「セルフメディケーション」を考察する

昨日「なぜ?」の問いがすべての原点という記事に、体調不良や病気の原因を問い続けた(ている)、という話を書きました。過去の不調に向き合う中で、対症療法的に症状を消そうとするのではなく、原因を見つめなければ根治治療にはならないということに気づいたんですよね。一方、世の中の動きはどうでしょう。今年の1月1日から「セルフメディケーション税制」なるものが始まったそうで、ドラッグストアなどで売られている風邪薬などの購入金額が一定額を超えた分について控除されるという制度のようです。軽い症状の場合は医者にかからず自分でケアしてね、ドラッグストアの薬買ったら税優遇するよ、という名目で始まったようですね。

制度概要を見ると、インフルエンザの予防接種を受けているもしくは会社や自治体の検診を受けていることも条件に入っていることがわかります。その方に「予防する意識があるかどうか」を見たいんだそうです。この世のしくみをある程度わかっていると、笑ってしまうような闇制度なんですけど(笑)、「いい制度ができたのね!」と思う人がまだ多いのでしょうか。国としては医者よりも製薬会社の方が大事なんだな、というのがよくわかりますね。これは風邪などの軽度な症状での保険診療廃止の流れへの布石かもしれません。そうだとすると、町医者が打撃をくらいますよね。AIがビッグデータを扱うようになったら、高度な治療の選択にもAIが使われるのではないかと言われていて、一方町医者は町医者でセルフメディケーション税制をやられてしまうと、医者という職業そのものへの捉え方が大きく変わってくるかもしれませんね。

風邪は風邪薬では治らないのはもはや常識と思っています。治らないどころか危険性のある物質も含まれているので気をつけたいところです。たとえば、風邪薬(咳止め)などに含まれている「リン酸コデイン」は麻薬性成分です。少しだからと言って飲むのを勧められるものではありません。依存性が問題となっている皮膚の薬「ステロイド」も薬局で売っている軟膏の中に入っています。頭痛薬「ロキソニン」の副作用の問題もありました(ロキソニン問題から「科学的根拠」の危うさに気づいていくの記事参照)本来は軽い症状であれば、休んでいれば治ります。それでも何か、ということであれば、ハーブやアロマなどの侵襲性の低い療法を選んでおとなしくしているのがベストだと思います。ヨーロッパなど植物療法が盛んな地域は、風邪ぐらいでは医者に行かないらしいですからね。

軽い症状であっても、原因なくして起こるものはありません。風邪を引く人と引かない人がいるのはなぜでしょうか。インフルエンザの予防注射を打ってもかかる人、打たなくてもかからない人がいるのはなぜでしょうか。風邪やインフルエンザなどの感染症にしても、本当にウイルスや菌だけが原因なのでしょうか。予防接種は本当に予防になるのでしょうか。定期検診を受けることは早期発見を促すだけであって、予防とは言えないのではないでしょうか。…本当の意味で病気や体調不良を「予防」しようと思ったら、「なぜ病気になるのか、なぜ体調不良になるのか」を知る必要があるのは当たり前ですね。ではなぜ誰もそれを言わないし、教えてくれないのでしょうか?人々が健康になってしまったら困る人がいるからです。医療費の増大も食い止めたいが、病人がいなくなるのは困る、というのが政府(と製薬会社=石油系)の本音ということです。

いつもnoteをお読みくださっている方には、そんなの当たり前でしょ、という内容だったと思います。「医療費を減らすために、各自が予防意識を高めよう」というスローガン自体にはもろ手を挙げて賛成ですし、以前に来たる「予防医療」の時代に備えてという記事でもこのことについて触れています。それでも、いつまでも対症療法的な考え方から抜け出さずにいる限り、病気も医療費も減らないでしょう。本当は制度がどうのこうのという話でもなく、絶対的に大切なのは人々の「意識」なのです。医療費が増大しているのは、「風邪ひいたから医者に行こう(一例)」という人々の意識という「原因」あっての「結果」です。「セルフメディケーション」税制は、一人一人が体調不良や薬について考える良いきっかけになるのではないかなと思います。

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