読書メモ(過去から未来へ)

■作者と概要

・作者は湊かなえ。短編集「物語のおわり」の中の1つ。お腹に子供のいる主人公は家族との思い出の土地北海道へフェリーで旅行へ行く。フェリー内で親しくなった萌ちゃんに「空の彼方」といういとこが書いたという本をもらい読み進めてく中で、癌を患い子供を産むか否か迷っていた自分と好きなことをしたいという「空の彼方」の主人公、そして死ぬ直前まで好きなことをすることができた父と照らし合わせるのだった。

■感想

・まさか直前の「空の彼方」がこんな形で登場してくるとは思わなかった。「フェリーに乗るなら船尾に乗りたい」という北海道旅行での父の言葉が、未来が半年しかなく、過去を振り返る旅であった旅行においての父の答えであり、癌という同じ状態で今回フェリーに乗った主人公が「船首」と答えたのが子供を産み自分も助かる「未来」へ向けたものだという意味に感じた。いつ何があるかわからないというのは現実でも同じなので今日より明日という思いで日々を生きていきたい




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?