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組織屋の私がビジネスコーチをつける3つの理由

今回は私のこれまで学んできたことの1つである、コーチングについて触れたいと思います。

1.私がやってきた自己研鑽とリンクアンドモチベーションへの入社

元々、私はNECで人事をやっていた20代後半から、コミュニケーションに関する勉強を社外でやっていました。最初は産業カウンセリングに着目し、毎週講義に通って知識を学んだりカウンセリングの実技をトレーニングしていました。2003年春に筆記試験と実技試験を無事通過し、資格を取得しました。(これは今も定期的に更新研修を受けており、資格を保有しています)

その後、次のインプットをどうしようかと思っていた頃、友人経由でプロコーチと知り合い、お試しでしばらくコーチとして伴走してもらいました。それまでビジネスは論理=左脳で行うものという先入観があったのですが、コーチをしてもらう中でビジネスは論理(左脳)と感性(右脳)の融合ということに気づきました。その後、このプロコーチの勧めもあって今度は自分自身がコーチングを専門的に学ぶことにしたのが2004年のことでした。

1年半ほどでコーチングを一通り学び、コーチとしての一定の知識・経験を積んだ頃のことです。一緒に勉強していた仲間が次々と会社を辞め、プロコーチとして巣立っていく姿を見ていると、「自分もこのままでいいのかな?」と強く思うようになりました。ただ、ほぼ全員がTo C向けでやっていこうとする中、自分は『自分の子供や孫に豊かな日本社会を残す』というミッション(使命)を心に定めており、To Cのイメージがどうしても持てませんでした。

そんな中、転職エージェント経由でリンクアンドモチベーションの中途選考の打診があり、To Bで①人事経験と②コミュニケーションに関する資格・スキルを活かせるのではないかと思い、後先考えず飛び込みました。余談ですが、当時リンクアンドモチベーションは170人の未上場の訳のわからない会社でしたので、そこに4歳と2歳の子供がいるのによく飛び込んだと、無鉄砲ぶりに我ながら感心します。苦笑

2.人生の転換点となったコーチング

リンクアンドモチベーション時代には、コーチングを一緒に学んでいた仲間に13年間伴走してもらっていました。自分に無い感性を常に与えてくれる素晴らしい時間を過ごしました。私がリンクアンドモチベーションを辞める(厳密には副業として籍は残す)タイミングで、そのコーチとは関係を解消しましたが、常に自分自身を振り返る場を持っていたので、大変助かりました。

本業としてスタートアップであるコネクテッドロボティクスの人事責任者をして1年経った頃、自分のやりたいことと仕事で求められることのズレを感じ始め、最初はそのズレを無くすことを目的に、新たなコーチを探し出して伴走してもらいました。

結局、半年ほどコーチをしてもらった中で「50歳となった今、限られた人生の残り時間で、自分の好きなことしかやらない」という想いを固め、コネクテッドロボティクスを退職するという決断をしました。ただ、会社は嫌いではないので、今は業務委託という形で自分のやりたい得意領域のみをやっています。恐らくコーチングがなかったら、辞めることはなかったように思います。

コーチはクライアントに伴走し、喜怒哀楽を一緒に味わってくれます

3.私が今もビジネスコーチをつける3つの理由

ここまで自分の話をしてきましたが、ここで組織・人事やコミュニケーションを専門とする私がなぜ未だにコーチングを続けるのか、について3つに絞ってお伝えします。

①思考のスピードがアップする
→自分自身の目標達成に向けて、1馬力ではなく2馬力でより早く進むことが可能となります。自分自身では気づかなかったことを、伴走するコーチから率直に伝えてもらえるので、自分のことを多角的に見ることもできます。特に性別・年齢・経験等のことなるコーチにお願いすれば、自分自身に無い引き出しからコメントしてもらえます。ちなみに、前述した13年間伴走してもらっていたコーチの本業は画家でした。

②自分のコーチングスキルを錆びさせない
→まず自分自身がコーチャブルであること(意味は、コーチングを受ける姿勢にあること・他人の言うことを素直に受け入れられること)を常に意識することができます。自分が常にそうあることで、他人にも伝えられることが容易になると感じます。
また、伴走してくれているコーチの引き出しを知って、自分の引き出しに入れられるメリットもあります(つまり効果的な問い方をパクれるってことですね)。特に①で述べた通り、自分と属性が違うコーチであれば参考になることが多いと感じています。

③自分が気づいていない情報を収集できる
→自分とは別の情報のアンテナが立つのもメリットだと思います。コーチは自分の興味・関心を知ってくれているので、私が欲しがりそうな情報をくれたりします(例えば私の場合だと、土地のパワーを感じられるスポット=次の旅行先)。さらには個人事業主の私としては先輩にも当たるので、聞くと色々教えてくれるので参考になります。

プロコーチを雇うのは1セッション数万円なので、率直に言って安いものではありません。でもこの金額を投資として考えられる人、投資した分を取り戻そうと考えられる人にとっては大変価値のあるものだと思います。
個人的には、我々に与えられた時間を有効活用するために、多少の投資はするべきだと思っています。

私自身は組織・人事の専門家であり、その根底にこうやって変化していくことを厭わない、新しいことにどんどんチャレンジしていくという姿勢そのものが、自分のクライアントにとって大いなる価値になっていると信じています。
経営者にとって、伴走してくれるビジネスコーチ以上に、自分自身が事業の対をなす組織・人事を分かっていて、かつコーチとしての機能も持っている深みのある存在になれているのではないかと感じますね。それが今の自分の仕事を支えていると強く思います。これを読んでいる様々な立場の方にとって、参考になれば幸いです。

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