「やつ」禁止令で頭の筋トレ

自分の発する言葉は、その人の人となりを表すので、丁寧に扱いたいと常日頃思っています。

一ヶ月前くらいから、「やつ」という言葉をできるだけ使わないようにする、というミッションを自分に課してやってきました。「赤いやつ」「こないだ買ったやつ」などなど、日常に氾濫してるヤツです。あんまり良い響きではないけど、気づかないうちにしょっちゅう使ってしまっています。

なんでこんなことをしていたかというと、丁寧な言葉を使いたいと思ったこと、そして脳の活性化にもなると思ったからです。「やつ」の代わりに使うのは「の」とか「もの」とかそのものを繰り返した単語(例:「赤いやつ取って→赤い布取って」)です。これ、やってみるとわかるんですが、慣れないうちは相当難しくて、無意識でかなり口走っていることがわかります。確かに、今まで使ったことのない脳のどこかが活性化されているんじゃないかなぁと感じます(もちろん脳波とか調べたわけではないですけど)。

始めて1~2週間でちょっと慣れて、言う回数が格段と減ってきて、他の人の「やつ」に気づくようになります。そうなればしめたもので、その頃にはだいぶ言わなくなってくるはずです。「おぉ、こんなにヤツって言うのかぁ、人は」と。

「やつ」を使う人がいても何も思わないし、特別汚い言葉だなとも思いません。誰でも普通に日常で使う言葉ですしね。しかし、このミッションを試してみて思ったのは、日ごろいかに無意識で言葉を使っているかということ、自分の発する言葉に気を配っていなかったかということです。私は早口だと言われますし、流れるように言葉が出てきてしまうため、何のフィルタもなくしゃべっていた感があるのですよ。それが、今では言葉を口にする前に少し咀嚼する余白ができた感じです。また、日常の中にちょっとした緊張感というか、刺激も生まれるという楽しみ(?)もあります。ゲーム感覚ですからね、「あ、気づいたら言わなくなってる!」っていうのが面白かったですよ。

しようがしまいが、できようができまいが、メリットもデメリットもあんまりないことかもしれません。しかし、日常の無意識に気づくいい機会ではありましたし、新しい世界が広がる感じはしました。もし、興味を持たれたという物好きの方がいらっしゃいましたら、試しに1週間やってみることをお勧めします(笑)!そして感想などをお聞かせいただけるとなおのこと嬉しいです(笑)。

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