価値観のすり合わせは、お早目に

前回は食べ物の強要は、ほぼ「暴力」という記事に、共に暮らす上で食に対する嗜好や思想はとても重要で、かといってお互いの価値観を押し付け合うもんじゃないな、ということを書きました。人は知らず知らず、あらゆることに関して自分なりの価値観、思想を持っているものですが、あまり意識化されていないものも多いです。最近よく言われている「自分を知る」ということの一つに、自分が無意識レベルで持っている価値観、思想に気づいていく、ということがあると思います。日々を漠然と生きていると、なかなか意識化されることはないかもしれません。

以前に「結婚してから妊娠・出産すべき」という概念という記事を書いたことがあります。その記事でも、結婚前に子どもについての考えや、夫婦はこういう関係が理想、といったことを事前にすり合わせておく方が良いだろうということを書いています。私自身が、常にリスク回避型の思考パターンで動いており、事前に考慮すれば防げることはなるべく防ぎたいと思っているタイプなので余計にそう思うのかもしれません。真面目な話や重い話を真剣に切り出すのは、親しい間柄だからこそ難しい面もあるように思いますが、その辺りを避けてなんとなく過ごしていると、あとあと重大なことでお互いの意識や価値観の相違があることがわかり、不仲、破局、離婚の原因になることも往々にしてあると思います。

私が今興味のあることは、世の中の男女や夫婦がいかにして不仲になっていくのか、どこに危機があるのか、そしてその危機をどうすれば防げるのかということです。世の中を見渡していて思うのが、夫婦の最初の危機は妊娠・出産なのだろうな、ということでした。男性の性の不満、仕事疲れ、女性の育児ストレス、夫への不満など、余裕がなく殺伐とした家庭の状況がなんとなく思い浮かびます。また、夫婦のどちらか(または両方)が子どもを持つことにとにかく執着してしまい、不妊に苦しむようなパターンもあるのかなと思います。お互いに「言わなくてもわかるだろう」みたいなことからすれ違いが始まり、最初は少しの溝が、徐々に取り返しのつかないほど大きなものになってしまうということはよくあるのではないでしょうか。

人間は誰しも自分スタンダードの主観の世界で生きていて、「自分がそう思うから誰しもそう思うはずだ」という意識にとらわれがちだなと感じます。自分と違う考えを持つ人を受け入れられなかったり、否定したくなってしまうこともあると思います。価値観、思想の中には、違っていても十分にやっていけることと、生活を共にするのであれば同じであった方が良いことがあると思っていて、人生において重要なファクターであるものほど一致していた方が良いのではないかと感じます。世の中の夫婦の不仲、離婚が多いのだとしたら、結婚する前によく価値観のすり合わせを行わずに結婚してしまう人が多い、ということもその理由としてあるのかもしれません。それ以前に、自分がどんな価値観、思想を持っているのかが意識化されていない人がほとんどだという前提もありますね。

もし、相手と価値観や思想が違うことがあったとしても、それを糾弾したり批判したり、「○○と思うのが当たり前だ」と言ったりしても、不仲が加速するだけで何の解決にもなりません。人はみんな違う価値観、思想を持って生きているわけで、それを無理に変えさせることはできないですし、そういう発想自体がばかげているのですが、それをわかっていても(いなくても)変えたくなってしまうのが人間の愚かな性です。「相手は違うんだな」と尊重し、受け入れることが大前提ですが、どうしても自分の中で譲れないものがあり、そのことについてのお互いの価値観のすり合わせができないのであれば、一緒にいることはできないと思います。まずは自分の考えをはっきりさせること、そしてどうしても譲れないものは何かを自覚すること、相手が自分と違っても批判したり変えようとしないこと、その辺りが大事になってきそうです。何の考えなし、自分を変えることなしに、対人関係がうまくいくということはありえないと思います。良好な人間関係を築いていくためにも、「自分を知る」ということはやはり肝になってくるだろうなと感じます。

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