食品ロスと「必要な分だけ」意識

大量生産・大量消費、長時間労働など、少子高齢化にも伴ってますます無駄の多さが露呈し、自らで自らの首を絞めるようになってきた資本主義社会。連日お伝えしているように、とにかくあらゆる領域において無駄が多いので、「必要な分だけ」という意識が本当に重要になってくるように思います。2月3日は節分でしたが、この時期必ずと言っていいほど話題になるのが、「恵方巻き廃棄」問題。今年もニュースになっていましたね。食品ロスは恵方巻きの時期によくクローズアップされますが、日常的に行われているものなので、恵方巻きだけが特別というわけではないでしょう。

私も大学生の頃、某弁当屋さんで4年間アルバイトをしていた時に、食品ロスの現場に立ち会っていました。まだまだ余裕で食べられるサラダやお惣菜も、消費期限ラベルの数時間前には引っ込めて廃棄。もちろん持ち帰ることもできず、なんでこんなに捨てないといけないのだと、心苦しく思っていました。しかし、それも3年4年と働くにつれて、まぁ普通かなと思うようになり、感覚がマヒして作業的にこなすようになっていたと思います。今だったらそんなの無理!ってなると思うんですけど、その頃は今みたいにいろんなことに目覚める前だったので、こんなもんかと思って働いていました。

おそらく、倫理的に見てまだまだ食べられる食べ物を捨ててしまうことについて、心を痛めない人の方が少ないと思いますし、多くの方が「おかしい」「もったいない」と思いながらも上からの指示で仕方なくそうしているという現実があるのでしょう。私がどこかの経営者だったらむしろ倫理的な部分をアピールすると思いますけどね。恵方巻きの件で言えば、流行に乗って食べる人も多くいらっしゃるとは思いますが、ほとんどの方は「それよりも食品ロス減らしてよ」と思っていると思います。「サイレントマジョリティ」という言葉がちょっと流行りましたが、おそらく声を上げない大多数の人は倫理的におかしいものはおかしいと感じる心を持っていると思うので、「食品ロスに配慮し、恵方巻きは受注生産のみです」と言った方が好感度は高い=信頼性が増すと思うのですがいかがでしょうか。

かといって、「恵方巻きを捨てる店が悪い」とか「食品ロスする飲食店が悪い」、とももちろん言い切れず、すべては私たちの意識の投影なので一人一人に責任があると思っています。私自身はいつも安心安全な野菜・食材を買うようにしていますが、ロスを出さないように管理して食べきるようにしています。それでも何度かうっかり野菜にカビを生やして捨ててしまったことがあって、「もったいないことしたなぁ」と少ししょんぼりしました。私も気をつけてはいても、どうしても捨ててしまうことはあるので、他人のことは言えない身です。お店の大量ロスの問題と、家庭の食品ロスの問題はやはり相似形と言いますか、同じように起きているものですからね。まずは自分で管理できる家庭の食卓において、なるべくロスを出さないように気をつけたいものですね。

2019年に消費税増税が予定されているようですが、軽減税率の話はどうなるのでしょうね。もしすべてが10%になるとするとますます消費者の財布のひもがかたくなり、「必要な分だけ」の意識に向かうようになるのではないかと思います。また、家庭菜園などの需要も高まるのではないでしょうか。増税したら無駄遣いはやめて「必要な分だけ」にしよう→ますます物が売れない→無駄なものの淘汰→本当に「必要な分だけ」が残る…そんなシナリオはないですかね。自分達が食べる分の野菜は自分たちで確保しよう、そんな流れは今すぐにでも来そうな感じがしますね。恵方巻き廃棄などの食品ロス問題がどんどん明るみに出ることで、人々の意識や行動が少しずつ「必要な分だけ」意識に変化していくのだろうなと感じました。

note過去記事一覧はこちら

ホリスティックな健康をサポートするGreen Cosmoのページはこちら

「note見た」で友達申請→村上遥のFacebook

Twitter再開しました!→Twitter

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?