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キミがいなくても会社はまったく困らない

籾井勝人さんとごはんを食べた。
「政府が右といったら、NHKも右だ」
と発言して炎上した、NHKの会長。

籾井さんにはオトナの大隈塾で講義していただいてるし、
その打ち合わせも兼ねて、何度かお茶したりごはんを食べたりしている。

籾井さんは、三井物産の支社長、本店副社長を経て、
日本ユニシス社長、そのあと、NHKの会長になる。

NHK、ユニシスのときの改革談は面白く、
三井物産のときの体験談は、とても参考になる。

オーストラリア支社でのこと。
まだ、20代の若手社員だった。
支社長に、配属替えをお願いした。
直属の上司とウマが合わなかったから。

「てっきり場所を替えてくれると思った」
新入社員のとき、課長を尊敬できず、
部長に異動を申し出たら、受け入れてくれた。
異動先で貿易実務や鉄鋼について熱心に勉強し、
1960年代のいろんな世情を上手に対処し、
営業成績をグングンと伸ばしていった。

その後、何度か配属を替えたが、
そのたびに結果を出していた。

会社は自分のことを認めてくれている、と思っていた。
だから、
「てっきり場所を替えてくれると思った」

支店長の対応は違った。
「お前(籾井さん)のいうこともわかる。
だけど、あいつ(籾井さんの上司)がいないとオレらは仕事で困るんだ」
「お前がいなくても、会社はまったく困らない。
だからお前は、あいつのいいところを見て仕事をしなさい」

このことから得られたこと。
・好き嫌いで判断してはいけない。本質を見ること。
・会社とは、仕事をするところ。

この教訓は、NHKを辞めるまで続いた。
上司、同僚、部下のいいところを学んで身につける。
そのいいところを活かして結果がだせるように、仕事を仕組む。

……といった話は、講義のマクラ。
かなり引き込まれるストーリーになるように、
講義の打ち合わせを入念にやった。
籾井さんのお気に入りの長崎料理のお店で。