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飴玉

俺色に染め抜いた彼女が 

「ありがとう」と 

口から吐き出した飴玉の様な
キラキラした言葉。


アスファルトに叩き付けられ
虹色に砕け散った。


そのキラキラの輝きの欠片が
実は涙だって事を
俺の踵が感じていた。


そこからは、
離れて行くばかりの背中
ここで振り返ったとしても
何一つも
やり直せやしないんだ。


やり直しては
いけないんだ。

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