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IRR(内部収益率)を理解しよう~詳細編~

こんにちは #金曜日はカネ曜日
ファイナンス担当のけんたろです。

今日は、「IRR(内部収益率)」という小難しい指標について掘り下げてみたいと思います。

過去のnoteでは「投資判断においてなぜIRRが重宝されるのか」について、
掘り下げてみました。
100万円儲かった。1.2倍になった。
これだけでは投資成功かどうか判断できない。その理由は...を書いてみました。

今回のnoteでは、もう少しだけIRRを丁寧に触れていきます。

まずは「割引」から

例えば、皆さんが以下のような投資をする場合、何を考えますか?

・割引率は5%を適応 ※割引率の説明は割愛しちゃいました
・投資件名は5年間、毎年100万円のリターンがある
・5年目でリターンが発生した直後1000万円で売却できる

つまり5カ年で受け取るキャッシュは1500万円になります。
しかしながら、この銘柄を1500万円で買ってはいけないんです。なぜなら割引が起きるから。
割引については別noteで触れているのでそちらを覗いていただければ嬉しいです。

未来へ行くほど大きく割り引かれる

図解の通り、この投資銘柄の5カ年のキャッシュインを現在価値に置き換えると1216.5万円となり、本銘柄の購入代金がこれより高い場合は買い手側が損をしてしまいます。

では割引率が6%、7%、8%、、、と変わった場合、現在価値はどう変わっていくのか。
例えば10%の場合、(たまたまキリがいいんですが)ちょうど1000万円になります。

当たり前かもしれませんが、
将来得られる金額が同じでも、割引率が大きくなると現在価値は小さくなっていくんですね。

では「IRR」とは?

前置きが長くなりましたが、将来得られる金額が見通せる場合に割引率を使うことで現在価値を計算できること。
また割引率の変動に合わせて現在価値が変わることをお伝えしました!
IRRは、「将来のキャッシュフローを得るために投資した金額」と「同じ現在価値」になるための”割引率”になります。

現在価値=投資額になる割引率

IRRを知らない方への説明コストが高すぎるので邪険にされがちなIRRですが、とても有用な指標ですので
これを機に覚えて同僚に差を付けましょ!w

一般的には、投資判断時に「IRRが一定のレート(ハードルレート)を越えているか」に注目されます。
またハードルレートについても、企業の資金調達コストを設定するケースが一番多いのではないでしょうか。
即ち、銀行から5%の利率で事業を行っている場合、
IRRが5%以下の場合は投資NG。超えた場合はGOと判断されます。
IRRが高ければ高いほど、リターンの旨い投資になります。

IRRを高めるために

IRRを高める方法として、一般に3つ方法があります。

IRRを高める3つの手法

①安値買取、高値売却
当たり前ですが、安く買って、高く売る。これがIRRを高める基本です。
効率のいい投資という意味で真っ先に浮かぶのがこちらですね。

②早く売却する(短く太く稼ぐ)
稼ぐ総額が同じならば、早く稼ぐことがIRRを高める方策になります。先ほどの章で未来へ行くほど複利と同じ原理で大きく割引されることを紹介しました。
早く稼ぎきることもIRRを高める上で大切な考え方です。
ファンド会社が企業を買収した後、構造改革を行い利益が出るような経営状況になったらさっさと売ってしまうのは、こういう観点によるものでしょうね。

③レバレッジをかける(借入を使う)
最後にレバレッジです。他者資本を使うことによって、自己の利益を大きく飛躍させることができます。
冒頭の例題に視点を戻すと、5年間100万円が得られ、5年後1000万円で買い取ってもらえる金融商品が1200万円で売られていたとします。
ここで1000万円を借り入れで賄うことを想定しましょう。すると、たった200万円のすくない自己資金で1200万円の資産を動かし、驚異の500万円(リターン1500万円-借入金の返済1000万円)が得られるんです。
レバレッジ=てこの原理により、高効率な資産運用が可能になります。
※でもマイナスにこけるときも大きなてこが働く点要注意

以上、3つの考え方を頭に入れながら実ビジネスにおいても、”投資”の視点を取り入れてコミュニケーションを増やしたいですね。

「IRR」について、前回のnoteよりもう少し深掘りしてみました。

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