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神海戦士エルマーレ

――龍仙島――

夜の海岸に立ち上る火柱、その中から現れたのは赤熱の人型異形!その頭部が熱を増し、炎を吐き出す!辺りが火に包まれる……その先には祠が!
(あのままじゃ……守り神様が!)
岩陰に隠れる若い女性が祠の様子を案じ……そして走り出した!
だがもう一歩の所で爆風が……燃える祠……光が!
「だめ!」彼女は“それ”を掴んだ!
紺碧の光が全てを覆っていく……。


三日後。


『……続いては龍仙島海岸で発生した火災の続報です』
フェリーの船室で座ってラジオを聴く学生風の男が一人。
龍仙島と聞いて彼……海藤碇は耳を欹てる。この便の目的地という理由だけではない。
『……この火災で祠が全焼……美崎奈海さんが行方不明……』
奈海とは幼馴染であり、中学校の頃まで龍仙島で暮らしていた。
彼女は島に留まり碇は上京したが、この一件で島に帰って来る事を勧められたのだ。実際碇は彼女の身を案じていた。
『……火元は依然として不明、警察は』

彼の感傷を砕くように突如船体が激しく揺らぐ!

「嫌な予感がする……!」碇は船室を飛び出す!
轟音を聞いて走るとデッキに通じる扉が吹き飛び煙が吹き込んでいる。
消火器を掴み外に出ると、火柱の中から固まった溶岩の如き体に赤熱頭部の怪人の姿が!赤熱の頭部が燃え上がり、炎を吐き出す!
(まさか祠を焼いたのは……!?)彼は直感した!
反対側から二体の新手。彼は消火器を噴霧!怪人の炎が燻り、動きが止まる!その隙に消火器で殴り倒す!「どうだ!」
だが直後、更なる爆発!碇は吹き飛ばされ、海へと落ちる!


溺れそうな碇に声が聞こえた……余りに聞き覚えのある声。
何かが光る。彼は“それ”を掴む!
そして、視界を紺碧の光が満たす……!


(奈海……なのか?)(正確には、そうじゃない。でもその話は後)
「「今なら、戦える……マーレアンカー、開放!!」」
二人の声が重なり、そして……。


……光と共に青と銀の流麗なシルエットがデッキ上に三点着地した!!


【To be continued……】

スキするとお姉さんの秘密や海の神秘のメッセージが聞けたりするわよ。