「逃げ恥」に学ぶハートフルな人間関係

私の家にはテレビがないのですが(やっぱり一人暮らしにテレビはいらなかった参照)、以前から大ファンの星野源さんが出演するドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』にはドハマり中でして、再配信サイトや実家の録画、ワンセグケータイなどで1つの話を何度も繰り返し観るほどです。自分の好きなタレントさんが出ているというひいき目を抜きにしても面白いドラマだと思います。今月は自分の中でもハートの活性化がテーマで、人間関係についても振り返ることが多かったのですが、このドラマを観ていても気づくことがたくさんありました。ご覧になっていない方は公式サイトのあらすじ等を参考に見てみてください。

11月22日放送の第7話、まだご覧になっていない方はネタバレ注意です↓
簡単にあらすじを。大学院卒で就職できず派遣社員として働くも派遣切りに遭ってしまった森山みくり(新垣結衣)は、親の紹介で彼女いない歴35年のSE津崎平匡(星野源)の家事代行の仕事をすることに。みくりの親の移住を機にみくりは平匡に契約結婚を提案、事実婚の同居生活が始まる。恋人、恋愛関係をすっ飛ばして夫婦となった二人が「雇用主ー従業員」の関係に縛られながらも好意を抱いていく様子を「ムズキュン」しながら楽しめるドラマです。
第7話は二人の恋愛関係の進展をハラハラしながら見守る回でしたが、裏には「偏見や決めつけに縛られる私たち」というテーマがありました。平匡の会社の同僚がランチを食べるシーンで、ゲイである同僚の沼田(古田新太)について、「沼田さんはゲイだから男性目線と女性目線があって鋭そうなのに…」という平匡に対し、同僚は「沼田さんは沼田さんだから」と発言。その後の平匡の気づきがこちら↓
「自分が決めつけられるのは嫌なくせに、どうして人は偏見を持ってしまうんでしょう。」(津崎平匡)
ドラマ中ではハイスペックイケメンとして描かれる風見(大谷亮平)は「イケメン」という偏見もある、と言うのです。
また、その後もみくりのおばである百合ちゃん(石田ゆり子)の部下が、帰国子女であることを隠していたエピソードが語られます。帰国子女だと言うと、周囲の偏見や決めつけに苦しむことがあったので、あえて言わなかったと。そして、仕事であってもビジネスライクな付き合いではなく、好意を持って人とつながっていたいというみくりに対し、百合ちゃんはこう言います。
「それは大事。どんな仕事も相手への感謝とリスペクト。」(土屋百合)
それを聞いてみくりは、平匡はいつも自分に感謝と敬意を示してくれていたことに気づき、より一層想いを深める、といったストーリーになっていました。

私たちはいつも、相手のことを偏見と決めつけに満ちた目で見てしまいがちで、自分が偏見の目で周囲を見る限りは、自分も偏見の目で見られてしまうということになります。ゲイの人はこうだろう、イケメンはこうだろう、帰国子女はこうだろう…という偏見。ついつい「条件付け」の世界で物事を見てしまうわけですね。これは頭(エゴ)優位の人は特にそうなりがちで、相手の存在をありのままに尊重することができなくなってしまいます。頭(エゴ)は自分の価値基準に照らして相手を裁き、批判することが大得意。頭(エゴ)優位の人間関係を築こうとすると、みくりの言うところの「ビジネスライク」で損得勘定、メリットがあるかないかで人を見ようとしたりします。お金をもらう仕事であっても、お互いに感謝と敬意を持ち、あたたかい心の交流をベースとした「ハートフル」な人間関係を築きたいというのがみくりの気づきであり、私も同じ気持ちだと感じて共感し、印象に残りました。

相手を偏見や決めつけに満ちた色眼鏡で見る、つまりは「条件付け」の世界で見るのではなく、「無条件に」相手を受け入れ、尊重する。古来から日本には「八百万の神」信仰がありますが、これは全ての存在に神が宿っていると見る、ということで、今の頭(エゴ)優位の現代人には欠けている視点なのかなと思います。山にも神が、海にも神、木にも草にも虫にも神…もちろん家族にも、仕事の同僚にも神が宿っていると見る…お金、ビジネス、損得勘定にとらわれるあまり、自分を守るためにハートを閉ざし、相手を批判してばかりになっている私たちは古来日本人の姿勢から学ぶことがたくさんあると感じます。

私たちがこのドラマを観て、なんだか心がほっこりと癒される気持ちになるのは、このドラマで描かれる人間関係が「ハートフル」なものだからではないでしょうか。誰も計算や打算で人付き合いしようとしている人はいないし、本音を素直に言うことができない不器用さがありながらも、相手への感謝と敬意を持ちながら関係を進展させてゆく二人を観て、心が洗われる気持ちになる人も多いと思います。やはり、人間関係のベースはハートにあるのは間違いなく、頭(エゴ)優位の世の中に疲弊しきった私たちには必要な癒しだと感じます。私自身もまだまだ偏見や決めつけの目があるのを自覚していて、これからも引き続きハートのエネルギーの活性化に取り組んでいこうと思っています。ドラマきっかけでも何でも、気づいた人から「ハートフル」な人間関係を築き、その和(輪)がどんどん広がっていくことを願っています。

(星野源関連記事:アミューズ移籍後の星野源考星野源に学ぶ「マルチタスク」という生き方邦楽アーティストから人生を学ぼうマガジンもあります)

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