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パンスペルミア世界樹(通称グンマ・イグドラジル)最深部で発見された手記

グンマ・イグドラジル……北欧神話の世界樹にも例えられ現在日本の中心である緑の巨塔。
だがその中枢は如何なる自然科学も及ばぬ存在であり、『それ』を知って発狂する者もあった。
この塔の真実は全て隠蔽され、以下の手記もその一つである。


【1日目】

自宅の上空で隕石が爆発、裏庭の菜園に落ちていた破片の中から植物の種らしきもの――10cm程の胎児のような形――を発見。
僕はそれを育ててみた。理由は分からない……暇だったからだろう。

種を植木鉢に植えてから水をやって自室に運び、その夜は寝た。

【2日目】

朝起きると既に赤子の頭のような白い芽が出ていた。大学から帰ったら観察しよう。

帰宅すると驚いた事に芽はあどけない少女のような姿に成長していた。
優しく触れると一般の植物と違う柔らかな肉質。

パンスペルミア説という言葉を思い出す。
生命の種は宇宙から来たという説だ……君も地球に蒔かれた種?

新芽が僅かに動いたような気がした。


【3日目に続く…】

スキするとお姉さんの秘密や海の神秘のメッセージが聞けたりするわよ。