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「これは、私の思い出だ」と感じてもらえたら

先日お知らせを出したが、8/30に私の育児絵日記をまとめた書籍「子供ができて知ったこと」が発売される。

扶桑社さんから書籍化のお誘いをいただいたときは本当に驚いた。まさか自分が本を出すことになるとは思っていなかったし、こんな雑な主婦の落書きをまとめたものを買ってくれる人がいるのだろうか…?と不安に思う気持ちもあった。

その後、編集者のかたとお会いしてお話を伺うことになった。

自身もお子さんをお持ちのパパ編集者さん2人は、同行していた娘にひとしきり「かわいい〜かわいい〜」とデレデレしたあと、このように言った。

むぴーさんの育児絵日記ってすごく我が家のことって感じがするんですよ

すごく素朴でそんなに上手な絵ってわけでもない(あ、いやそういうわけじゃなくて…と謝られましたが事実だと思います笑)のが、逆に共感するんです

この言葉がなんだか心に残って、書籍化作業中もずっと頭の片隅にあった。

これは私の育児絵日記だけど、誰かの育児絵日記でもあるのかもしれない。

これは私の思い出だけど、誰かの思い出でもあるのかもしれない。

正直、子供のふとした瞬間や最高に可愛い瞬間ってカメラが間に合わないことが多い。そして子供時代の思い出やエピソードって、書き残してないと本当に忘れる。

でも毎日忙しくて疲れすぎて育児日記を書く時間も元気もないし、言葉で表現しきれなかったりする。

カメラも日記もうまくできなかった私に残されたのが育児絵日記だった。娘出産後の入院中、娘がよく寝すぎて暇で、100均のメモ帳に新生児の娘を落書きした。

それからほぼ毎日育児絵日記を描くようになった。できるだけ正直に、でもネガティブになりすぎずに、できるだけ淡々と、息子と娘との日常を描いた。

書き留めておかなければ、簡単にこぼれ落ちてしまうような日常のやりとりが好きだ。
どんな家庭でもあるような、当たり前で、本当に些細で、すぐ忘れてしまうような、そんな日常の一コマ。

そんな落書きを224ページぎっしり詰めた。

そしてもう一つ。

書籍化にあたり、ずっと私が絵日記にすることを避けていたことをエピローグとして描いた。息子の発語の遅れについてだ。息子の言葉がものすごく遅かったことは今までもちょこちょこ小出しにしてきたが、ちゃんと描いたことはなかった。

本当にこのエピローグを書くのが一番大変だった。息子の個人的なことでもあるので、取り上げるべきなのか何度も悩んだし、夜遅くに編集者さんにDMで「もうどうしたら良いかわかんないです!」と泣きついたりもした。

息子に相談し、夫に相談し、編集者さんに相談し、私がずっと悩んでいたこと、本当にしんどかったこと、息子も頑張っていたこと、そしてその分あふれる喜びがあったことを正直に描くことにした。多分、全ての親がそういう経験をしていて、親である限りずっとそういう悩みを抱いていくんだろうなと。

そして多分、私もそうやって育てられてきたのだろうなと。

これは、私たち家族の経験だけど、どこかの家族の経験でもある。

この本を読んだ人が、家族アルバムのように自分の経験を思い出してもらえたら。「これは、私の思い出だ」と感じてもらえたら、それ以上に嬉しいことはないと思う。

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