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豪雨と稲光、猫は強かった


 今日は早起きして意気込んで外に出た。ねこのすに行くのだ。遥か遠く東金市にある保護猫カフェ、ねこのす。待ってろ推し猫たち!

 あら外、いつもより涼しいわね。あら、曇ってるんだわ。だから頭が痛いのね。ここで昨日母が「明日昼過ぎだけ雨降るらしいよ」と口にしていたことを思い出すべきだった。

 千葉駅につき、東金線を待つ間トイレに入って出る…とそこは異世界。ではなく大雨の外。なに!?さっきまで明るかったのに雨雲でめっちゃ暗くなってるし嘘みたいな大雨!
 驚きながらも、この感じならすぐ止むでしょうと東金線は乗る。


 全然やまない。雷の音がやばい。東金駅についた私は記憶を頼りに傘の自販機を探した。地方も地方であるこの東金駅に、駅近のコンビニというのはない。駅近の概念が都内と違う。

 だからかわからないが、代わりに傘の自販機なるものがあるのだ。お金を入れると、傘が入った縦長の扉の鍵がカチッと開く。750円、アーメン。

 ねこのすまで徒歩15分程度。傘をさす前にすでにサンダル履きの裸足はびしょびしょだ。
 この濡れた足が曲者で、ゴム製のサンダルの中でつま先が滑るのである。一歩踏み出すとズズズとつま先が後ろに滑る。

 この感じ、何かを思い出す。そうだ、砂浜を走る時の感覚だ。足が砂に取られてズズズと下がる、あの感覚だ。ふくらはぎが鍛えられてたまらない。

 雷がもう、凄い。

 光ってから音が鳴るまで、何秒数えてどれくらい遠いか数える…までもなく光と音が同時だ!真下で聞くと、雷の轟音はゴロゴロゴロではなく、バリバリバリ!!!バッシャアゴオオォォンだった。

 近くを歩くおばさまと2人で「ひぇ〜」と怯えつつ、早く猫カフェに辿り着いてしまえばこっちのもの!さっさと歩いちまおうとズカズカ進む。本当はタクシーを使うか雷が遠ざかるまで近くの建物に避難するべきだった。
 信号待ちをしている時、道路挟んだ向こう側の建物、その屋上に雷が落ちた。光と音でほとんど認識できなかったけど、確かに屋上(というか看板?)に稲光がビシッと刺さるのが見えたのだ。

 周囲の信号は変わらず光っている。停電はしていない。無心で歩いて猫カフェまで辿り着く。

「わ〜外雨なんですね!」
 スタッフさんは呑気なものだ。命からがらたどり着いた気分の私は拍子抜け。
「あの…雷の音、猫たち平気なのですか?」
「意外と平気みたいです。ちょっとイカ耳になってる子がいるくらい」

 溢れんばかりの猫たちは、普段と変わらず窓辺でくつろいでいた。強いな、お前たち。

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