【MTG レガシー】ウィザードシフト完全解説:詳細編
こんにちは、むーむーです。
前回から大分期間があいてしまいましたが、ウィザードシフト完全解説の後編を執筆しました。
まだ読んでない方は、まずは下記前編からご覧ください。
実は先月の第25期レガシー神挑戦者決定戦で惜しくも準優勝という結果を残すことが出来ました。
あと一歩で、、というところで大変悔しかったですが、このデッキで勝てることを分かりやすく証明できたのは大変嬉しく思っております。
今ホットな(?)デッキとなっておりますので、ぜひ読んでみてください!
なお後編も200円の設定をしていますが、サイドボーディング内容まで無料で公開しております。
購入して頂いた方にはおまけとして、
「これまで考えた・試したウィザードシフトに入りうるウィザード達」
も共有しようと思いますので、もし興味がありましたら購入してみてください。
それではどうぞ
最新リスト
まずは期間が開いてしまったので最新リストを公開します。
ここ最近数カ月の間にもレガシー環境には変動があり、大筋は変わってないものの環境に合わせたチューンナップをしております。
下記リストは先日のレガシー神挑戦者で使用したリストです。
簡単に説明すると、大きく変わったのは≪もみ消し≫の採用です。
最近のレガシー環境で「ゴブリン」の大流行あたりから採用が目立ってきました。
カウンターでは対処しずらい≪魂の洞窟≫経由の≪________ Goblin≫や≪上流階級のゴブリン、マクサス≫の誘発などを消すことで減速させられることから再び注目されてきたんだと思います。
多色豆コンが使う≪力線の束縛≫など、強力な誘発型・起動型能力があるパーマネントが最近多く、また当然フェッチにも当てれるため今腐ることがほぼないカードであり、ウィザードシフトにも採用に踏み切っています。
ウィザードシフトが使う≪もみ消し≫は更に利点があり、
≪もみ消し≫≪不毛の大地≫からマナ否定戦略を以前よりも強力に推し進めることが出来るようになったため、その後の≪守護ウィザード≫のロック力がかなり高まりました。
今は環境の追い風もあり、かなり良いカードとなっております。
サイドについては≪虚空の杯≫を不採用にし、今まで取れなかった1マナの強力なカードを代わりに取りました。
≪もみ消し≫採用の影響で使いづらくなったことや、そもそも仮想敵1番のデルバー系統が数を減らしてからとメタによる変更になります。
そして最も異質なのは≪ファイレクシアの検閲官≫でしょう。
こいつは主にスペルコンボ系、チェイン系の対策として採用しました。
ANTやギャラクシーカスケードなどは勿論、サイ続唱、エルフ、ジュエルキャットやカーンフォージ、8castなどスペルを複数回唱えないとバリューがでないデッキ相手に劇的に刺さります。
≪守護ウィザード≫などの他のクリーチャーは非ファイレクシアンなのでタップインしてしまうのが地味に痛いですが、そんなことが気にならないくらいぶっ刺さる相手にサイドインする想定なので、正しく運用すればかなり強かったです。
定石・小技集
前編ではプレイ指針まで解説したので、後編ではこのデッキ独自の小テクや定石、小技などをまとめてみました。
≪守護ウィザード≫が着地したら殴りに行ってはいけない
このデッキの基本の考え方となりますが、≪守護ウィザード≫が着地したら殴りに行ってはいけません!!
クリーチャーは貧弱ですし、もとより殴り勝つ構築にはなっていないです。
ただし、殴りに行ける場合で、相手をロックするのに十分な数のウィザードが場に出せている場合は、殴りに行って勝ちに行くことも選択肢としては持っておくべきです。
完全なロック状態を維持できるなら、いくら貧弱であろうが関係なく殴り勝つことが出来るからです。
なのでその判断材料として以下のような「十分な数」のウィザードのラインを常に考えておきましょう。
インスタント除去を持っていないデッキ相手の場合
相手の土地枚数+1体
例えば土地が3枚相手の場に出ている場合は、4体出せていると安心ですね。
仮にランドセットされて土地が4枚になっても1マナのスペルをカウンターすることが出来ます。
これは分かりやすいかと思います。インスタント除去を持っているデッキ相手の場合
