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闇の地獄魔法少女パッション★ヘルゲート!【第10話】

第9話に戻りたい?
第10話「学生魔法少女はつらいよ!」


燃え滾る地面へ落下する魔獣を追うようにヘルファイアも飛び降りる。
「うおりゃーっ!!」火柱を高く巻き上げ、三点着地!


「ビルビルーッ!」魔獣はなおも舌を伸ばし反撃を試みるが、ヘルファイアの対応が速い!
ジェット噴射じみた高速で回り込んで肉薄!格闘戦の間合いだ!

「獄炎手刀!!」炎を纏ったチョップが魔獣の多数の舌を纏めて切り落とす!「フシュルー!?」
ダメージに怯む魔獣!この隙を見逃さず拳を、蹴りを連続で叩き込む!

「そりゃあ!」「グギューッ!」
「そりゃあ!」「グギューッ!」
「そりゃあ!」「グギューッ!」

最早魔獣はグロッキー状態!
「とおおおりゃあ……!」ヘルファイアはより熱量を増した炎を纏わせた拳を振りかぶる!


「無間獄炎破!!」

炎の塊が魔獣を打ち据え、ニトロ爆発の如く吹き飛ばす!針山めいて切り立った岩石に叩きつけられる魔獣!

「グギャシャアーッ!!!?」爆散!!


かくしてヘルファイアは尋常の空間に戻って来た。足元を一匹の小さなトカゲが走り去る。

「シュガーシンフォニー、あいつはもう片付けた!」
「ありがとうございます……ヘルファイアさんっ!」
「俺ちょっと急いでるから、じゃあな!」

急いでいる理由は明白である。
魔獣と戦う羽目になってしまったがヘルファイア……伊吹山穂村の急務はレポート完成に必要なUSBメモリの回収だ。
(一限目遅刻するかもしれないな……!?)穂村は変身解除しながらダッシュ!
一方シュガーシンフォニーも溶けたクリームめいた有様の衣装から変身解除していた。


そして数日後……。

「穂村、レポート大丈夫だった?」
「ギリギリ間に合ったぜ、雪音の文学の方はどうなんだ?」
「私は大学に資料忘れたりしないから平気よ」

キャンピングカーアジトの前方座席でヘルフローズン……八甲田雪音とレポートの話をしている穂村。
何とか期限内に提出が間に合ったようだ。

「……他の面子も提出間に合ったみたいだし、よかったぜ。ところで」
「ところで?」
「シュガーシンフォニーって魔法少女知ってるか?」

穂村は数日前の出来事を説明した。
「ふーん、穂村もあの子に会ったんだ、可愛いわよねぇ」とヘルチャーム……宵空美月。
彼女は可愛い女の子か男の子の事しか考えていない。

「あの子対魔法犯罪課にマークされてるみたいよ」と雪音。
「そんな悪い奴には見えなかったぜ?」
「逆よ逆……正義感強いからよく無茶して結局対魔法犯罪課のお世話に」
「なるほどな……」
穂村はあの時の事を思い出して納得していた。


翌日穂村は教授からレポートの修正再提出を言い渡されるのだが、それはまた別の話。


【第11話に続くのよ!】

スキするとお姉さんの秘密や海の神秘のメッセージが聞けたりするわよ。