書評「Google AdSense マネタイズの教科書[完全版]」

この本は、AdSense の本だが、AdSense の本ではない。
しかし、間違いなくAdSense の本である。

矛盾しているように聞こえるかもしれないが、この本は AdSense を利用してお小遣いを稼ぐ小手先のテクニックを紹介するような本ではない。

一般的に AdSense は、ユーザから邪魔者扱いされ、巷では広告をブロックするアプリが人気ランキングの上位に居座り続けるほど嫌われている。

そうした背景には、一部の連中が AdSense で小金を稼ぐ目的で Web ページを酷いデザインにしているせいだが、本来 AdSense は、ユーザの利益になるように設置されるべきものである。

この本では、安定して利益を稼ぐことについて述べられているが、それは、ユーザの利益を守るためにはどうすれば良いのか?という方法論に立脚している。その意味で、巷にあふれている Web サイトの利益を確保するにはどうすればいいのか?という小手先や裏技を紹介している邪道な本とは異なり、まっとうで、公正、そして王道な本であると言える。

そのため、AdSense 以前に、AdSense を設置する Web サイトとしては、どのようにあるべきか?についても多くのページを割いて書かれている。最初の「AdSense の本だが、AdSense の本ではない。」とは、そういう意味だ。

ただし、多くのサイトでも評価されている通り、完全な初心者向けの本ではない。非常に丁寧で、分かりやすく書かれているが、広いテーマをコンパクトにまとめているため、昨日今日ブログを始めた人向けではない。この本は全部で 6 Chapter から構成されているが、本来であれば 1 Chapter 毎に本が書けるレベルの内容である。それほどに内容が集約されている。

この本は、良書であることは間違いない。しかし、問題は、そこからどれだけ学べるかということだ。この本を査読して内容を理解するだけでは、その価値を半分も活かせていない。自分なりにその意味や背景、理由などを考え、実践して検証する必要がある。

少し荒いが、本を読む前に自分のイメージをまとめた概念図が以下である。このようなイメージを事前に持って本を読むことで答え合わせや、比較検討、自分の中で理由や意味などを考察することができる。

もしも、まだ本を読んでいない人は、自分のブログ戦略を考えてから読んでみて欲しい。本からすべて学ぶのではなく、本を通じて著者の考えに触れ、対話することが本を味わい尽くすための方法だ。

最後になったが、この本は本当に 10 年先まで通用するだろうか?と聞かれれば、私の答えはもちろん Yes だ。むしろ、読み終えた後で 10 年という期間の短さに謙虚さすら感じるだろう。

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むらしゅん

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