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闇の地獄魔法少女パッション★ヘルゲート!【第9話】

第8話に戻りたい?
第9話「鬼か乙女か炎の拳!」


大学キャンパス内に突如現れた悍ましき魔獣に立ち向かったのは可憐なる魔法少女、その名もシュガーシンフォニー!
しかし今彼女は絶体絶命のピンチに追い込まれていた!


「ビルビルー!」「やだあーっ!!」魔獣の多数の舌がシュガーシンフォニーの全身に巻き付いている。振りほどこうにも魔獣は彼女の体を押さえつけており、その体格差は歴然!
「キシャーッ!」「えっ……!?」長い舌が一気に縮み、大きく開いた口が瞬く間にシュガーシンフォニーを頭から咥え込む!「ふひゃ!?」

「たべないでー!!」シュガーシンフォニーは小さな体をばたつかせ抵抗するが、粘液が染み込んだ衣装は溶けたクリームめいて纏わりつき逆につるりとその体を奥へと運んでしまう。
このままでは……その時!


炎が一陣の風の如く吹き付け、地を這うように魔獣の腹を鋭く抉る!

「獄炎脚!!」

「グシュルルーッ!?」シュガーシンフォニーを正に呑み込まんとしていた魔獣は苦悶の咆哮と共に彼女を吐き出す!

「たすかった……」
「危なかったぜ!後は俺に任せろ……燃える地獄の拳、ヘルファイア!!
「ビルビルビルーッ!」

ヘルファイアは安堵するシュガーシンフォニーと体勢を立て直した魔獣の間に陣取ると、魔獣が動く前に巨大鋼鉄ステッキを地に突く!


「……八方鬼門結界!!」


八角形の熔鉄じみた炎の脈が地に浮き上がり……次の瞬間、ヘルファイアと魔獣の姿が消えた。
否、魔法少女であるシュガーシンフォニーには分かる。二者は魔力的隔離領域に移動したのだ。
そしてその中の様相は……。


「キシャーッ!」魔獣が地を蹴るが、地面は燃え滾る火の海、更に針山じみて鋭い岩が多数立ち塞がり足場が限られる。脚力を生かしきれぬ!
一方ヘルファイアは火の海を物ともせず走破し魔獣に迫る!魔力増幅効果に地形的優位性が乗算、アドバンテージ数十倍!!

「獄炎拳!!」炎を纏った正拳突きを放つヘルファイア!
「フシュルーッ!」これを魔獣は頭突きで受けるも確実に後退!有効打だ!

「この石頭が」魔獣の背後も火の海。大ジャンプし別の岩の上に逃げた!「キシャーッ!」更に厄介な粘液攻撃が!「その手は食らうかよ!」
巨大鋼鉄ステッキを構えるヘルファイア!ステッキが赤熱、一振りで飛来した粘液は蒸発!

「獄炎鬼弾!!」

反撃の火炎弾連射!魔獣は直撃を受け、燃え滾る地面へ落下していく……。


第10話に続くのよ!

スキするとお姉さんの秘密や海の神秘のメッセージが聞けたりするわよ。