こんなはずじゃなかった症候群

こんなはずじゃなかった症候群

組織からどんどん人が減っていく……。
あんなに生き生きしていたのに……。
ちょっと目を話したすきに……。

大隈塾では、プロジェクトをいくつも立ち上げる。
ゲスト講師の講義を受けて、
ディスカッションして、
グループワークして理解を深めたら、
楽しみながらさらにプロジェクトで学ぶ。

おもしろそうなプロジェクトには、たくさん人が集まる。
キックオフ・ミーティングでの自己紹介とか、
むちゃくちゃこの先楽しくなりそうな予感を、
みんなで共有し合う。

実際に活動が始まる。
楽しい。みんなニコニコ。
マネージしている側のメンバーとしては、
次の活動(イベントだったり、ツアーだったり)への期待が膨らむ。

だけど、2回目は1回目よりも動員数が少ない。
あれ?
連絡が取れない、メッセージ送ってもLINE送っても、
既読がつかないか、ひどいときには、既読スルー。

「エモーショナル・サイクル・カーブ」というらしい。
Don kellyとdaryl connerが1970年に提唱した。

最初は、プロジェクトメンバーのモチベーションが高い。
根拠なき楽観につつまれている。
ワクワク状態。

一回、プロジェクトをやってみる。
「あれ?」って、「こんなもんなの?」って。
予想したよりも面白くなかった。
あるいは、
「あ〜、お腹いっぱい」という満足感、
もあると思う。

そこで、プロジェクトから人がじわじわと抜けていく。

しかし、こういう停滞状況は程度の差はあれ、
どんなプロジェクトでも見られる状態で、
『仕事選びのアートとサイエンス』によると、
「何度も経験している人にとっては『いつものこと』であって、ここを乗り切れば、エモーショナル・サイクル・カーブは再び上昇曲線に入り、プロジェクトは無事ゴールにたどり着くことになるわけです」(p221)

ただし、なにもしなくても上昇局面にはいるわけもなく、
そのためのスキルやモチベーションが必要となる。

たとえば、コミュニケーションスキル、フィードバックスキル。
そのスキルによって、メンバーに成長を実感させる、次の役割を与える。

なんてことを知らない大学生の場合、
リーダーはメンバーが減っていってパニクる、
メンバーの薄情さを恨んでしまう、
自己肯定感が低くなる、
リーダー自身が、プロジェクトにコミットしなくなる。

メンバーもリーダーも、
「こんなはずじゃなかった」

ここをしっかりとフォローしていく必要がある、
ってことを、自分に言い聞かせている。


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mura

1966年長崎県生まれ。早稲田大学政治経済学部、大学院公共経営研究科修了。田原総一朗スタッフを経て、早稲田大学客員准教授。大隈塾「たくましい知性を鍛える」を担当。
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