就活生を見るたび心の中でつぶやくエール

最近街を出歩くと、本当に良くリクルートスーツの若者を見かけるようになりました。男性はスーツ姿で判別できないのですが、女性は明らかにリクルートスーツだということがわかるので、就活中なのだなと思って見ています。カフェなどで近くの方が話す会話にも、ESとか面接とかグループディスカッションとか、お決まりの就活用語を耳にすることもありました。あぁ、今きっとこういう気持ちだろうな、わかるなぁ、と思いながらなんとなく当時のことを振り返って、今、当時の自分に言いたいことは何だろう?とふと考えてみることもあります。

就活中は他の子の動向がすごく気になるもので、内定が出ると就活中の友達とは疎遠になったりすることもあります。だれだれはどこに内定したらしい、という情報はすぐに伝わるもので、それでまだ決まっていないことに焦りを感じたり、これからエントリーできるところはあるだろうか、と必死で就活サイトを検索してみたりします。大企業のエントリーは終わっている場合もあり、「深い闇中小も見てみるか」となるのですが、名前の知らない中小企業のことはその会社が何をやっているかも想像ができなかったりして、エントリーもためらう、そんなことが続きます。

ESが通るようになっても、面接で落とされると、さらにへこみ始めます。「あの受け答えがまずかったか」「最初のつかみが悪かった」など反省したり後悔したりします。面接に通るべく、必勝本を読んだり、キャリアセンターで面接の練習をしたりします。しかしまたことごとく落とされ、自己肯定感は下がり続けていき、「自分は価値のない人間だ」と思い始めます。自殺するのは恐いけど、できることならこのまま消えたいと思うこともあります。家族まで焦ってくるとなんだか申し訳ない気持ちになったり、就職できなかったらどうしよう、とますます自分を追いつめます。肉体的にも精神的にも疲労し、内定をもらった友達に会うのも憂鬱で授業にも行きたくなくなります。ここまでで何回涙を流したことか、なんて辛いんだ就活、と人生最大級の絶望感を味わうこともあります。

と、就活生あるある風に書いてみたのですが、私もすべては経験していないにせよ、おおかたこういうことがあったなぁという感じ。人生の底時代「就活」の深すぎる闇にも書きましたが、今思えばすべてが意味不明で、何一つ本質的ではなかったと思うし、あんな就活に人生振り回されることなかった、と心から思えるのですが、当時は「就活こそが絶対である」と思い込んでいたので、その闇にはなかなか気づけませんでした。

今の私が当時の私、または今就活中の方にエールを送るとしたら…。

「今は人生の底、というくらい辛いと思うし、なかなか内定が決まらない時は大企業に入った人のことをうらやましいと思うこともあるかもしれない。なんで遊んでばかりの人が大企業に決まり、真面目な私が決まらないのか、と思うこともあるでしょう。その経験は無駄にはならないから、今はしっかりと味わってほしい。まずは大企業でも中小企業でも良いから、「組織」というものにどっぷり浸ってみて、いかに「組織」というものが荒廃していて、誰かに雇われサラリーをもらって生きることが「労働奴隷」であるのか、ということを実感してみよう。他の会社の友達にも話を聞くと、どこの「組織」もみな荒廃しているということがわかるはず。「組織」「会社」というものがわかってきて、友達が結婚したり出産したりし始める27~29歳くらいで、人生このままで良いのかな、と疑問に感じる時が必ず来る。それまでに、自分の信念や人生の軸、心の底から好きでやりたいこと、こんなことで役に立てたらと思うことを見つけておこう。ヒントはそこらじゅうにある。はじめに入った組織はその時までの準備期間と思ったら良い。間違っても就活で人生決まるとか、最初の会社がすべてと思わないように。今は人と比べるなと言っても無理だと思うから、人と比べて世の中の常識に流されまくって振り回されて、「世の中のおかしさ」を思う存分体験してみよう。ただし、体調だけは気をつけて、ほどほどに休み、あまり根詰めないように。」

書いてみて上から目線すぎて笑えました(笑)。でも21歳の私に言うとしたら本当にこんな感じですね。占星術を少しかじると人生の流れみたいなものにも敏感になるのですが、28~30歳くらいで「サターンリターン」という、土星の周期が一周することによる試練とか苦難とか、そういったものに直面する時期がどなたにも必ず来るようなのですね。それは辛いことではなくて、その試練を機に人生を方向転換できるチャンスであり、その時期にいかに自分と向き合えるかの勝負なわけです。だから、ある意味その時期から本来の人生に歩み始めるものだ、と言っても良いくらいかもしれないし、そのための準備期間として就活ではじめにどこかに入っておくというのもその後の糧になります。まさに今の自分(28歳で公務員やめた)もそうだし、周りの友人、諸先輩方もこの時期に方向転換した方が多いので、あながち間違ってなさそうです。

就活生を街で見るたび、過去の自分を見るようで応援したくなってしまいます。未来ある若者たちが本来の魂を輝かせる人生を送れるよう、心から祈っています。

note過去記事一覧はこちら

ホリスティックな健康をサポートするGreen Cosmoのページはこちら

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?