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人を大切にするいい会社とは何か

今回は2/21(水)-2/23(金)の3日間で
2人の学生と共に「人を大切にするいい会社とは」について
考え、話し、アウトプットを行いました!
私の言葉はここまでにして…
ここから先は学生たちが自分で考え、言葉を紡ぎ、
書き上げたnoteとなります。
ぜひ、「どんな考えや思いを持っているのか・持ったのか」を
思う存分味わってもらえたらなと思っています。
by 花粉と戦うナカノヒト



静岡大学 人文社会科学部法学科1年 S.T
静岡県と公益社団法人ふじのくに地域・大学コンソーシアム主催
静岡県キャリア教育プログラムの一環として書かせていただきました。

1,「いい会社」
この言葉について今まで考えたこともなかった。会社のイメージといえば働いて、給料を頂いて、、。そんな漠然とした考えしかもっていなかったことに、今回のインターンシップを通して痛感させられるとともに、本気で経営理念達成に向けて努力を続けている企業の方々に対して理解しようとする姿勢が欠けていたことに対し自分を恥じるきっかけとなった。今回「日本でいちばん大切にしたい会社」 (坂本光司 2014年) を通して、自分にとって人を大切にするいい会社とは何かを「自分にとって人を大切にする会社」と「自分にとっていい会社」の二つの観点から見つけていきたいと思う。


 2,自分にとって人(社員)を大切にする会社とは

 「人」にはお客様であったり、取引先であったり、様々な関係性をもつ人たちが含まれるが、今回は人=社員として考えていく。同じ企業に属する人々は共通の目的に向けて協力しあういわば「仲間」であり、そんな仲間と日々を過ごしていく。「仲間」に焦点においた出来事、社員を大切にしているのだと感じた出来事として、伊那食品工業が家が燃えてしまった従業員のために、住居場所を提供したという何とも暖かい出来事があったことを知ることができた。しかし、そんな心温まるエピソードを持っている会社が自分にとっては社員同士の関わりが深すぎて自身には合わないと感じた。自分が会社の対人関係に求めているのは、互いに私生活が困ったときに助け、助けられるような深い関係ではない。ただ働く際に目指すべき場所の共有とそこにたどり着くまでの必要な情報の受け渡しをしやすくする情報があってほしいのである。自分にとって人を大切にする会社とはなにか、その必要最低限の仲間意識をつくろうと行動している会社、つまり社員間の繋がりを作っている会社である。

社員間の繋がりを作る会社

社員間の繋がりを作ろうと実際に取り組みを行っている例として、香川県の徳武産業さんが挙げられる。

徳武産業さん
会社が成長していくにつれて社員の仕事量が増加→部署間での関係悪化
解決策:社内木鶏会というテキストを用いた社内勉強会
・小グループによる意見交換で「美点凝視」による認め合う雰囲気を作り出す。
・テキストを読み、感じたことを発表することで、感動、共感を繰り返す。

定期的に社内木鶏会を行うことで絆が深まり、社内のギクシャクが減った。

上記のような友達のように仲良くなるのためではなく、1つの目標に向かって協力しあう仲間の関係を作る時間を確保している企業が、より働きやすい環境づくりを行っているように感じ、自分にとって人(社員)を大切にする会社であると考える。


3,自分にとっていい会社とは

「日本でいちばん大切にしたい会社」を読み、まるで道徳の教科書に載っているような出来事が実際に行われていることについて驚きを覚えると同時に、こんなに素晴らしい志を持っている行動していることに対して、理解ができない部分があった。自分は会社に入るとしたら経営者側ではなく社員側として働く。自分にとっていい会社とは経営者がどのような志を持っているかに関わらず、どのような行動を用いて運営を行っているかの方が大事なのではないのか?

自分の元々の考えとして

会社=営利団体
エゴイスト的な考えで動いて当然である という意識がある。
どんなに社員に対して熱い想いを持って行った政策も結局は
社員を大切にした結果→売り上げ増加となれば人的資本の充実→売り上げ増加 と結果は変わらず、営業政策の一部として包括される。
経営者が決して営利のために行ったわけではない取り組みも、営利目的の考えから行われた取り組みのように利益を出せば、その経営者の意思は本来の効果を表しにくいものとなる。そのため、私はいい会社を選ぶうえでその会社はどこに費用を当てているかに焦点をあてて考える。

費用をあてる場所としては大きく分けて2つある。
・自社の利益のために営業拡大などの売り上げの追及をする(外的なものに向けて使う)
・自社の最大の利益のために、社員や設備などの内的なものに対して費用を削く。

自分がいざ従業員としてどちらの会社に入りたいか問われたとすると、外的なものに対する利益追求は新たなことに着手する代わりに今までやってきたことの効率を80%から75%に下げてしまう恐れがあることに加え、着手した結果うまくいかなければそこにかけた費用が無駄になる可能性もある、それに対し後者は内的なものに対してなので、いわば80%だった効率を85%に挙げる試みであり、よいと考えられる。

4,自分にとって人を大切にするいい会社とは何か
 
 以上、2,3のことから自分にとって人を大切にするいい会社とは即ち、営利のために人的資本の充実に目を向け、実際にそれに対する取り組みを行っている会社のことであるといえる。しかし、この理想の会社像は新たな経験をし、この偏見が変わることで、また自分にとっていい会社とは何かが変わる可能性は十分にある。あくまでこれまでのことは現段階での理想に過ぎないことを忘れず、もっと新たな経験を積極的に得ていきたいと思った。