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イジメとイジリとロブスターへの感謝の気持ち

あるイベントでキングコング梶原が評論家の宇野常寛さんを笑いにして宇野さんをキレさせて宇野さんは現場から怒って帰ったことが話題になってる。

芸人は仕事の場において、熱湯風呂で「押すなよ押すなよ」と言ってる人がいて「本当は押して欲しい人」か「本当に押して欲しくない人」か、を見極める人。たとえ、その相手が、その熱湯風呂のバスタブに足をかけていたとしてもたとえ嬉しそうに水着をきてやる気満々にみえていても、この人は空気を読んでいま「おれに」付き合ってくれてるだけなんだな、本当は嫌なんだなと見極められる人。

しかし目の前の笑いのために落ちたくない人を後ろから蹴り、熱湯風呂に落とそうとするのはイジメ。

たくさんの異業種の中でひとり芸人が呼ばれたとしたら芸人は料理人として呼ばれている。誰をどう料理したらおいしくなるか、料理人が、ロブスターが痛がってるのに、それに気付かず無理やり殻を剥がそうとし、我慢できなくなったロブスターがまな板から逃げ出し、あとで客や客でもないやつらが「そもそもまな板から逃げ出すなんて食材失格!厨房に入ったら黙って食われとけ」と言ってるようにみえる。

AV男優はAV女優さんを愛を持って愛撫する。それが素人さんならなおさらだ。あまりのガサツさにベットから逃げ出した女優さんに対して、我慢しろ、はあんまりだ。プロなら!というが宇野さんはいじられることのプロではないし、ひとりの人間だ。

梶原は前にもサンシャイン池崎の親のために買った家に「公衆便所やないかい」という言葉を番組で言って炎上している。あなたをおれの笑いに使わせてもらってありがとうございます、の言葉があれば、そんな言葉はでてこない。「自分の笑いに利用してやる」と言う前提が、こんな事故を度々起こさせている。

宇野常寛さんを笑いにして評価されるのはいじった芸人だ。自分の手柄に利用するなら、使わせてもらってありがとうございます、感謝していただきます。の気持ちを。なぜなら、他人を笑いにして評価されるのはその芸人だからだ。魚を殺しても牛を殺しても、評価されるのは料理人。なにかを犠牲に起こさせてもらってる、だから、ありがとう、いただきます、ごちそうさまでしたって気持ちでてくる。そうなれば笑いにするいじり方、料理方法にも優しさや配慮がでる。笑いを起こすためにしょうがないってのはそいつのただの傲慢てもんだ。腕がないだけ。

自戒の念を込めて。

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