どんな人が高い給料をもらうべき?

漠然とした大きな問いをタイトルにしてみました。組織で働いていると、「なぜこんな人が私より給料もらってるんだろう?」と思うことも結構あると思います。組織の内部でも、業界別、職業別でも思うことがあるのではないでしょうか。これは一人一人価値観が違うのかな、と思う部分でもありますので明確な答えは出ないでしょうが、今の社会全体の給与体系を比較してみても、何か納得のいかない理不尽さを感じる人が多いのではないか、つまり良心に照らして「何かおかしい」と感じるようなものなのではないかと思います。

もっと言うと、世の中にとってとてもプラスになる営みはむしろボランティアや非営利など、利益の出ない活動であることの方が多いです。子育てや介護、家事なども立派な労働だと思いますが、実際に賃金が支払われることはなく、そのために離職すると生活苦に追い込まれる事実。またそれを仕事とする福祉の人々の給料もとても低く抑えられています。この辺りもとても「おかしい」と感じることです。私自身は、家庭内の子育てや介護などにも給料もしくは手当が与えられても良いものなのに、と思っていて、現在ボランティアで行われているような奉仕活動についても、国から報酬や謝礼が出てもいいのにと感じています。

組織内ではとりあえず役職の高い方と年功序列であれば年齢が上の方が給料が多めに設定されている場合がほとんどですね。大抵の場合、現場で働く人は賃金が安く、オフィスで忙しくしている(と言っても会議とか決裁、もしくは何もしていない)役職付の人々は莫大な給料を得ていて、大きな組織(グローバル企業)ほどその傾向が強いのかなと思います。すべての人を完全に同一賃金にしろ、とは言わないものの、人一人ができる作業量というのが給料の差ほどあるとは思えず、格差が大きすぎるような気がします。高い役職の人や長く務めている人が多く給料をもらうのは良いとしても、そこまでの差はないでしょう…というのが正直な思いです。

労働市場では、いわゆる「需要と供給曲線の法則」が働いているようには思えません。なりたい人が多いほど給料が下がるとか、誰もやりたがらないから給料が上がるといったことは、一部ではあるかもしれませんが、基本的にはそういった法則で給料は決まっていないように思います。ベーシックインカム議論などで必ず目にする「誰もやりたがらない仕事は誰がやる?」論にもつながってきますが、「誰もやりたがらない仕事は高給になる」のであれば、ある意味納得がいくし、給料が高いならやるという人が出てくる可能性がありますよね。あとこれは思想的ですが、「やりたがらない仕事は当番制にする」という考え方もあります。これらは主に肉体酷使や汚物に触れる仕事等が該当するかなと思います。

あとは、「いい仕事をする人は高給、できない人は低給」といういわゆる成果主義的な考え方もありますね。これは、私もある部分賛成で、やはりいい仕事をする人にはプラスのインセンティブがないと、と思いますし、それがないとモチベーションがなくサボったもの勝ちになり良くないと思います。ただ、これをやりすぎると弱者排除論、いじめなどの巣窟になる可能性もあり、その点は危惧しています。最近では大人の発達障害といった言葉も広く耳にするようになりましたが、見た目にはわからないけれどもどうしてもある仕事が苦手という人々もいます。ある仕事ができる、できないの差が生じるのは当然としても、仕事が苦手な人々を排除しないような仕事のやり方、給与体系を模索する必要があるなぁと感じています。もちろん、そんな人でも得意なことはあると思うので、その方が得意なこと、やりたいことができるのが一番望ましいです。

たとえば、そういう方でめちゃくちゃ絵の上手い方がいたとしても、現実それで食べていくのは難しく、給料を得るためには事務の仕事や飲食・販売の仕事などをしていく必要があるのかもしれません。ただ「賃金を(比較的容易に)得られる仕事が向いていない」というだけだったりするのでしょうね。しかし、今の社会は「働かざる者食うべからず」、つまりは「賃金を得られる仕事ができる」人は生きてて良いけど、それができない人は弱者として生きてね、という酷い社会であり、私はそれはおかしいんじゃないかなと思っています。

この世は支配層に近づき、グローバリズムを推奨、権力の犬になるほど高給がもらえるしくみになっていて、ある種人参をぶらさげられて悪事に加担させられるような構造になっています。まずは、この異常な格差を是正することが先決で、最低賃金を引き上げ、誰でも普通に働けば普通に暮らせる給与水準になってから、いい仕事をする人、たくさん働く人にはプラスのインセンティブを与えるような、そんなあり方がいいのかなと感じています。そして子育てや介護などで働けない人にはその分の手当てを出せると良いと思います。まだ練り途中なので考えが変わることがあるかもしれませんが、現時点ではそのように考えています。

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