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メガトン級ムサシ シーズン3を予想する⑩




はじめに


 今回は『メガトン級ムサシ』シーズン3の予想第10弾です。アニメ『メガトン級ムサシ』28話から早1年が経ちました。今回は今までとは異なるアプローチで『メガトン級ムサシ』の世界を考察していきます。


『メガトン級ムサシ』の世界は神によって創られた?

 エルゼドの一員であるアダムとイブは『旧約聖書』の『創世記』がモデルになっています。そうなると今後のエルゼドや『メガトン級ムサシ』を考えるヒントがこの中にあるかもしれません。
 私は『メガトン級ムサシ』の世界は神が創った世界ではないかと考察します。『創世記』では神が『光あれ』と言って光を生み出し、そこから世界を創ったのだそうです。また、同じように人類も神によって創られていたのかもしれません。『メガトン級ムサシ』で神に近い存在はエルゼドのエフィンロアですが、もしかしたらエフィンロアが創世の神なのかもしれません。


 また、『旧約聖書』には『バベルの塔』という話もあります。人々が団結して天に近づく塔を造りました。しかし神によって人々はバラバラになり、世界に散らばったそうです。
 元々仲が良かったはずのエルゼドとカムウが神(エフィンロア)によって離され、そこから戦争になったとすればどうでしょうか?そうなるとエフィンロアが全ての元凶になりますよね。


カムウはキメラ?

 カムウは『変化』の力、シドルは『牙』といったように自らの身体を獣に変えることが出来ます。また、シドルの女王アーシェムはグリファースを取り込む際に昆虫のような翅と触手を生やしていました。

 恐らくですがシドルとカムウは何らかの方法で異生物の遺伝子を取り込んだ、もしくは人為的に取り込まれたと考えられます。実際、異生物の遺伝子を取り込むというのは現実世界の人間にも起こっており、人間の遺伝子の一部はウイルス由来だと言われています。

 また、任天堂のゲーム『ピクミン』には羽ピクミンという植物種でありながら昆虫の特徴を持った存在が登場しています。ファンの考察では、羽ピクミンの母体であるオニヨンが昆虫の遺伝子を取り込んだ結果とされています。

 しかし、食べ物として取り込む分には異生物の遺伝子の影響は受けません。なぜなら食べ物として取り込まれたタンパク質は酵素で分解されるからです。そして栄養は吸収し、不要なものは排泄されます。

アニマスが棲む異次元は『死後の世界』?

『蝶』のアニマスの意味

 アーシェムが呼び出したアニマスは蝶の姿をしていました。『蝶』のモチーフには美や成長、生まれ変わりといった意味が込められています。本編中のアーシェムは蛹から成虫になるように見違えるほど成長しました。また、美しいシドルの女王であり、蝶のイメージに合っています。

 ちなみに、紫の蝶には『内面の成長』、青い蝶には『魂の成長』という意味があるそうです。

 

 また、古代ギリシャ語の『プシューケー』には蝶という意味だけでなく、心、魂という意味もあります。アーシェムの母親クロウゼードの死後、その意思が蝶となって飛び立ちました。

 更に、仏教には蝶は魂を極楽浄土に運ぶという言い伝えがあります。

 シドルの女王であるアーシェムの役割は、兵を産み、軍を束ねて仲間を死地に送る事です。そうなると、アーシェムの『天使』には清らかで優しいイメージだけでなく、死者を見届ける意味も込められているのではないでしょうか。

 そうなると、『蝶』のアニマスは死者を見届ける役割があるような気がしてきました。今までの考察ではアニマスは異次元(物理学の余剰次元)や多元宇宙(マルチバース)の生物だと予想してきました。
 しかし、見方を変えるとアニマスが居る異次元の正体は死後の世界であり、蝶のアニマスはその門番の役割を果たしているのではないかという仮説が出てきました。また、他のアニマスは死者の魂が集まった存在で、未練の影響でこの世界に干渉しているのではないでしょうか?

 ムサシと同じレベルファイブ作品『妖怪ウォッチ』には人は死んで妖怪になるという設定があります。妖怪ウォッチはレベルファイブ作品の中でもギャグ要素が強い作品ですが、その作風に反して死に関する描写も多いです。メインキャラクターのジバニャンは車に轢かれた猫の地縛霊ですし、主人公である天野景太も映画の中で一度死んで妖怪になっています。

 蝶のアニマスがアーシェムを選んだのは、人々を慈しむ心があったからだと思います。そして、アーシェムの身近では大勢の人々が亡くなり、身近な人の死も経験しています。アニマスとの対話とは、死者との対話を意味しているのかもしれません。

 それと、『メガトン級ムサシ』の楽曲には『地獄』というキーワードが登場しています。それは、滅亡した世界という『生き地獄』だけでなく、死後も終わらぬ苦しみがある本当の地獄を意味しているのかもしれません。もしかするとアニマスが居る異次元の正体は、地獄なのかもしれません。


『カブトムシ』と『クワガタ』の意味

 カブトムシには『力』と『成長』、クワガタには『勝負』と『忍耐』という意味があるそうです。どちらもエルゼドとカムウのイメージに合っている気がします。

精神体と魂

 シドル人の死生観は謎に包まれています。下民兵の命は軽く、体には爆弾が埋められているため実質上司に常に心臓を握られている状態です。
 また、イルムという精神体から放たれる電波で憑依や『牙』の形態になる能力を持っています。
 精神体というのは生気論の考え方です。そうなると、シドル人は肉体と精神体に分かれていて、死後肉体から精神体が離れるのではないでしょうか。

 もしかすると、『メガトン級ムサシ』シーズン2のOPに登場した南沙也香、グリファースの元に現れたサーザント、そしてアーシェムの元に現れたグリファースは幻影ではなく“本物”かもしれません。
 また、精神体はアニマスが居る異次元に行き、そこで現世を観測しているのかもしれません。

 こちらはシドル人ではなく地球人側の話ですが、雨宮は死んだジュンを目覚めさせる時、『戻れ』と言ってました。これは生きている状態に戻るとも取られられますが、抜け出した魂に戻れと呼びかけているように見えるのは私だけでしょうか?
 また、レイダー博士は、『浅海未来の魂の本質は別のところにある』と言っていましたが、もしかすると人々に魂を送る場所があるという事でしょうか?

