシアム

・制御基盤ジャンク材
 コンピュータの制御に使用されていた基板だそうです。
 
・クラッシュストレージ
 文字通り破損したストレージです。

・オールドメモリー
 文字通り古いデータストレージだと考えられます。

・荷電粒子シリコンパネル
 電荷を帯びた粒子が含まれたシリコンパネルです。シリコンパネルは太陽光発電に使用されています。

 ・スペクトルドライブ
 スペクトルとは分光された光の波長を数値化したものです。それを利用したドライブという事でしょうか。

・超電導フォトンポリマー
 フォトン(光子)を通す性能をもつ高分子だそうです。光子とは光の粒子で、波の性質を持ちます。超伝導とは、超低温下で電気抵抗が0になる現象で、特定の物質に起こります。

・パラドクス合金
 パラドックスとは逆説という意味です。妥当に見えていた推論からあり得ないような結論に至る場合に〇〇のパラドックスと呼ばれる場合があります。パラドックスの中には一見あり得ないような事柄ですが妥当な結果の場合もあるそうです。
 失われた技術で造られた合金だそうですが、タイムパラドックスという言葉もありますからもしかすると未来の技術が使用された合金かもしれませんね。


異次元獣 アニマス

 異次元に生息する生物であるアニマス。四次元よりも高次元である余剰次元の世界か、多元宇宙に存在していると考えられています。『超ひも理論』では11次元の存在が予想されていますが、あくまで理論であり今のところは実証されていません。
 現在、生物は三次元(時間を含めると四次元)と考えられている宇宙にある一つの星、地球に生息しています。そうなると、他の星、次元に別の生物が存在してもおかしくはありません。ですがそれらの生物は地球の生物と異なる姿かもしれません。
 また、異次元や多元宇宙はこの宇宙とは異なる物理法則が働いている可能性が高く、互いに干渉できないかもしれません。そうなるとこちらの次元に姿を現し、エルゼドの戦艦を破壊したアニマスは不思議な存在です。
 個人的にはアニマスは『妖怪ウオッチ』の妖怪に似た存在だと考えていますが、果たしてどうなのでしょうか。


 



あとがき

 今回は『メガトン級ムサシ』小ネタ考察でした!11月29日に開催される『LEVEL5 VISON 2023 Ⅱ』では『メガトン級ムサシW(ワイアード)』の新情報が公開されるとアナウンスされています。情報が出たらまた考察記事を上げていきます。それではお疲れ様でした!

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