自分で自分を苦しめる「ないものねだり」

人は自分の持っているもの、すでに当たり前にしていることになかなか価値を見出すことができません。自分に足りない、できないこと、持っていないものばかりにフォーカスしては、「足りない、足りない」と自己否定感を増し、他人に嫉妬したり、羨望したりするわけですね。これは例にもれず私も同じようなところはあり、他人にうらやましがられる部分もありながらも、自分にない要素を持っている人をうらやましく思ったり、他人と比較して落ち込むこともあります。

私の場合は、外見コンプレックスがひどかったので、「美男美女だったら人生バラ色」という思い込みがずっと消えませんでした。「ルックスが良い人は100%得である」と思っていましたし、芸能人が好きなのもそういったコンプレックスの投影かもしれません。私もかわいい子、イケメンに生まれていたら人生違っただろうなぁと、悔やんでも悩んでもどうしようもないことを気にしていました。達観して魂レベルで考えてみれば、この外見すら選んで生まれてきたのですから、地球上での現れとしてのこの肉体を、外見的特徴や弱い部分も含めて、大切に愛し認めていく必要があります。それをわかってもなお、幼少期に植えつけられたであろう「私は外見的に劣っている」という思い込みは私を苦しめ続けました。

私の友人や知り合いにも美男美女の方々はたくさんいらっしゃいます。私から見たら、「美男美女なんだから人生バラ色でしょ」と思ってしまうのですが、彼ら、彼女たちなりに悩みはあるようで(当たり前)、人の悩みというのはわからないものだと本当に思いました。「恋愛では美男美女は有利だよなぁ」とか「ずっとちやほやされてきたんだろうなぁ」とか僻み根性爆発でうらやましがっていたこともありましたが、本人たちにとっては自分の外見は生まれた時から当たり前に持っていたものなので、特別なものとは思っていないようでした。

彼ら、彼女たちからすれば、私にもうらやましいポイントはあるようで、「東京に実家があってうらやましい」とか「お金に苦労してなくてうらやましい」とか「細くてうらやましい」とか「コツコツ勉強できてうらやましい」とか色々言われてきました。私にとっては特別なことでもないことに対しても、人によってはうらやましく見えることもあるようで、人間って本当に「ないものねだり」だなぁと思ったものです。完璧な人間はいないので、足りないものを見たら本当に本当にきりがないのです。未熟な自分を自覚するからこそ、向上心が生まれ、さらなる自己研鑽への意欲につながるという一面もありますが、ずっと「足りない足りない」「うらやましい」と言ってばかりでは、いつまでたっても自分を愛し認めることができないということも確かです。

最近は向き不向きとタイミング「苦手」を切ったら道が開けたの記事に書いたように、自分の得意を見て伸ばしていくことに対して意識を向けるようになり、ずいぶんと心が軽くなってきました。自分の外見的なことや生まれ、境遇を嘆いても本当にしょうがないし、苦手なものは苦手なので、そこにフォーカスし続ける限り、真の心の豊かさは得られません。「私はほめられて伸びるタイプです」と言う人がよくいますが、誰でもほめられて伸びるタイプだと思います。「けなされて伸びる」なんて昭和じゃないんだから、勘弁してほしいです。「得意なこと」「生まれつきの資質」自体がその方の生まれた目的や役割のヒントになるのですから、そこにフォーカスして生かした方が誰にとってもプラスになるのは明白。「ないものねだり」的思考パターンからは一刻も早く脱却したいところです。

社会全体がコンプレックス産業のようなところがあり、良いところを見て褒めて伸ばすよりも、ダメなところを指摘してコンプレックスを植え付け、それを刺激するような商品、サービスが世にあふれています。社会全体が不足感を持った方がモノが売れるからです。「今のままじゃだめなんじゃないか…」そう思わされることで、余計なものを買ってしまったり、余計なお金を使ってしまうものです。ダイエット関係、化粧、美容系、英会話など、そういった類のものは世に数多あります。

心の底から「今のままの自分で十分満足している」と思えた時、世界は違って見えてくるはずです。私自身、まだまだ100%常時ではありませんが、瞑想をしたり、フラワーエッセンスを使ったり、ワークをしたりすることで、少しずつ「自分で良かった」と思える瞬間が増えてきています。日々「自分で良かったと叫びたい瞬間」に近づいていくの記事にも書きましたが、自分と向き合うことで少しずつ自己肯定感が上がっていくものなのだと思います。これからも「ないものねだり」思考から、「自分で良かった」思考への切り替えを、日々着実に進めていこうと思いました。

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