対話のトレーニング

対話のトレーニング2

「大学で学んだことを社会にどう還元するか、言語化する」
その3。

大隈塾では「対話・ダイアログ」を
・相手の発言を否定しない
・肯定内容であれば、さらにアイディアを付加し、
・否定内容であっても、「いいね!」で受け止め。
「でもね、わたしはこう思う」と提案する。
と定義している。

アイスブレイクで、この「対話」の要素を盛り込んでいるが、
それはまだ、受講生には明かさない。
あとで気がつく、という仕掛けにしていた。

アイスブレイクのあと、こうした内容だった。

ブレインストーミング
「大学で学んだこと」5分
「それはなんのため? 誰のため?」3分
「分断社会とは?」5分

ブレストでの約束は、
・否定しない
・質より量
・突飛なアイディア大歓迎
(・みんなでメモる)
なので、とにかくたくさん。
目的は、思考の拡散。アタマを柔らかくする。

「大学で学んだこと」には、科目だけではなく、
サークルやアルバイトやインターン、
大隈塾ならプロジェクトで学んだことも
つぎつぎと口から言葉を発し、
ホワイトボードを埋め尽くす。

「誰のため?」、もちろん自分のため、両親、
高校の先生、友だち、社会のため。

「分断社会とは?」、国籍、宗教、思想、ジェンダー、格差。
格差には情報、学歴、地域、教育、機会、いろいろある。

8人ずつのグループでブレストをし、
全体で共有した。

次に、「分断社会が引き起こした問題、事件」を、
記憶にあるかぎり思い出し、
どの分断が引き起こしたか、紐付けるした。

そして、その中の3項目を選び、
対話のトレーニングをした。
「なぜその事件が起きたのか、
なぜその分断が生まれたのか」10分
「分断社会に対して、
自分の学びを使って
何ができる?」15分

今回の学びの到達目標は、
「大学で学んだことを社会にどう還元するか、言語化する」
だった。

学生の感想文から。
「ダイアログの時間がとてもよかった。多様なバックグラウンドを持ってる人たちなので、課題意識を感じるポイントや問題に対しての見解は様々だった。そういう多様な意見を、自分の意見と比べてどうか、どっちが正しい意見なのか、と考えながら聞くのではなく、なんでそう思うんだろう、その人が大切にしようとしていることは何なんだろう、と受け止める姿勢を持って聞くことで、自分には見えてなかった問題の見え方だったり新しい気づきがたくさんあった」

学生アシスタントのもも、ほかの3人も、終わったらぐったりしていた。