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文章術とか言う前にまずは実物を読むべき

最近また文章術が話題になっているようですが、この流れにはちょっと違和感を感じます。

というのも、ノウハウ本を読めばなんとかなるというのが感じられるからです。

文章を上達させるにはノウハウもたしかに大事なんですけど、一番は読書すること。書き方がうまいひとは例外なく読書しています。

もし素人がトップ層に追いつこうというのなら、読書するのは欠かせないでしょう。

インプットもなしに書く力を身につけようなど虫がよすぎます。


ノウハウ本だけ読んでも意味がない

ノウハウ本を読むのはラクです。実際に手や体を動かすわけでもなく、そこまで読解力が必要とされるわけでもない。
それゆえに読破するだけなら楽勝です。

しかしそこに精読や思考というものを加わえる場合、できるひとは激減します。

書いてあることから生産的に考え、アウトプットするというのは負荷をともなうこと。脱落者続出です。

ノウハウ本というのは、いわば「聞く」という行為に近いでしょう。

百聞は一見にしかずとはよくいったもので、実際に例を「見る」ことはその何倍も重要です。

小説や評論などのコンテンツを実際に読むことで、脳内にアーカイヴが作られます。そこから場や状況にあった表現が出てくるようになり、それが最終的にいい文章につながるのです。

いい文章を書けるというのは、それだけいい文章を知っているということ。

そのように例をたくさん知ることこそが文章術を身につけるうえでの第一歩。
そこに解釈などの要素がはいることで文章術が身につきます。


バイアスなく探せ

サンプルを探す際には、バイアスなく探せるようになりましょう。

メジャーだからという理由で本を選んでしまっては、文章術は身につきません。

書いてある内容を比較し、自分で検討できなければダメなのです。

また、怪しいからという理由で読まないのは大きな機会損失。

一見するとそのような本はただの商材や洗脳アイテムに見えますが、ちょっと引いてみれば文章のヒントがゴロゴロ転がっています。

「お金」とか「幸せ」とかタイトルにある本を見つけたら、ちらっと中身を見てみてください。コンテンツとしての文章を書く場合、そのような本は大いに役に立ちます。洗脳さえ回避できれば問題ありません。

いい文章を書くには、まずいい例をたくさん知ることから。

インプットをいいものにすれば、それだけいいものが頭に蓄積されることになります。そのためにはいい本を見分ける能力が必要で、一朝一夕に身につくものではない。

文章術を自分のものにするにはかなりの時間と労力が必要なのです。

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