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JRAの「東西格差」問題を「ウマ娘」の育成キャラで検証してみた

全国の競馬ファン、そしてウマ娘ファンのみなさん、こんにちは。

競馬界(JRA)の課題のひとつに「東西格差」の問題があって、具体的には「西高東低」の傾向があります。簡単に言っちゃえば関西馬の方が強いってこと。

今回はこの課題を「ウマ娘」を使って検証してみようという企画。大したネタではありませんが、楽しんで頂けたら幸いです。

東西格差って?

JRAの所属馬は関東馬・関西馬の2種類に分けられます。その違いは東西にひとつずつあるトレーニングセンター(以下、トレセンと表記)のどちらに所属しているか、になります。

関東馬美浦(みほ)トレセン(茨城県)の厩舎に所属
関西馬栗東(りっとう)トレセン(滋賀県)の厩舎に所属

それぞれのトレセンで日々の練習(調教)を行い、週末に各競馬場に行きレースに出走する流れ。

ところがですね…栗東に所属する関西馬の方が圧倒的に強いんですよ。しかもここ何十年もずっと。

JRAホームページのランキングを見れば一目瞭然なので、ちょっとピックアップしてみましょう。

例えば、昨年(2022年)の調教師で、勝利数ベスト10のうち美浦(関東)所属の調教師はたった1名

8位の斎藤が美浦所属

ジョッキーだと勝利数ベスト10のうち美浦所属は3名

戸崎(2位)、横山(3位)、吉田(9位)が美浦所属

東西格差の原因はトレセンの設備の差、具体的には立地条件やコース(坂路やウッドチップコースの距離)などと言われています。

詳細は省きますが、長く競馬を楽しんでいる人は「関西馬の方が強い」と感じている方も多いでしょう。

そこで今回、ウマ娘の育成キャラクターって、やっぱり強い関西馬のほうが多く採用されているのだろうか?と思いつき調べてみました。


年代別に育成キャラをピックアップ

育成キャラクターとして採用されている「ウマ娘」を年代ごと(10年)に抽出して東西を比較してみます。なお地方競馬出身の馬については、移籍後の厩舎を参考にしました。(地方競馬の笠松競馬場から来たオグリキャップとか)

さっそくいってみましょう。


1970年代(1970~1979)

【関東】
マルゼンスキー 1974 (東京)

【関西】
(該当なし)
(注)馬名の後の数字は生まれた年(以下同)


マルゼンスキー

この時代、美浦・栗東のトレセンはありませんでした。当時は各競馬場に厩舎があり、マルゼンスキーは東京競馬場に所属。したかって、ここでは関東馬とみなしました。

参考までに、美浦トレセンは1978年4月、栗東トレセンは1970年12月の開場となっています。美浦(関東)はずいぶん遅れたんですね。

この時代の馬は伝説の名馬マルゼンスキーだけ。私もさすがにリアルタイムでは知らない時代です。(たぶん中継は見ていたと思いますが、個々の馬についての認識は無かった)


1980年代(1980~1989)

【関東】
シンボリルドルフ 1981
イナリワン 1984
メジロアルダン 1985
サクラチヨノオー 1985
アイネスフウジン 1987
メジロライアン 1987
ヤマニンゼファー 1988
ライスシャワー 1989
サクラバクシンオー 1989

【関西】
ゴールドシチー 1984
タマモクロス 1984
オグリキャップ 1985
スーパークリーク 1985
バンブーメモリー 1985
ヤエノムテキ 1985
ダイタクヘリオス 1987
メジロパーマー 1987
メジロマックイーン 1987
トウカイテイオー 1988
ナイスネイチャ 1988
ニシノフラワー 1989
マチカネタンホイザ 1989
ミホノブルボン 1989
関東馬9頭に対して関西馬14頭
左からメジロマックイーン、トウカイテイオー、オグリキャップ

ミスターシービーやシンボリルドルフの3冠、オグリキャップのブーム、武豊の登場、トウカイテイオーやメジロマックイーンの活躍など、空前の競馬ブーム。市民権を得た時代と言えるかもしれません。私もこの時代に沼へ。

私のPAT加入も80年代末期。当時は抽選だったんですよ。かなり狭き門で、たしか3回目の募集で当選できました。(募集は半年に一回ぐらいでしたっけ?)


