みてみぬふりしてる1億3000万人の日本人へ

芸人をやってて思うこと。人前で話すと空気が止まる言葉がいくつかある。それらの言葉は、重い、深い、難しい、といって「切り捨てられる」

例えば、漫才とかバラエティ番組で、原発、障害者、沖縄の基地問題、在日朝鮮人、韓国人、癌、被爆、などなど。というワードを出す。

客の空気は止まる。

それまで笑ってた客の顔が固まる。

避ける。避けるということは置いてけぼりにするということ。話しやすいテーマの方がみんなが会話に参加して、問題点も話し合い、話が進む。

オランダは障害者の風俗利用に国が4割?負担してくれるらしい。それは普段から、障害者という言葉を当たり前に使って真面目に議論してるから。

この日本じゃみんながこの障害者という言葉を話そうとしない。ややこしそうなものに蓋をして、ここにいないことにする。そのせいで沢山の障害者達が、放置されて、そのままの不便のままにしてる。

盲目の人が点字の上を歩く。点字があってよかったね、じゃない。普通の道を歩きたいに決まってる。普通の道を歩いてもらいたい、おれと同じように、と思うことから点字の次の便利なものが生まれる。点字があってよかったね、では、ずっとあのぼつぼつの上を歩かせることになる。

ふれちゃいけないものなんかない、それを作るせいで、触れられたくても触れられない人を置き去りにする。点字を見てそんなことを思った。

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