(相手の土地枚数×2)+1体
例えば土地が3枚相手の場に出ている場合は、7体出せていると安心ですね。
これはこちらのエンド時に≪稲妻≫され、
その後相手のメインでランドセットから≪稲妻≫されてもすべてカウンターできる数となります。
実際は低マナのスペルを≪呪文詰まりのスプライト≫で打ち消してちょろまかしたり、≪不毛の大地≫≪もみ消し≫で土地を攻めている場合が多々あるので、あくまで基本のラインとして覚えておいて、あとは実戦で感覚をつかめると良いかと思います。
≪タッサの神託者≫は積極的に出してコンボを揃えにいく
≪守護ウィザード≫でハメれているが、コンボがそろってない場合は基本的に≪タッサの神託者≫は温存せずに出してカードを探しに行く方が良いでしょう。
例として下記のようなルートで≪タッサの神託者≫1枚から実際にコンボ完成までもっていくことが出来ます。
①≪タッサの神託者≫のETBで≪通り抜け≫か≪ミストメドウの消滅者≫を見つける
②≪ミストメドウの消滅者≫を出して、≪守護ウィザード≫の起動を行うか、殴りに行ってタップさせ、≪タッサの神託者≫をブリンク
③≪タッサの神託者≫のETBで≪パラダイム・シフト≫を見つける
④≪パラダイム・シフト≫キャスト
⑤再び≪ミストメドウの消滅者≫をタップさせ、≪タッサの神託者≫をブリンク
⑥勝利
上記ルートじゃなくても≪トレイリアの大魔導師、バリン≫≪天上都市、大田原≫が見つかればETB使い回しは継続できるので、ある程度気軽に≪タッサの神託者≫は出した方が良いことが多いです。
≪フェアリーの予見者≫はアップキープに出す
1ターン目に≪霊気の薬瓶≫を置けた場合は、次のターンのアップキープにカウント1にした後、アップキープ中にすぐさま起動して予見者を出すことが多いです。
これは単純に、占術のドローの質を高める効果をすぐさまドローに還元してあげた方が概ね良いからですね。
ただ、相手によってはしないこともあるので臨機応変に行きましょう。
例えば、初手に≪呪文詰まりのスプライト≫もあり、かつ対戦相手のデッキに絶対にカウンターしたい2マナのキーカードがある場合、
あえて≪フェアリーの予見者≫をすぐ見せないことで≪呪文詰まりのスプライト≫の匂いを消してつり出そうとすることがあります。
(≪豆の木を登れ≫や≪石鍛冶の神秘家≫など)
ウィザードサイクリングしたものを≪霊気の薬瓶≫から出したい時は、バイアル起動スタックでサイクリングする
これは結構やり得テクになります。
ウィザードをサーチしてから≪霊気の薬瓶≫で出したい場合は、下記の手順で行うと妨害されることなく確実にウィザードを出すことが出来ます。
①≪霊気の薬瓶≫を起動
②優先権を渡さずにスタックで≪通り抜け≫サイクリング
③≪霊気の薬瓶≫解決、②でサーチしたウィザードを出す
仮に②スタックで対戦相手が≪霊気の薬瓶≫を除去したとしても、「最後の情報」が参照されるのでちゃんと直前まで乗っていたカウンターの数を参照でき、問題なく出せるんですよね。
これが
①≪通り抜け≫サイクリング
②≪霊気の薬瓶≫を起動
の順番でプレイしてしまうと①スタックで≪霊気の薬瓶≫が除去された場合、サーチしたウィザードを出す機会が失われてしまうので注意しましょう。
≪呪文詰まりのスプライト≫で自分の呪文を消さないように気を付ける
これは小技というより注意喚起ですが。。
実際に私もやらかしたことがあるので覚えておいた方がいいです。
押さえるべき点として≪呪文詰まりのスプライト≫はスタック上に対象にとれる呪文があれば必ず対象を取らないといけないという点です。
対戦相手はRUGデルバーで、私の場には≪フェアリーの予見者≫しかいない状態で≪霊気の薬瓶≫をキャストしました。
そこから下記のように呪文がスタックしていきます。
①AP :≪霊気の薬瓶≫をキャスト
②NAP:スタックで≪探索するドルイド≫の出来事をキャスト
③AP :スタックで≪呪文詰まりのスプライト≫をキャスト(出来事を消したい)
④NAP:スタックで≪稲妻≫を≪フェアリーの予見者≫対象にキャスト、解決
⑤AP :≪呪文詰まりのスプライト≫着地、対象は、、、≪霊気の薬瓶≫しか取れない!!
