自分はBlenderを主に漫画製作のメインツールの一つとして使っています。
とは言ってもBlenderは3Dのツールなので、漫画作業のすべてをこれで完結するには難しい所があります。

そこでBlenderでは苦手だったり面倒だったりするところは、CELSYS社のClipStudioPaintEX（以後クリスタ）やAdobe社のPhotoshopを使っています。

特にクリスタは、漫画やイラスト製作を目的としたツールなので、大変重宝しています。またPhotoshopが持っている画像編集機能と同等機能も復数あるので、なかなか便利です。

今回紹介する画像は、Blenderのレンダリング画像から、漫画表現で使われるカケアミ（ハッチング）処理をクリスタで施したものです。

前回#13で紹介した写真を「絵」にする技術の応用でもあります。

▲Blenderでスカルプトしたハイメッシュモデルをデシメイトモデファイアでポリゴン数削減。サブディビジョンモデファイアで、少しディテールを復活させたもの。

▲FreestyleとNodeを使用して作った線陰素材。

▲Blenderで出力した素材を、クリスタでハッチング処理し編集したもの。

▲FreestyleとNodeによる線画。▼同じモデルから出力したレンダリング画像に、クリスタでハッチング（カケアミ）処理したもの。

▲狛犬　輪郭線＋表面ディテール＋ハッチング処理。

▲Blenderのプリミティブモデル　CubeとSuzanne。
レンダリング画像にハッチング処理。１カケ２カケ３カケで陰影濃度を表現したもの。

カケアミ処理は独特の良い雰囲気が出るので、わりと好んで使うのですが、CGというかデジタルでやるとなると、やや難がある表現だとも感じます。以前から試行錯誤してやっと使えそうになったかなという所です。

ではまた！

使用ツール　Blender2.78ｃ　ClipStudioPaintEX1.64