雨の休日

雨の日は寝やすいよ、ここ数年よく耳にするセリフを聞いて考える。
たしかに寝やすい。目が覚めて雨の音を感じると途端にまぶたがとろんとしてくる。なぜだろう。
雨の音。水が打ち付ける音でも、跳ね上がる音でもなく、しとしとという雰囲気そのもののような音。あの音の力だろうか。
音、そう考えると、雨の日は音に敏感になっているような気がする。

私には雨の日にだけ聞きたくなるアルバムがある。
ギターとボーカルだけで録られた、エルビスコステロの「ディープデットブルー」というミニアルバムだ。雨の日に聞くとほんとうにすぐ隣で演奏されているかのように、切なくきゅんと聞こえる。
普段は重くてうるさくて速くて短い曲を好むことが多いけれど、このアルバムはそのどれにも当てはまらない。初めての一回以外は、おそらく雨の日以外では聞いたことはないアルバム。
アルバムの紹介がしたいわけではない。雨は特別ななにかがあるかもということを言いたかった。
久しぶりに棚から引っ張り出して聴いてみる。しっとりといい感じだった。外は雨が降っている。

雨と音にどんな関係があるのだろう。
雨の日に寝やすいのはなぜだろう。

しとしとと降る雨に今日はそんなことを考えていた。


(注釈)
推敲を重ねて書くのではなく、つぶやくみたいに書いたものです。
もしかしたらあとから見直して大幅な加筆修正、あるいはべつのなにかにすることもあるかもしれないし、ないかもしれません。


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