となったわけです。。
フェアリーの数が減ったので、1マナ以下の呪文しか対象にとれなくなってしまいました。
それに該当するスタック上の呪文は≪霊気の薬瓶≫のみになります。
ここから得る教訓としては、≪呪文詰まりのスプライト≫は極力自分の呪文がスタック上にある時に出さないこと、また相手の除去を警戒してプレイすること
でしょうか。皆さんも注意してください。。
サイドボーディング
次はレガシーでの各サイドボーディング方針になります。
個別のデッキではなく、主要なアーキタイプ別にどのようにサイドボードしているのか、何を抜いて何を入れるのか基本の考え方をお伝えしたいと思います。
この考え方をベースに、相手のデッキに合わせてサイドするとよいかなと思っております。
コンボ系
IN:
≪否定の力≫
≪ファイレクシアの検閲官≫
OUT:
≪霊気の薬瓶≫
コンボ系相手にはテンポを稼ぐ意味が薄く、確実に妨害することで時間を稼ぐ方が有効であるため、上記のようなサイドになります。
試合運びとしては、序盤からカウンター等で妨害して、何よりも早く≪守護ウィザード≫を着地させることを目指します。
【例:対ANT】
IN:
2 ≪否定の力≫
1 ≪ファイレクシアの検閲官≫
2 ≪外科的摘出≫
OUT:
4 ≪霊気の薬瓶≫
1 ≪ミストメドウの消滅者≫
クロックパーミッション系
IN:
≪四肢切断≫
≪罠の橋≫
OUT:
≪意志の力≫
≪もみ消し≫
デルバーなどに代表されるクロックパーミッション系には基本的に上記のようなインアウトをします。
≪意志の力≫は特に消したいものも少なく、カードを2枚消費するのが重くなるので特に優先的に抜くことになります。
【例:対グリクシスデルバー】
IN:
3 ≪四肢切断≫
3 ≪水流破≫
OUT:
4 ≪意志の力≫
2 ≪通り抜け≫
デルバー系にはテンポ負けすると厳しいため、≪霊気の薬瓶≫は特に重要なカードになります。
同様の理由でテンポを失う代わりに融通性を上げる≪通り抜け≫も抜いてテンポ負けしないように特に意識しています。
≪罠の橋≫は対グリクシスデルバー相手には微妙に刺さりづらいためサイドインしません。
ただ、RUGデルバーや青黒スキャミネーター相手にはサイズの大きい生物も多く、サイドインします。
なお後手の場合のみ、若干≪意志の力≫を戻すことがあります。
後手分ハンド一枚多いですし、デメリットを緩和することが出来るためです。
その場合は≪創意の神童≫を若干減らします。
これは、オークに弱く序盤に出すことがほぼ無いためです。
【例:対UBスキャミネーター】
IN:
2-3 ≪四肢切断≫
2 ≪外科的摘出≫
1 ≪墓堀りの檻≫
2 ≪罠の橋≫
OUT:
0-2 ≪意志の力≫
3 ≪もみ消し≫
2 ≪通り抜け≫
1 ≪創意の神童≫
0-1 ≪ミストメドウの消滅者≫
分類が難しいですが、一旦クロックパーミッション系として考えます。
相手のサイド後のカードの残し方次第ですが、リアニメイト系を残してそうな場合は≪意志の力≫を残し、クロックを大幅に追加してそうなら≪四肢切断≫を増やします。
コントロール系
IN:
≪月の大魔術師≫
OUT:
≪意志の力≫
最近の≪豆の木を登れ≫に代表されるコントロール系にはメインから有利寄りの構造をしているため、そこまでサイドで変更しません。
【例:対4c/5c豆の木】
IN:
1 ≪月の大魔術師≫
2 ≪外科的摘出≫ ※ウーロを見た場合
3 ≪四肢切断≫ ※門衛のスラルを見た場合
OUT:
0-4 ≪意志の力≫
0-2 ≪呪文詰まりのスプライト≫
0-1 ≪通り抜け≫
相手の採用カードによって、若干変更しながらサイドしていきます。
≪呪文詰まりのスプライト≫は当て所が少なく、調整で減らすことが多いです。
また白が濃い目の構成の場合は≪至高の評決≫が非常にまずいカードになるため、白マナを徹底的に潰すか、長期戦になる前にコンボを探すことが重要になります。
このマッチは共通して
「≪もみ消し≫≪不毛の大地≫による土地ハメ戦略が強い」
「パラダイムタッサコンボの妨害が≪意志の力≫しかない」
という特徴があるので、どちらかを突けるよう意識すると試合しやすいと思います。
また≪もみ消し≫は、≪力線の束縛≫に対する防御にも使えることは覚えておきましょう。
ミッドレンジ・ストンピィ系
IN:
≪四肢切断≫
≪罠の橋≫
OUT:
≪通り抜け≫
≪呪文詰まりのスプライト≫
≪守護ウィザード≫ ※魂の洞窟を使うデッキの場合
イニシアチブやゴブリンなど、このカテゴリに分類されるデッキと戦う場合は全力でライフを守るようにサイドします。
基本的に2マナランドから動いてくるデッキのため≪呪文詰まりのスプライト≫は強くなく、優先して抜きたいカードになります。
【例:対ゴブリン】
IN:
3 ≪四肢切断≫
3 ≪水流破≫
2 ≪罠の橋≫
OUT:
4 ≪呪文詰まりのスプライト≫
2 ≪守護ウィザード≫
2 ≪意志の力≫
防御札は残したいマッチなのですが、≪魂の洞窟≫を使ってくるデッキのため≪意志の力≫は当てられない事も多く、仕方なく減らすことになります。
≪魂の洞窟≫経由からの≪________ Goblin≫には、確実に≪もみ消し≫や除去を合わせたいところですね。
序盤を凌げれば、その後≪不毛の大地≫で土地を攻めると大幅に減速させることが可能なので、第一はそこを目指し、速やかにコンボで勝つことを目指します。
≪守護ウィザード≫は強くないのですが、上記のような試合運びがうまくいった場合に、その状態で固定するためにウィザードサイクリングからサーチすることがあり得るため、若干は残します。
終わり
ウィザードシフトについての解説は以上になります。
このデッキを面白いと感じた方はぜひ使ってみてください!
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