1990年代(1990~1999)

【関東】
ユキノビジン 1990
ヒシアマゾン 1991
シンコウウインディ 1993
タイキシャトル 1994
メジロドーベル 1994
エルコンドルパサー 1995
グラスワンダー 1995
セイウンスカイ 1995
マンハッタンカフェ 1998

【関西】
ウイニングチケット 1990
ビワハヤヒデ 1990
ナリタブライアン 1991
ヒシアケボノ 1992
フジキセキ 1992
マヤノトップガン 1992
エアグルーヴ 1993
サイレンススズカ 1994
シーキングザパール 1994
マチカネフクキタル 1994
メジロブライト 1994
キングヘイロー 1995
スペシャルウィーク 1995
アドマイヤベガ 1996
テイエムオペラオー 1996
ナリタトップロード 1996
メイショウドトウ 1996
アグネスデジタル 1997
エアシャカール 1997
アグネスタキオン 1998
ファインモーション 1999

【その他】
ハルウララ 1996
関東馬9頭に対して関西馬21頭(その他1)
左からナリタブライアン、ヒシアマゾン、サイレンススズカ

ビワハヤヒデ、ナリタタイシン、ウイニングチケット3強の戦い(そういえば当時ってBNWって略称ありました?)、3冠馬ナリタブライアンの活躍、ダートレースの地位も向上しました(1997年からG1)

関東馬では2頭のマル外(外国産馬)グラスワンダーとエルコンドルパサーが活躍。


2000年代(2000~2009)

【関東】
ゼンノロブロイ 2000
ナカヤマフェスタ 2006

【関西】
スイープトウショウ 2001
カワカミプリンセス 2003
アストンマーチャン 2004
ウオッカ 2004
ダイワスカーレット 2004
スマートファルコン 2005
トーセンジョーダン 2006
ワンダーアキュート 2006
エイシンフラッシュ 2007
カレンチャン 2007
ゴールドシップ 2009
ホッコータルマエ 2009
関東馬2頭に対して関西馬12頭
左からダイワスカーレット、ウオッカ、エイシンフラッシュ

この年代、10年ひとつ前と比較して採用数が激減。これはゲームに採用されない特定のクラブ馬主有力個人馬主の持ち馬が活躍していたからかもしれません。(ちなみにディープインパクトは2002年生まれ)

ダート競争の向上に伴って、ダートのスターホースが採用されているのも特徴的。


2010年代(2010~2019)

【関東】
(該当なし)

【関西】
コパノリッキー 2010
キタサンブラック 2012
サトノダイヤモンド 2013
関東馬ゼロに対して関西馬3頭
左からキタサンブラック、コパノリッキー、サトノダイヤモンド

この時代は顔ぶれが少なく…きっと「これから」ですね。今後に期待しましょう。

しかし…コパノリッキー、圧倒的にかわいいな。

※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※ 

結果発表とまとめ

さて、関東馬と関西馬、数はどうだったでしょうか。見た感じ、もうお分かりかと思いますが…

関東→21頭
関西→50頭

(その他→1頭、ハルウララ)

倍以上w
圧倒的、まあ、そうなりますわな。。。

やはり強くて一般に知られた馬が選ばれるでしょうから、そうなれば関西馬が多くなるのも必然。

もしまだ解禁されていない「ウマ娘」が解禁されたら、さらに関西馬が多くなる気がします。

あれ?

「ウマ娘、関西馬の方が多い」ってことは、
学園は関西弁がバンバン飛び交ってる
ってこと?

(元は北海道出身がほとんどのはずで、それならば北海道弁が多くなるのでは?という疑問はさておき)

以上です。楽しんでいただけましたでしょうか。
ありがとうございました。

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