『メガトン級ムサシ』の人々は生まれ変わっている?

 『メガトン級ムサシ』は『妖怪ウォッチシリーズ』の『妖怪学園Y』と似た設定が登場しています。しかし、『妖怪学園Y』の根幹に関わる設定である『魂の生まれ変わり』が今のところムサシには登場していません。

 『メガトン級ムサシ』はロボアニメ、『妖怪学園Y』は学園と戦隊ものというジャンルの違いがあるので、登場しない可能性はあります。
 しかし、『メガトン級ムサシ』シーズン3では超古代文明と現代の繋がりが描かれると想定されるので、それを踏まえると生まれ変わりで過去との繋がりを描く可能性は充分にあります。

 28話の会話で登場した『古代シドルの女王』はシーズン3で登場すると考えられます。もしかするとアーシェムは古代シドルの女王の子孫、もしくは生まれ変わりで蝶のアニマスと古い繋がりがあるのかもしれません。
  また、主人公である一大寺大和も古代と繋がりがあると予想しています。大和は共鳴現象によりサイコライズことシフトの力を発現しました。
 何故大和は共鳴を起こしたのか、今のところ判明していませんが、大和が古代エルゼド人の血筋、もしくは古代エルゼド人の生まれ変わりの可能性があります。そうなれば、エルゼドの謎を解き明かす鍵になるかもしれません。

アダムとアーシェムは対話する?

 アニメ『メガトン級ムサシ』28話の地点では、アーシェムはエルゼドを滅ぼそうとしています。これは、アーシェムと出会う前の大和の境遇とよく似ています。
 しかし、大和がアーシェムと出会ってからは、ドラクターことシドルが悪い人ばかりではないと知り、共存の道を考えていました。それと同じようにアーシェムもエルゼドと対面し、その境遇を知ると思います。

 アーシェムはまだ知りませんが、一度死んだ大和はエルゼドのアダムによって蘇生されています。アダムは気まぐれで大和を生き返らせたのかもしれませんが、大和との再会をアーシェムが喜んだのは事実です。アダムが居なければ、大和は死んだままだったでしょう。
 つまり今のアーシェムには、アダムに借りがあるという訳です。大和もシドルに敵対心がある時にアーシェムに助けられています。アーシェムにも、大和と同じようにエルゼドに対する考え方を改める展開があるのではないでしょうか。
 また、アダム側もシドルはカムウの派生種と見下していましたが、アーシェムの力に驚いていました。アダムもまた、シドルに対する認識を改め、対話する展開があるかもしれません。

エフィンロアVSアニマスの戦いが見られる可能性

 今回の考察にも登場しているエフィンロアは謎多き存在です。天使のようなエルゼドを従えていますが、その本質は邪悪です。死を司る天使サマエルに近いのではないかと考えるフォロワーさんも居ました。

 そのエフィンロアとよく似ている言葉が実は存在しています。それはエフィリズム、日本語では反出生主義と呼ばれています。

 反出生主義とは人間、もとい生物は産まれてくるべきではないという考え方です。人間の存在そのものを否定する考え方や、新たに人間は産まれてくるべきではないという考え方があるなど様々ですが、命に対して否定的な考え方です。

 エフィンロアの目的ですがエルゼドを最終進化に導き、宇宙を支配する存在を造る事です。そして浅海未来を器として完成させた後、その器を取り込んで殺す事で真の意味で永遠の存在になろうとしているのかもしれません。エフィンロアが考える宇宙は生物が存在しない死の世界で、その目的の為に派生種を根絶やしにしているかもしれません。

 一方、アニマスの語源アニマを由来とする思想も存在します。それはアニミズム、生物無生物問わずあらゆるものには魂が宿るという思想です。

 日本の神道はアニミズムの一種とされています。その考え方は妖怪文化にも影響されていて、日本の文化はアニミズムから生まれたと言っても過言ではありません。

 『メガトン級ムサシ』のアニマスは昆虫、生物の姿をしています。彼らは精霊、もしくはかつて生きていた魂なのかもしれません。そのアニマスはエフィンロアに対抗出来る存在でもあります。エフィンロアが作ろうとしている世界をアニマスが加護する二つ星同盟が止める展開もあるかもしれません。


『アニマスの異次元=死後の世界』を踏まえたストーリー予想

 アニマスが居る異次元が死後の世界と仮定したストーリー展開を予想します。

 浅海未来とザスカー・ダインは超古代文明の遺跡を訪れますが、その中で死者の魂が集まった存在、アニマスを目覚めさせてしまうのではないでしょうか。
 また、未来がエルゼドによって捕らえられるという予想がされていますが、アニマスが居る異次元が死後の世界だとすると、未来は一度死んでしまうかもしれません。そして未来を生き返らせる為に何らかの手段でアニマスが居る異次元に乗り込み、そこでムサシワイアードと出会うという流れになるのでしょうか。
 ただ、これはあくまで予想なので多分当たらないと思います。

あとがき

 今回は『メガトン級ムサシ』シーズン3を予想していきました。『メガトン級ムサシW(ワイアード)』の発売まで残り1ヶ月近くなりました。最後の最後まで全力で考察していきますので楽しみにしてください。それでは、次の記事で会いましょう!


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