「原因」と「結果」と「カルマ」の話

ここ最近は「原因」と「結果」の関係、つまり「因果律」や「因果応報」といったテーマが気になっており、noteでもそんな内容が多いですし、読む本にもなぜか(必然で)因果律を語るものばかり目にしています。今そのテーマについて取り組んでみる時期なのだろうなと感じています。「因果応報」って当たり前でしょ、って思うんですけど、つきつめると残酷な重い話になるので、スピリチュアルな話の中でもかなりセンシティブなテーマのように思います。それでもやっぱり避けては通れないテーマなんですよね。

前2日間の記事で、「なぜ病気になるのか?」、その原因を探り当てアプローチできなければ根本治療にはならないという話を書いてきました。これはまさに「因果応報」の話であり、今までの自分の生活や考え方などあらゆるものの結果として病気や不調が現れているということを言っています。「因果応報」や「自業自得」というのは、悪いことをすると悪いことが返ってくるからしちゃだめよ、という戒め的な意味があると思いますが、良い悪いに限らずすべてがこの法則に当てはまってくるので、うまく使いこなして人生を展開させてゆくことももちろんできるということです。

何度も話題にしているキュレーションメディア炎上事件においても、「自業自得」とか「因果応報」という言葉が脳裏に浮かんだ方も多いのではないでしょうか。もしこの法則を本当に腑に落としていれば、他人を批判することはなくなるはずです。一つは、(批判対象が)悪いことをしていれば必ず自分に返ってくるから、もう一つは、自分が他人を批判すれば必ず批判されることになるからです。普通に暮らしていれば、外の世界に一言言いたくなることももちろんあると思います。それでもこの原因と結果の法則は絶対的なので、私が批判しなくても勝手にそれ相応の何かが起きるはずなのです。それには時間差はあるとは思いますけどね。

その「時間差」というのが事の理解を難しくしているのでしょうね。原因と結果の法則のことを「カルマの法則」と言ったりもするのを見たことがあると思います。「カルマ」、という言葉については本当にいろんな人がいろんなことを言っているので人によって意味が違ったりしてよくわからない部分もあります。「カルマ」と聞くと何となく過去生などでの行いのことかな?と思う方も多いかと思いますが、もちろん過去生云々の話だけではありません。何でもかんでも「これはきっと過去生のカルマに違いない」などと考えるのは違うのでは?と私は思ってしまいます。不確定要素が大きすぎますし、とりあえず今の○○歳まで生きてきた人生を見つめてみることが大切だと思っています。

私のカルマの理解は、何かの結果を起こす種のようなもの、という認識です。原因ともほぼ同じ意味ですかね。何らかのカルマがあったから、●●を盗まれた、とか、○○という病気になった、という言い方が適切でしょうか。表面的な意味での自己責任とか自業自得論ではなく、もっともっと大きなスケールでの話です。一般社会において全く非のない行動をしていても何らかの被害にあったり、病気になったりすることはあると思います。そこで自己責任とか自業自得とかって話になると、「今まで私何か悪いことしたのかな…」としょんぼりしてしまいますよね。その感情はすごくよくわかります。それでも人間のちっぽけな頭では想像できない宇宙レベルでの原因はあったはずで、具体的に何であるかはわからずとも、その出来事を起こすだけのカルマはあったということなんです。「具体的に何であるかはわからない」からこそ、過去生論が出てくることが多いのだと思います。

だからヒーリングなどで「カルマを癒そう」みたいな話がよく出てくるのは、この(主に人間世界で悪いと思われている)結果を現象化させる前に原因をつぶしとこう、という発想なのですね。カルマの発想って、どうしても「善悪」論があって、私はあまり好きではないんですけど、世の中では結構見かけますよね。原因と結果の法則、という言い方の方がなんとなくニュートラルな感じがして個人的には好きです(笑)。この法則の捉え方もいろんな次元があるなと感じていて、出来事とか人間関係など巻き起こる現象レベルの理解の人もいれば、エネルギーの物質化や現象化という次元の理解の人もいるように思います。

原因と結果の法則はシンプルなんですけど、実に奥が深くて、なかなか真の理解に到達し、使いこなすのは難しいと感じます。本当に腑に落としていたら、人にされて嫌なことは絶対にできなくなるはずですし、病気になったら薬で治せるとは思わないでしょう。今のこの瞬間の私たち自身は、原因でもあり結果でもあるということです。そして日々、自分の意識が結果として現実化していっています。未来に良い結果を得たいと思ったら、今その種を蒔けばいいということ。今受け取っているものは、過去に蒔いておいた種の結果です。私も日々自分の経験を通してこのことを学び、腑に落としている真っ最中です。

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